応用化学科

変革する社会に応える化学。

理論・計算化学研究室(田代基慶 准教授)

理論・計算化学的手法を用いた材料や反応の研究

有機半導体材料に関する研究

有機薄膜型太陽電池ドナー・アクセプター界面の構造、電荷分離に関わる分子軌道の様子
有機薄膜型太陽電池ドナー・アクセプター界面の構造、電荷分離に関わる分子軌道の様子

導電性有機ポリマーやフラーレン誘導体を用いると、半導体としての性質を持つ材料を作成できることが知られています。このような材料は有機半導体と呼ばれ、太陽電池や電界効果トランジスタなどへの応用で注目を集めています。当研究室では、有機半導体材料の原子・分子レベルでの性質、異なる材料を貼り合わせた際にできる界面の様子などを理論・計算化学的手法を用いて研究しています。

宇宙物理・素粒子物理に関わる原子・分子過程の研究

太陽のような恒星や地球のような惑星は、宇宙空間に存在する分子雲(星間ガスや星間塵のかたまり)から生まれます。この分子雲は水素分子が主成分ですが、何段階もの気相化学反応や星間塵表面での化学反応を経て、複雑な分子が内部で生成します。生命の起源とも関連し、このような宇宙空間における複雑な分子の生成過程は注目を集めています。当研究室では宇宙空間で起きる様々な化学反応素過程について、理論・計算化学的手法を用いて研究を行っています。

この研究室を希望する方へ

当研究室では主に分子動力学・量子化学といった手法を用いて研究を行います。大雑把に言うと、物質中の原子の動きをニュートン力学に基づいて理解・予測し、電子の振る舞いを量子力学によって理解・予測する、ということになります。実際にはプログラムを利用することになりますが、その際には単にプログラムをそのまま利用するだけではなく、その手法が成り立っている原理を理解してほしいと考えています。そのためにも、化学以外にも広い基礎知識が必要となります。数学では微積・線形代数が必須であり、物理からは電磁気学・古典力学・量子力学・統計力学・相対論などの知識が必要となります。実際に研究を進める上では、プログラム作成に関する技能も必要になります。前提とする知識が多いので決して楽な分野ではありませんが、その分多くの分野に関する知識・技能を習得することができます。機械学習などを利用するデータ科学に近い研究、多数の計算機を利用した並列計算の手法を追求する研究、天文学・素粒子物理・生物学などに近い領域もあり、学生の興味に応じて様々な方向の研究が可能です。