食環境科学科 フードサイエンス専攻

いのちを支える「食」を知る。

食品流通経済学研究室(野島直人 教授)

食料システム(フードシステム)の経済分析

我々の食生活は、生鮮食料品、穀類、加工食品類、機能性食品などの多くの食品の生産・流通によって成り立っています。豊かな現在の食生活は、原料の生産から加工、流通、消費に至る過程の中で活動する食品産業(食品製造業、食品卸売業、食品小売業、外食産業、中食産業など)とそれら産業を構成する多くの企業等で支えられています。

食料消費において加工食品、中食、外食への家計支出割合が増加とともに、食品生産の高度化、流通の高度化が進み、食生活は便利になっています。その一方で、生産現場の農・水産業、食品加工業と家庭との距離は遠く離れる傾向に進んできました。生産、加工、流通、調理のプロセスの多くを産業が担う現在、消費者(生活者)の持つ食品の生産および流通過程に対する知識がその複雑さゆえに薄くなっていきます。

近年、消費者の食料、食品への価値観が必需性(生命維持に必要)という本源的価値から、生活の充足へ、健康維持、安心、安全への欲求の高まりなどに重点変遷していく中で、食品の生産流通への社会的関心はかえって強くなっているように思われます。

食品流通経済学研究室では、消費者の食料、食品への価値観の変遷に対応した生産~流通~消費のプロセス変化を食品経済の視点に立って研究しています。具体的に、フードシステム研究および食料システムの経済分析(図参照)を中心概念におき、食品流通機構の解析、またそれを構成する産業主体(農林水産業、食品製造業、食品流通業、外食・中食産業)の構造分析等を通して、健康で豊かな食生活の実現に寄与することを目的としています。

この研究室を希望する方へ

食品流通経済学研究室は、自然科学を学ぶ食環境科学科の中で社会科学を担当する研究室として設置されています。食環境科学科の中で、食品の流通機構、食品の経済を学ぶ必要性もあることから社会科学分野の研究室として設置されています。食環境科学科の専門教育の中では、食品流通経済学、マーケテイング入門などのプログラムがあり選択科目として受講できます。こうした経済系科目に関心を持ち、さらに食品流通経済分野を深めたい場合は卒業研究として取り組むことができますので、この分野への学習希望のある学生の研究室への入室を希望します。現在は8~10名ほどの4年生が研究室に所属し、フードチェーン各流通段階で研究テーマを捉えたテーマ(食品の市場および消費分析、食品ロスの経済分析、食品企業のグローバル化と国際分業、6次産業・農商工連携など)の研究をしています。