建築学科

デザインするのは、快適で安全な建築、まち、そして生活。

建築経済・建築産業研究室(秋山哲一 教授)

研究分野を巡る状況・問題意識

研究室の研究領域は、建築経済・建築産業の分野です。これから縮小していく建築市場の中で建築・住宅をいかに良質なストックとして建設・維持管理していくか、そのための組織やプロセスのあるべき方向を考えるのが研究の問題意識です。

日本の建設活動は20世紀の新築中心の建築活動から、21世紀の既存建築物の活用型へとシフトしています。政府も中古住宅流通やリフォーム市場活性化のための環境整備を進めています。これからの日本の建築活動の中で、新築だけでなく建物価値を高めていくためのリフォームやリノベーションのあり方を検討します。建築ストック改善のための技術的な側面だけではなく、それらの工事にかかわる建築関係者(発注者・設計者・施工者・行政)の果たす役割を考える研究を進めています。

主要な研究テーマ

最近の研究テーマは、以下の通りで、その広がりは多様です。

  1. マンションの価値向上のための長期修繕計画と合意形成
  2. マンションのリニューアル工事の品質確保・履歴管理
  3. リフォーム産業における建築職能の在り方
  4. 建設産業を支える建築技能者育成システム、技能者の雇用条件・処遇
  5. 中小ビルのプロパティマネジメント オーナーとテナントとの関係
  6. 建築の品質確保と設計者・監理者の役割

具体的なマンション改修工事に関する研究内容

マンションストックが500万戸を超え、築後30年を経過した高経年マンションが100万戸となっています。今後、マンションストックの機能・性能向上のための追加投資の促進を図る仕組みの充実が望まれます。築後30年以上を経た高経年マンションでは、マンションの共用部分のみならず、専有部分の改修工事が進みつつあります。このような高経年マンションの割合がますます高まっていく将来に向けて、当該マンションの資産価値向上のための専有部分の改良工事をうまく誘導するようなルールづくりをどのようにすべきかが、大きな研究課題です。

この研究室を希望する方へ

現在、私の興味を持っている研究の視点は、建築をつくり・維持していく持続可能な仕組みを住宅生産・建築生産というマネジメントの視点から明らかにし、その産業組織として計画化を図ることです。具体的な研究対象分野は、住宅生産システム、とりわけそのリフォームに焦点をあてたものと、もう一つは、一般の建築のプロジェクト・マネージメントに関するものとがあります。他大学との協同教育・研究活動にも力を注いでいます。

学生は、実社会の建築活動やそれを担っている人々の実務に直接触れて、現状認識や問題意識を深め、積極的に吸収する意欲をもつことが重要です。大学院への進学も積極的にサポートします。