応用生物科学科

自然、いのちに学び、未来を拓く。

水圏環境微生物生態学研究室(李沁潼 助教)

様々な環境変化に対して微生物応答機構の解明

一滴の環境水にはおよそ1万個の微生物が存在しています。その中のほとんどは私たちには未知の状態で生息しています。私たちには目に見えない微生物は、生態系の「分解者」という重要な担い手として働いています。これらの「分解者」の群集構造及び分布は、生態系の「復元力」と直結しています。それは、人為汚濁の増大などの環境変化が生じても、微生物はその変化に応じて変動して、生態系をもとの状態に戻ろうとしているからです。環境微生物の生態的特性や挙動変化を解明することは、生態系における各プロセスを微生物視点からの理解に重要な情報を加えることができます。また、環境微生物に関する研究は、微生物の新種発見や、単離・培養の可能化及び応用まで実現するためにも不可欠な第一歩となり、将来「人間はどのように制御しながら発展を図るのか」について解明するためにも、重要な知見を集積することもできます。本研究室は、さまざまな複合的な手法を使って、水圏環境の「微生態」を全面的に把握することを目指しています。

具体的に、環境中の微生物を調べるため、やることは「フィールドワーク」+「実験作業」+「データ統計・解析」という三つの部分が組成しています。「フィールドワーク」は、船に乗って、専門的な採水器を使って水試料を採って、そして適切な条件で保存することです。「実験作業」は、実験室で採ってきた環境試料にどんな微生物がいるか、を明らかにするため微生物の様子を見たり、DNAを抽出して遺伝子を調べたりする作業です。「データ統計・解析」は実験で得られた生データはどのようなことを示しているか、微生物はどのような環境因子に影響を受けているか、を統計解析を通じて論理的にディスカッションをすることです。こういう流れを経て、環境中の微生物の生理・生態的特性を解明することができます。

この研究室を希望する方へ

「フィールドワーク」+「実験作業」+「データ統計・解析」という三つの部分がメインとなっています。「フィールドワーク」でサンプリングを実施するための体力と協調性、「実験作業」でDNA扱い実験をするための細かい操作力、「データ統計・解析」でデータを解読するための論理的な思考力など、研究を順調に遂行するためにいろんな力が必要です。本研究室はこういう力を磨きたい人を募集しています。

船に乗って自然に出ながら、実験室で先端機器を使って細かい手作業をしながら、科学的なディスカッションで論理的な思考力も磨きながら、うちの研究室で微生物の世界へ行ってみてはいかがでしょうか。