Research 生命環境科学研究センター

ABOUT

化学物質による環境汚染が
生物および生態系さらには生態系進化に与える影響を評価する。

生命環境科学研究センター

本センターは、2014~2018年度文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業に選定され、活動いたしました。

2014~2018年度の私立大学戦略的研究基盤形成支援事業の研究成果報告書は、こちらからご覧ください。

センター概要

沿革
平成21年度から生命科学部生命科学科に新たに応用生物科学科ならびに食環境科学科(平成25年度に食環境科学部食環境科学科に改組)が開設されて以降,学科間での連携が強く求められていました。その中で,3学科教員6名を含む共同研究が平成23-25年度の文部科学省科学研究費基盤研究(B)「個体群理論に基づく銀ナノ粒子の水環境生態リスク研究(研究代表者・柏田祥策)」,平成24年度経済産業省製造産業局化学物質管理課・リスク評価に係る新規課題(研究代表者・柏田祥策)などに採択されるに至り,3学科教員を中心とした生命環境科学研究が本格的に開始されました。今回新規採択された研究課題「人為由来環境変化に対する生物の適応戦略と小進化」では,化学物質による環境汚染が生物および生態系さらには生態系進化に与える影響を評価することを目的としています。
活動・特色

人間の活動に起因する化学物質による環境汚染は,生態系構成生物を遺伝子レベルから改変するほどの影響力を持ちます。慢性的な化学物質による環境汚染に対して,生物は進化の中で獲得した様々な機能を活用して生き残りを図っています。しかし,汚染環境に適応した生物は,遺伝形質の偏りによって種内生物多様性が低下して生態系が脆弱化するか,あるいは新たに獲得した形質が他生物の生存に対して脅威となることがあります。本研究センターでは,そうした化学物質による環境汚染の生物・生態系・生態系進化に与える影響を評価するために,渡良瀬川流域および江戸川水系を中心とした野外調査および生物・化学分析を行い,代表的な人為由来環境変化である重金属汚染および医薬品類(抗菌剤)汚染に対する生物個体および個体群の戦略的環境適応(小進化)を明らかにします。本研究は,水環境生態系の保全および持続的社会の構築に資すると期待されます。

活動・特色

今後の展開

人為由来の環境変化に対する生物個体群の生存戦略・環境適応に関する知見は,人間社会が抱える多様性ある生態系保全および持続社会構築といった社会問題を解決するための基盤となります。本研究の成果が,水辺環境の保全・保護に貢献する新たな指針となり,生物資源の有効活用,生活の豊かさの向上に貢献するだけでなく,人類の持続的発展に貢献する人材育成や我が国の革新的な環境技術開発に資することを目標とします。

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水圏生態系の一次消費者
ミジンコ
(Daphnia pulex)

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調査対象地の一つである
渡良瀬遊水地

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Q-TRAP3200 LC-MS/MS
による化学分析

研究メンバー

研究メンバー(2018年度)
センター長

柏田 祥策 (東洋大学 生命科学研究科 教授)

副センター長

梅原 三貴久 (東洋大学 生命科学研究科 教授)

研究員

学内 

長坂 征治 (東洋大学 生命科学研究科 教授)
山本 浩文 (東洋大学 生命科学研究科 教授)
東端 啓貴 (東洋大学 生命科学研究科 准教授)
宮西 伸光 (東洋大学 生命科学研究科 教授)
岩崎 雄一 (東洋大学 生命環境科学研究センター 研究助手)
Truptimayee Behera (東洋大学 生命環境科学研究センター 研究助手)


学外 


坂本 正樹 (富山県立大学工学部 講師)
立田 晴記 (琉球大学農学部 准教授)

出版物

研究成果報告書

平成26(2014)年度~平成30(2018)年度 私立大学戦略的研究基盤形成支援事業 研究成果報告書

学戦略的研究基盤形成支援事業 研究成果報告書

平成26(2014)年度より文部科学省「私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」に採択された、東洋大学生命環境科学研究センターの5年間の活動について、研究成果報告書を作成いたしました。

私立大学戦略的研究基盤形成支援事業 研究成果報告書(生命環境科学研究センター)