食環境科学科

生きるを支える、次世代の食をつくる。

フード・バイオレオロジー研究室(藤井修治 教授)

さまざまな食品の構造レオロジー

“食品に関連する物理の研究”と聞くと、一体何をするの?食べ物と物理にどんな関係が?と思うかもしれません。私の興味は物理学(力学)と他の科学とが交錯する領域にあります。なぜそんな領域に興味があるのかというと、物理学の目で食品や調理に関連する様々な現象を見つめることで、日常の現象に思いがけない発見や驚きがあるからです。学生の皆さんには、ぜひ”美味しい”という現象の中に思いがけない科学的風景を見つけて欲しいと思います。

牛乳中の脂肪が運動した軌跡
パンのモデル物質としてスポンジを圧縮した時のスポンジ骨格の変形
チーズ化する途中にある乳脂肪の運動状態を表すヒートマップ

私の研究の大きな目的は、食品が持つ様々な構造と力学特性との関係を知ることです。パン、メレンゲ、ホイップクリームや、スポンジ(パンのモデル物質)は泡状あるいは多孔質の構造を持ちます。これらの化学組成は違いますが、泡状食品に共通する何かしらの特徴はあるのでしょうか?また、あんこは固形物が詰まった粉体状食品と言えます。チョコレートもココアバターの結晶やカカオマスが高密度に分散した粉体状食品の仲間と言えます。力学測定に加え、光散乱や画像解析なども組みあわせて実験を行うことにより、これらの構造体の普遍的な力学的性質を知りたいと考えています。この他の研究テーマなどについて、ホームページをご覧ください。
https://fujii034.wixsite.com/fbrlab

この研究室を希望する方へ

何でも見てやろう、何にでも取り組んでみようという前向きな姿勢を持って欲しいと思います。加えて、学年が違っても、研究室が違っても、違う研究テーマであっても真剣に相談しあえる、議論しあえる仲間であって欲しいと望みます。研究を進めていく過程で、わからないことなどが沢山出てくると思いますが、その度にくよくよしたりする必要もありません。立ち止まりすぎることなく、あれこれと策を講じて前に進んでもらいたいです。