機械工学科

暮らしを支えるものづくりの理論×実践。

医用機械工学研究室(新藤康弘 准教授)

工学の知識を基礎とした治療・診断システムに関する研究

本研究室では,工学の知識を基にした温熱リハビリテーションシステムや癌温熱治療(ハイパーサーミア)装置などに関する研究を行っています。

医療の現場では医師だけが患者さんを救うのではなく、手術、診断、治療、リハビリテーションなどで用いる装置(医用機械)やシステムを開発する工学系技術者と協力することではじめて、早期診断や効果的な治療へとつながります。

医用機械の研究は、熱力学、伝熱工学、シミュレーション工学、制御工学、ロボット工学等の機械工学系の知識のほかに、電磁気学、画像処理、情報工学など、様々な分野の知識が必要となる複合領域研究です。

具体的には、電磁気学の分野で知られている空胴共振器を応用した非侵襲深部集中加温システムや、超音波画像診断装置を応用した非侵襲生体内温度分布推定システム、集束超音波治療システムに関する研究、手術支援シミュレータの開発などの研究テーマに関して、有限要素法によるコンピュータシミュレーションと試作装置による実験の両面から、提案するシステムの有用性に関して検討を行っております。

この研究室を希望する方へ

工学研究で最も大切なことは、好奇心を持つことです。普段身の周りにあるモノ、自分の好きなこと、どんなモノや現象でも突き詰めると、それは「研究」になります。逆に、知識がいくらあっても、好奇心がなければ研究はスタートしません。科学技術は、これまで人類が抱く「なぜだろう」という純粋な興味・好奇心を原動力として発展してきました。是非、入室希望の学生さんには、どんなことでも構いませんので、常に好奇心を持っていてもらいたいと思います。

また、研究を行う上で大切なことが二つあります。一つは「途中で投げ出さずに継続して努力すること」。そしてもう一つは、「研究室の仲間達と協力的に活動すること」です。研究活動は、地道な努力の積み重ねであり、多くの失敗を踏まえて、試行錯誤を繰り返すことで成り立っています。前進のみならず後退もありますが、それにめげずに努力をすることが必要です。ただし、一人で全てを乗り越えることは困難です。そのために、助けてくれる仲間達と仲良く協力的に活動することが必要です。

本研究室を希望する学生には、これらのことを守って研究を楽しんでもらいたいと思っています。