応用生物科学科

自然、いのちに学び、未来を拓く。

応用極限微生物学研究室(高品知典 准教授)

応用極限微生物学研究室は、1997年の板倉キャンパス開設と同時に、生命科学部第1研究室として発足しました。

極限環境の1つである高塩濃度環境で良好に成育する微生物として、好塩性微生物および耐塩性微生物の2種類の微生物が知られています。応用極限微生物学研究室では、これらの好塩濃度環境に適応した微生物を新たに探索し、広く産業活動に利用することを目指しています。研究テーマとしては、

  1. 極限微生物、特に好塩性微生物および耐塩性微生物の探索と利用
  2. 極限微生物が生産する有用成分の探索・利用と作用機作の解析
  3. 極限微生物の環境適応メカニズムの解明
  4. 微生物の形態形成メカニズムの解明

の4つを基本テーマとしています。

基礎的な研究としては、新規微生物の分離および「三角形平板状」という特異な形態を持つ高度好塩性古細菌の形態形成機構の解明を目指しています。また応用的な研究としては、好塩性・耐塩性微生物を利用した高塩濃度条件下での産業廃棄物や廃水、環境汚染物質の処理法の確立を目標として研究を進めています。研究室は板倉キャンパス1号館3階の生命科学部第1研究室、実験室は5号館2階の生命科学部5203実験室です。5203実験室はクリーンベンチ、オートクレーブなどの微生物学実験関連機器を備え、P1・P2遺伝子組換え実験施設となっています。現在、具体的な研究テーマとして、

  1. 新規極限微生物の分離および系統分類学的解析
  2. 地下地層内の有用好塩性・耐塩性微生物の探索
  3. 醤油もろみ粕の減量・再利用に関与する好塩菌、耐塩菌に関する研究
  4. 工場廃水の微生物による浄化に関する研究
  5. 環境汚染物質を分解する微生物に関する研究
  6. 三角形平板状の形態を持つ高度好塩性古細菌 Haloarcula japonica の形態形成に関する研究

の6テーマを進めています。

※Haloarcula japonica の形態:電子顕微鏡像
※Haloarcula japonica の形態:光学顕微鏡像をカラー画像処理した画像。母細胞が2つの細胞に分裂し、さらに4つの細胞に分裂する過程を示した。

この研究室を希望する方へ

製薬企業の研究所で10年以上にわたり、微生物・天然物由来の医薬品を探し続けてきました。この間、常に驚かされてきたことは「微生物は計り知れない未知の力を秘めている」ということです。高温・低温、アルカリ性pH・酸性pH、高塩濃度、高圧力、有機溶媒、放射線などの過酷な環境因子を示す極限環境に生息する『極限微生物』も、そういった微生物の1つです。その中には’おむすび’のような三角形で平べったい形で、飽和食塩水の中で生育可能な菌もいます。このような極限微生物が極限環境に適応した進化の過程やメカニズムは、まだまだわからないことが一杯です。

研究室は、不思議!なぜ?どのようにして?という好奇心を共有する空間、いわば「知を求める者の共同体」です。大学の研究では、学生も教員(研究者)も共に「未知に挑み、学ぶ」探究者です。「生命現象の不思議を解き明かしたい」、「おもしろさを共に学びたい」という人にぜひ来てほしいと思っています。

これから一緒に研究し、新しい可能性を持つ微生物を探してみませんか。新しい能力を持つ微生物を創ってみませんか。