都市環境デザイン学科

自然と調和した都市システムを生み出すスペシャリストを育成。

社会システムマネジメント研究室(二宮仁志 准教授)

本研究室が目指す「社会システムマネジメント」は、人と人、集団と集団、国と国など新たな社会的「関係性(つながり)」を創造し、実現のための「場(空間・機会)」や「仕組み・制度」をデザインする一連の実践的活動です。立場や価値観、利害の異なる人の関係性に着目し、都市経営・まちづくりをはじめ、公共調達システムや建設生産システム等、新たな社会システムのデザイン・マネジメント手法について研究します。

1. 持続可能な都市経営・まちづくり手法に関する理論的・実践的研究

都市や地域の魅力・課題を調査、まちづくりやコミュニティ再生の方法、担い手の育成・活動基盤の形成手法等を検討するなど、実践的研究を行います。

一方、まちづくりや建設プロジェクトの実施プロセスでは、異なる立場や考え方の「人」が関与し利害・感情が対立するなど、当事者のみでは合意に至れない場合も少なくありません。利害錯綜、合意困難な状況に適切に対処し、目標に到達するための合意形成支援手法やマネジメント理論について研究します。

2. 社会基盤マネジメントにおける合意形成支援手法に関する研究

都市・まちづくり、社会基盤の整備・維持管理において、適切な建設生産システムの構築は喫緊の課題です。数値シミュレーション等を通じて、地域を支える誠実な企業が持続的成長を遂げられる市場形成をデザインするなど、建設生産プロセスの特性を踏まえた入札・契約システム・制度設計について研究します。

3. 建設プロジェクトマネジメントと技術者のモチベーションに関する研究

建設プロジェクトにおいて、技術者や構成員のモチベーションは、品質・安全・工期・コスト等パフォーマンス(目標達成)に影響を与える重要な要素です。モチベーションの高い技術者や組織は他と何が異なるのか、個々の行動特性から組織の意思決定・マネジメント手法まで、様々な角度からモチベーションの向上・維持、プロジェクト価値の最大化手法について研究します。

この研究室を希望する方へ

本研究室では、学生の自由な思考・着想のもと、自らが研究テーマを決めることを基本としています。その際、何故その問題に着目したのか、解決に向けどうアプローチするのか、結果何が得られそうか、自分で組み立て説明できる必要があります。そのような論理的思考は、将来、どのような進路を選択してもきっと役に立つと考えています。

  • 社会の問題を自分で見つけ出し、解決策を考えたい、活動してみたい人
  • 都市経営やまちづくり、ワークショップ、プロジェクトマネジメントに興味のある人
  • 統計やビッグデータ解析など、データサイエンスに興味がある人、知的好奇心旺盛な人

そもそも「良い社会」とは何か、クールな頭と熱い思いで「挑戦する」学生が集うことを望みます。
本研究室での活動を通じて、文化や価値観、意見が異なる人々と互いの違いを認め合い、協働できる方策を模索しつづける国際感覚とコミュケーション能力をあわせ持つ人に成長することを願っています。