食環境科学科

生きるを支える、次世代の食をつくる。

食物科学研究室(吉江由美子 教授)

(1)新規発酵食品の呈味・成分ならびに機能性の変化に関する研究
(2)解凍条件によるにおい成分の発現に関する研究
(3)イセエビの成長による体成分変化

チーズサラダをタンパク源を水産物や動物由来のものに変更した「チーズ様発酵食品」で作成しようと試みています。

麹を利用した発酵食品を試作し、官能検査で受け入れられる味であることを確認、その成分や抗酸化性などの機能性変化を調べる(1)、食品が凍っているときには匂わないものが、解凍条件によってにおい立つものが異なることを調べる(2)、変態する食用動物を対象としてその成分変化を調べる(3)、と機器分析を基本的手法として研究しています。他にも色々とテーマはあるのですが、試料を大量に得るのが難しい、試料の同定が困難、などさまざまな問題があるので現状ではこの(1)~(3)を主軸に研究しています。機器分析の利点は、実験を手掛ける人の技量がよくなれば再現性のある詳細なデータが得られることですが、機器がない状況では何もできない、技術上達にそれなりに時間がかかる、というのが弱点となります。そこで、機器がなくても人が何名かいれば研究ができる「官能検査」も必要に応じて行い、統計処理によって食品の「味が変わった」「変質した」などの決定をしていることもあります。

この研究室を希望する方へ

「よく遊び、よく学べ」でメリハリ付けた仕事をすることです。研究室の人から「○日、休んでもいいですか」と聞かれれば、特別の日程を除いては必ず「どうぞ」と返事します。これは「その分、どこかで仕事すればいい」ということを意味してます。成績評価も「仕事した人には仕事分だけちゃんと評価」が基本です。

実験室ではクロロホルム、エーテル、硝酸、硫酸など危険な試薬を頻繁にそれなりの量(少量ではない、ということです)使用するので、安全管理が第一です。実験室に入る前の下調べと準備にかける時間が8割、実験している時間が2割、自分は実験していなくても機器が働いている時間が+αで有るように心掛けて仕事してください。同時に他人と実験室をシェアすることも大事です。