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食環境科学科教員紹介(佐藤 順)

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研究室名

食品微生物学研究室

  

指導教員名

佐藤 順

  

主な研究テーマとその内容

テーマ

食品衛生微生物の食品中での発育挙動、制御および測定法に関する研究

内容

食品製造に関連のある微生物は大きく「善玉菌」と「悪玉菌」とに大別されます。このうち当研究室は、食品製造と衛生微生物(悪玉菌)との関わりについて研究しています。また、フードチェーン全体を研究対象としており、原材料の供給(原材料メーカー)~食品工場での製造・加工~流通・販売~消費者に至る各段階において、現場で役立つ衛生微生物、とりわけ食品の腐敗・変敗に関与する細菌、カビ・酵母について、実務的な研究を目指しています。具体的には、加工食品や原材料中で問題となり得るこれら微生物の発育挙動(増殖するのか否か、もし増えるのであれば、どれ位の時間でどの程度の数に増えるのか等)、制御方法(加熱殺菌や薬剤殺菌はどのような条件で行うべきか等)、また、簡便で迅速な菌数計測方法等について研究を行っています。近年、食の安全安心に対する消費者の関心や要望は非常に大きく、食品企業にとってはその存亡にも関わる重要なテーマであると言えます。

 ところで、日本の食糧自給率(カロリーベース)は40%、つまり60%は輸入に頼っていますが、一方で廃棄率は25%もあります。このことは、ゴミの増大などの環境問題にも関わってきます。あるデータによると、コンビニエンスストア(CVS)の1店舗で毎日廃棄される食品は約10キロ。全国にCVSは4万店舗以上あり、これだけで推定400トン、その他スーパーマーケットでも同様に廃棄ロスが出るので、その量は莫大です。その原因が消費期限の問題です。現状の消費期限を1日でも伸ばすことができれば、廃棄の量も減らせるはずです。例えば、包装システムや配送システム、温度管理などを改善すれば、もっと伸ばせるのではないかと研究を進めております。

 以上の研究活動を通じ、食品業界へ貢献することを使命と考えています。

佐藤先生佐藤先生佐藤先生

 研究室入室希望者に望むこと

食品企業では近年、HACCP(危害分析重要管理点)という衛生管理手法がかなり普及し、定着しています。しかし、その前提条件である「一般的衛生管理」の部分がまだまだ不足しており、微生物に由来する食品トラブルが後を絶ちません。その理由としては、食品企業(例え大企業でも)において、この分野では人材不足であり、衛生管理に必要不可欠な微生物の基礎知識を持った人が食品製造の現場に多く存在しないことが挙げられます。欧米では、食品の殺菌については国家戦略で行っています。一方、日本では微生物管理やHACCP構築などの実学を専門的に研究・教育する大学や専門学校が不足しています。当研究室での食品衛生微生物の研究成果を生かし、卒業後、食品業界で衛生管理・微生物管理・品質管理の分野で大いに活躍し、業界で中心的な役割を担ってもらうことが大きな希望です。