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総合政策学科第2回政策提言発表会が開催

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総合政策学科第2回政策提言発表会が開催

2017年1月17日、第2回政策提言発表会が開催されました。政策提言は、総合政策学科4年生が4年間の集大成として、3~5人がチームを組んで、国、地域、産業、企業の課題を解決する提案を行う科目で、単位を得ることができます。具体的なテーマ選定から、提言内容のアイデア出し、検証のための分析やヒヤリング、プレゼン資料の作成、発表まで、教員の指導を得つつではありますが、基本的には自分たちで創意工夫しながら作り上げていきます。

今年度から4年生以外、総合政策学科以外の学科、学部にも開放されました。発表会は、4年生6チームを含む総勢19チームが参加し、A、Bの2班に分かれて実施されました。審査はゼミ指導教員を含む専任教員ととともに、自治体職員など外部審査員により行われました。発表は各チームとも20分間という十分な時間を与えられ、パワーポイントや図表を駆使したプレゼンが行われました。成果物としては、プレゼン資料だけではなく、模型やソフトも認められていたため、ゆるキャラを使った漫画を出品するチームもありました。

審査の結果以下の3チームが優秀賞を受賞

写真team1:「富山県魚津市 新川学びの森天神山交流館 活用」は2年間にわたる現地でのインターン活動の成果をまとめたもので、元音楽大学としてホール、練習室、楽器を備えた市の社会教育施設を活用してミュージカル劇団を誘致しようというものでした。大人ではできないような斬新な発想に加えて、その可能性を裏付けるためのアンケート、インタビューがしっかりと行われ、具体的な劇団の誘致可能性があるということが示されている点が高く評価されました。

写真team2:「大田区蒲田周辺地域の活性化」は、2020年東京五輪を控えて宿泊施設が大幅に不足しているという環境と、メンバーがしばしば訪れる蒲田商店街に空室が存在しているという実態をつないで、空室のホテルへの改装およびものづくりを紹介する観光施設の整備を提案したものでした。マクロ的なニーズをミクロの物件レベルにまで落として考察し具体的に費用対効果まで検証した点、大田区の政策やモノづくりの町である実態ともリンクした地に足の着いた提案である点が高く評価されました。

写真team3:「貧困者は誰か ―日本における貧困線の導出 ―」は、世界的な貧困の定義が相対的なものであるため、日本で絶対的貧困者がどの程度存在するのかわからないという政策課題に対して、絶対的貧困線を生活保護世帯の消費額分に設定して貧困線基準へ引き下げるとともに、貧困線水準以下の世帯には所得税率引き上げにより再分配を行うというものでした。政策課題に正面から取り組み財源確保の方策も提案するなど、学んだ経済学をしっかりと応用できた点が高く評価されました。

政策提言入賞チーム1(チーム1)政策提言入賞チーム2(チーム2)

政策提言入賞チーム3(チーム3)

 優秀チームのコメント

「富山県魚津市 新川学びの森天神山交流館 活用」 3年生の夏にインターンシップとして参加させていただき、今回が集大成とも言える政策提言となりました。調査、作成にあたり教授を始め魚津市の皆様など、たくさんの関係者の方々にお世話になったことを心から感謝しています。政策提言は終了しましたが、報告会に参加するため魚津市に4度目の訪問をする予定です。研究成果だけでなく、魚津市という素敵な街、素敵な人々に出会えたことが、私たちの一番の財産となりました。富山県魚津市 新川学びの森天神山交流館 活用 [PDFファイル/1.23MB]

「大田区蒲田周辺地域の活性化」 優秀賞にご選出いただき誇らしく思います。根本教授をはじめ、ご協力頂きました方々へこの場を借りて御礼申し上げます。/最初のテーマから、先生方のアドバイスにより地域を限定した提言に変更し、提言理由に説得力を持たせることが出来たと思います。ありがとうございました。/今回このような素晴らしい賞を頂けることが出来たのもアドバイスしてくださった先生方や最後までサポートしてくださった根本教授がいらっしゃったからです。また辛い時にも支えあったチームの仲間にも本当に感謝しております。ありがとうございます。政策提言を通し、経済的な視点で見ることや正確なデータを読み取る力も身につけました。今後社会人になっても学んだことを活かし、活躍していきます。大田区蒲田周辺地域の活性化 [PDFファイル/279KB]

「貧困者は誰か ―日本における貧困線の導出 ―」 今回、このような大会に出場させていただいたことによって、現場で実際にお仕事をされている公務員の方や他大学の先生に、私たちの政策提言のアドバイスをもらえたため、貴重な経験になりました。また、普段あまり関わりのない他のゼミ生の政策提言を聞くことができ、有意義な時間を過ごせました。今後の研究に参考となる意見をいただき、大変ありがとうございました。貧困者は誰か ―日本における貧困線の導出 ― [PDFファイル/1.67MB]

