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2016年度 日本文学文化学科長挨拶

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2016年度 第1部日本文学文化学科 学科長挨拶

 新入生の皆様、本日はおめでとうございます。新入生一同230名を迎えることができ、まことに嬉しく思います。東洋大学文学部日本文学文化学科を代表し、一言ご挨拶申し上げます。

 東洋大学は明治20年、(西暦では1887年)に、学祖井上円了先生が哲学館を設立したことに始まります。もうすぐ来年には130周年を迎えることになる伝統校であります。 円了先生は早くに漢学・日本史等を学び、またキリスト教、西洋の哲学にも興味をひかれ、学んだといいます。身近な仏教を、西洋哲学を学んだ目で見つめなおし、東洋の哲学を新たに発見いたしました。そして明治20年という、実学の重視されていた時代において、諸学の基礎としての哲学を学ぶ、哲学館を設立したのでした。 その後も円了先生は数次にわたる世界旅行を敢行し、異文化の理解・吸収に努め、視野を広げ、それをまた教育に還元いたしました。

 ところで、皆様ご存じと思いますが、一昨年、東洋大学は文部科学省の「スーパーグローバル大学」の一つとして選定されました。このことにより大学は現在大きな変革の時期を迎えております。国際的大学としての力を身につけるよう我々も努力をしているところです。 しかしグローバル化の進展する社会においてともすれば我々は振り回され、自らを見失いがちであるようにも思われます。このような時、円了先生が漢学を学び、そのうえで西洋哲学にも学び、新たに東洋の文化・哲学を見つめなおした経緯を知ることは、この現在のグローバル化が強調される時代においても、明らかに参考になる事ではないでしょうか。

 自らの文化について学び、他の文化も視野に入れつつ新たに自らを見つめなおすことは、このグローバル化の進展する時代であるからこそ必要なことであるとともに、また日本文学文化学科の目指すところでもあると思います。 したがいまして、そのような考えを反映させて、日本語学、古典文学文化、近現代文学文化、そして比較文学文化の四つの分野を柱とし、かつ横断的に学べる学科のカリキュラムを用意しております。皆様が視野を広げることにより、また自らと自らがよって立つ文化について見つめなおすことができるようになっているはずです。 学生の皆さんはこうしたことを頭に入れて、これから充実した4年間を過ごしていただきたいと思います。

 まずは皆さんは図書館をよく利用してください。良い本をたくさん読んでいただきたいのです。哲学とか、考えるとか言っても、何もない所からいきなりそうしたことが自然とできるわけではありません。文献に目を通し、新しい知識を身につけるとともに、考えるヒントを得て、自ら考えられるようになる、そのための貴重な時間が潤沢に許されているのは学生時代の特権といってよいでしょう。

 また、学生時代によき友人を作るようにしてください。遠慮のない、平等でお互い切磋琢磨し合えるような友人関係というのは人生においてなかなか作るのが困難なものです。学生時代にできた友人は一生の宝となるでしょう。 皆さんがこの東洋大学日本文学文化学科において教養を身につけ、自らと自らがよって立つ文化を見つめなおし、また良い友人とも出会うような、充実した学生時代を過されることを、私ども教員一同は祈っております。

 簡単ではございますが、以上を持ちまして私からのご挨拶とさせていただきます。

平成28年4月4日
日本文学文化学科学科長 野呂芳信