健康栄養学科

第31回 管理栄養士国家試験 合格率97.7%

食品栄養学研究室(太田昌子 准教授)

女子陸上長距離選手における骨質マーカーと骨密度、および栄養素摂取量との関連

機械時計を分解するのは誰にでもできるが、一旦分解された部品を組み立てて、機能を発揮するシステムに戻すのは簡単ではありません。全ての部品を見ながら考える必要が生じてくるからです。

栄養学は食物と人体の関わりを検討する学問です。「健康な生活を送るために日本人はどのような栄養素をどのくらい摂ればよいのか」という問いに関して、科学的根拠に基づいた根拠を示すためには、上記に示した時計を組み立てるように、様々な学問分野の知識を集結して研究を遂行する必要があります。

当研究室では実際にヒトを対象として、その食習慣に基づく栄養素摂取量と身体状況について、様々な視点から検討しています。主に3つの主題があります。

栄養疫学に基づいた研究

養疫学とは、栄養・食事を中心的テーマとして取り上げる疫学研究の総称です。簡単に言えば、『食べている物や食べ方と健康との関連について疫学的手法を用いて明らかする科学』です。この手法を用いて、大学生の心身の健康、ビタミンE摂取ががん予防にもたらす効果、祖母・母・娘の食習慣の継承要素について検討しています。

バイオマーカーに基づいた栄養管理

バイオマーカーとは、生体情報を定量化するために必要な指標です。栄養管理においては、「コレステロール値が高いから、栄養素摂取量を見直そう。」など、栄養管理では血圧、血糖値、中性脂肪、コレステロールなどが代表的なバイオマーカーであり、適切な栄養管理を行うために、バイオマーカーは不可欠な指標です。 現在は、アスリートの疲労骨折を予防するために、バイオマーカーを特定し、栄養管理に応用できるように検討しています。

官能検査に基づいた食品開発

食品開発を開発するにあたり、マーケティング、品質の維持、流通経路の確保は、重要な要素であり、この3本柱が揃わないとヒット商品は生まれません。食品会社等からの共同開発の依頼があった場合は、品質維持の一助となれるように参画しています。

この研究室を希望する方へ

「実学に基づく研究を行うために、ベンチマーク(benchmark、比較のために用いる指標)を明確にする」ことが研究室の共通認識です。人の健康維持に貢献するために、誇張せずに事実だけを発表できることが、真の研究姿勢と思うためです。

卒業論文を完成させるためだけに研究を行うのではなく、進行過程において学内外の方との交渉や、発表能力をはじめとするコミュニケーション能力を養える人、そして、何よりも講義や実験実習を通して「栄養学は面白い」と思ってもらえた人に参画してもらいたいと思います。

5号館3階(5305、303)が活動拠点です。学生の自主性を重んじているために、出校日も細かい設定をしていませんが、日々、大学生と大学院生が研究に励んでおり、いつも研究室前に電気が灯っていることを嬉しく思い、かつ、誇りにも思います。この良い姿勢を後輩へと引継いでくれる人は大歓迎します。