 審査員のコメント

根本 祐二 A班  経済学部総合政策学科の柱の一つである政策提言。2回目を迎えた今回、参加チームも12チームに増えテーマが多様化した。学生諸君も実社会に出れば、社内外を問わず企画コンペはいきなり本番だ。真剣勝負の前の学生時代に稽古しておきたかったと思ってももう遅い。冷酷な勝負の結果に愕然とするに違いない。だが、東洋大学は違う。白山には本番さながらの稽古場があるのだ。これを活用しない手はない。すべての教員は、鍛錬を望む者を惜しまず支援する。

松﨑 大介 A班  班活動において,皆でアイデアを出し合いまとめていく初期段階は大変楽しいものです。しかし,まとめたアイデアを経済学の知見を用いて検証していくと,次第にアイデアが削られていき,班活動の困難に直面していきます。これらの困難を乗り越え,良き検証とそれに耐え得る提案ができた皆さんは,経済学を学ぶ大学生として十分な能力を得たことと思います。この知識と経験を今後の活躍に役立ててくれれば幸いです。

加賀見 一彰 B班  当ゼミからは2年生6グループがオープン参加しました。考察対象の掘り下げ、プレゼン能力とも、上級生と比べればまだまだ改善の余地がありました。しかし、政策課題の抽出や政策アイデアの提示において、各グループとも、努力の成果を出せたと思います。これも、厳しいコメントを投げかけていただいた審査員の方々のおかげです。深く御礼申し上げます。審査員の方々への恩返しのためにも、学生諸君には、今後さらに勉強に励んで、成長した姿を見せてくれることを期待します。

川瀬 晃弘 B班  オープン参加ではありますが、当ゼミからは3年生1パートが参加しました。普段は他ゼミではどのような活動をしているのかを伺い知る機会はありませんが、一同に会する政策提言では、各々どのようなトレーニングを積んできたのかが垣間見えました。いずれのグループも提言された政策の中には光るものがありましたが、どのような哲学から提言された政策が生み出されたのか、もっと深く掘り下げられたら良かったと思います。益々の活躍を期待しています。

外部審査員 A班 奥田早希子(ライター)  個人的に最優秀に選んだ魚津市新川学びの森は、旧音大の社会教育施設に演出家を誘致し、新たに劇団を作るという発想に驚いた。想定外の解決策を提示されたのはこのチームだけだった。裏付けのアンケート、インタビューもしっかりできていた。3年生のふっかちゃんチームは、漫画の作成、音声を使った発表など、資料や見せ方などは全チームの中でずば抜けてがんばった感が伝わってきた。他の多くのチームも、実体験、現場感覚に基づき、そこから課題を見出す姿勢があった。自分の体験から課題を見出したことは大切なこと。何かの役に立ちたいという思いは、社会課題を解決する根底であり、要諦であり、原動力だと思う。

外部審査員 A班 石綿 晃(元地方公務員)  政策提言は、提言の目的が何なのかを自分たちで整理し他者にわかりやすく説明して、提言までしっかりたどり着くということが大事だと思います。その点、魚津は最も評価が高かったと考えます。他学年の学生との合同チームの一部ということであり部分的な発表でしたが、すべてを一グループで提言していたら文句なしでした。蒲田周辺地域の活性化は、気になった土地を視察して課題として取り組むという姿勢が良ったでした。大田区の掲げる施策「日本人学生と外国人学生の交流の場に」に対して、則した解決策を検討していて組み立てが良かったです。

外部審査員 B班 岡田 直晃(地方公務員)  どれも称賛に価すべきものでした。許されるならば、全てを最優秀提案にしたいと思いました。皆さんの多くは企業人として、公務員として社会に出られると思います。いずれの立場においても、自らの仕事が社会の中で「公共」としてどのような地位を占めることができるかを常に考えていただければと思います。かつて近江商人は自らの利益が買手の利益にも社会の利益にもあるような商い「三方よし」を目指しました。友達との付き合いも官民連携も根底にあるのは「思いやり」だと思います。その上でいかに自分が楽しめるか。それが楽しい人生を歩むコツです。

外部審査員 B班 藤木 秀明(元金融機関、現大学教員)  大学生のゼミ生が、自分達で政策課題(問い)を見つけ、それを解決する政策を考える作業は、入賞したかどうかの評価はさておき、大変貴重な経験であったと思います。経済学部のコンテストですから、論理的であること、経済学的に合理的な説明がつくことを求められるのは当然として、実際に政策として実現可能かどうかという点をクリアするためには、様々な制度的背景や実際の世の中の動きを知らなさければ説得力のある提案にはなりません。一方で、政策提案には斬新さも必要なので、これらを高度に両立する難しさを身をもって体感したことは、必ずや糧になったと思います。参加した学生が、これを機を益々学業や自己研鑽に励み、それぞれの立場で社会的課題を「解決する」人財として活躍することを願います。

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