応用化学科

変革する社会に応える化学。

結晶工学研究室(勝亦徹 教授)

光学用単結晶材料の研究

結晶工学研究室では、結晶の中で起きるさまざまな発光現象を研究しています。このために実際に結晶を作って、どのような光を吸収するか、どのような光が発生するかなどの評価を行っています。研究用の試料にする結晶は、高純度の試薬を混合して2500℃くらいの高温で溶融してから徐々に固化して作ります。この方法で、ルビー(Cr:Al2O3)、サファイヤ(Al2O3)、スピネル(MgAl2O4)、ガーネット(Y3Al5O12)などの単結晶が育成できます。

ルビー、サファイヤ、スピネル、ガーネットなどの結晶を育成するときにクロム(Cr)を少量添加しておくと、赤い光を発する蛍光体結晶ができます。これらの結晶は、赤い発光を使って、ディスプレイへの応用やレーザー光線への応用が考えられる他、赤い発光が温度によって変化するため、蛍光を使った温度センサに応用することができます。また、スピネル結晶にマンガン(Mn)を少量添加した結晶は、緑色の蛍光材料としての応用が期待される他、X線を照射すると強い緑色の光を発生するので、X線のセンサに応用できる可能性があります。よく知られた物質でも、混合する試薬や、不純物の種類、濃度を変えることによって、これまでに誰も作ったことのない結晶を育成して、発光特性を調べることができます。研究室では、様々な結晶を育成しているのですが、蛍光センサ、レーザー光線、ディスプレイなどへの応用を目的とした蛍光体結晶を中心に研究しています。

この研究室を希望する方へ

結晶化学は、さまざまな科学技術を支える素材を研究する分野です。固体の中で原子、イオンあるいは分子がどのように配列しているのかを調べ、結晶構造と物性との関係を明らかにするとともに、不純物や結晶欠陥の役割を調べます。このためには、純度の高い試薬を使って、品質の良い結晶を作る必要があります。したがって、結晶化学の実験室を使用する人は、結晶試料の純度を保つため、部屋の中を積極的に整理整頓して、きれい好きになる必要があります。結晶化学分野の研究に向いている人は、まず結晶が好きなことが挙げられます。次に、自分で結晶を作ってみたい人や、結晶を使ってさまざまな分野に応用してみたい人などが向いています。