特別コレクション

名称概要
哲学堂文庫 本学創立者井上円了博士が社会教育の場として哲学堂公園内に設置した図書館の蔵書です。
 哲学堂とは、明治20年に円了先生によって創設された哲学館(東洋大学の前身)が発展して、明治37年に哲学館大学と改称、開設の記念として建築されたもので、大正5年に図書館が公開されました。所蔵図書は、円了先生が私財を投じて購入した数万の蔵書中、明治維新前の著作である和漢古書2万冊余りで、名称を哲学堂図書館としました。
 昭和19年、円了先生の遺言「哲学堂は国家社会の恩に報ずる為に経営せるものなれば井上家の私有とせざる事」に従って東京都に寄付されました。その後、昭和50年に都より中野区に移管され、現在の中野区立哲学堂公園となり、同年には東京都より哲学堂図書館旧蔵書21,560冊が寄贈返還され、哲学堂文庫となりました。目録『新編哲学堂文庫目録』を刊行。白山図書館所蔵。
個性形成 大学自体が明確な個性と特色を求められる時代に、図書館もそれぞれの特色によって相互利用に寄与するべきであるとの理念の下に、特色ある収書を目的として昭和54年より個性形成委員会が発足しました。
 委員会の収書における大方針は、「民衆水準における19世紀末の日本思想の形成」とし、江戸後期の絵巻や絵本を中心に、近年は哲学館の創立された明治20年当時の日本文化や社会を表現する資料にも重点を置いて収集しています。資料数約7,800点。白山図書館所蔵。 個性形成蔵書リスト [PDFファイル/5.51MB]
千葉文庫 ジャーナリスト・新聞学者である千葉雄次郎本学名誉教授(1898-1990)が永年にわたり収集した蔵書です。ジャーナリズム、マス・コミュニケーション、マスコミ法制その他、専門領域の書籍はもちろんのこと、さまざまな問題にわたる内外の書籍が含まれています。
 千葉先生は、わが国新聞界の重鎮として日本新聞学会の創立に発起人として参加され、会長も務められました。また、日本のマスコミ法制の権威として、NHKの経営を審議する最高審議機関である経営委員会の委員長としての任にあたられるなど、マスコミの多様な領域に業績を残されています。書籍数5,256冊、雑誌タイトル数327点。目録『千葉文庫目録』を刊行。朝霞図書館所蔵。
稲葉(とうよう)文庫 本学校友である山本嘉将氏の個人コレクションです。氏は、昭和中期に、当時まだ進展していなかった近世後期和歌の研究と、数々の貴重な資料の収集に注力されました。それに郷里である因幡と因幡の歌人隠岐正甫の『因幡和歌集』に因み「稲葉文庫」と名付け、後に本学図書館に寄贈されました。
 コレクションは、近世後期の歌人、特に桂園派歌人関連資料が中心となり、特に香川景樹の家集『桂園一枝』とその関連資料、及び加納諸平の家集『柿園詠草』とその関連資料(写本)は貴重なものです。
 昭和50年には国文学研究資料館が調査に入り、資料の撮影が行われました。このおりのマイクロフィルムは貴重な資料として現在国文学研究資料館にて公開されています。白山図書館所蔵。
古典文庫旧蔵書 「古典文庫」は、国文学者の吉田幸一本学名誉教授(1909-2003)が自身の古典籍コレクションを称したもので、そこから多数の典籍が活字翻刻または影印本として出版されました。その多くの底本となった貴重な古典籍について、本学図書館では平成7年度から平成13年度にかけて譲渡を受け、平成14年度以降も、古書市場に流通した「古典文庫」の典拠である古典籍について可能な限り収集に努め、平成27年度まで継続しました。
 これら「古典文庫」旧蔵書は、重要文化財『狭衣』をはじめ、西鶴、十返舎一九などを含む古典籍を中心とした、国内外の学術・文化研究に大きく寄与するコレクションです。平成10年度末までの収書分について目録『古典文庫旧蔵書目録』を刊行。白山図書館所蔵。
カール・エンギッシュ文庫 戦前・戦後のドイツ刑法学界および法哲学界の巨匠カール・エンギッシュ博士(Karl Engisch 1899-1990)の約4,000冊の蔵書、未発表原稿、ハイデルベルク大学やミュンヘン大学での講義録、書評等を含む文献群です。白山図書館所蔵。
百人一首コレクション 中世より近代に至るまでの写本・刊本のコレクションです。百人一首本文のほか、注釈書、絵入板本・異種百人一首・もじり百人一首、浮世絵などを含み、その数は900点を越えます。
 百人一首はその成り立ちより今日まで、多くの人々に愛され、脈々と受け継がれてきました。広く社会に窓を開き、世の人々とともに歩むという本学の伝統かつ個性は、この百人一首と通ずるものがあり、本学が昭和63年以降毎年刊行している『現代学生百人一首』は、本学の個性が百人一首を機縁として具体化したものといえるでしょう。目録『百人一首並びに類書目録』を刊行。白山図書館所蔵。