食環境科学部の教育方針(ポリシー)

各学科の3つのポリシー(2024年度入学生用)

掲載内容は変更する場合があります。(2023年3月30日現在)

アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)

食環境科学科では、食の環境から自然や命を考え、最先端の食品分析や最新の科学的根拠に基づくフードテクノロジーを用いた低環境負荷で持続可能な自然共生型の統合的高次食産業に関する提案・開発・推進を可能にする知識と技術を教授しています。この観点から食環境科学科では、様々な環境・地域が持つ歴史的な背景や文化、食の生産、機能、安全など様々な事象に興味を持ち、食を取り巻く諸問題に対して積極的・意欲的にチャレンジしたいと考えている人を求めています。

<学科が求める人物像>

食環境科学科では、学士課程教育を行うにあたり、次のような能力を備えていると判断される者を受け入れることとします。

  1. 常に自ら積極的に学ぼうとする強い意志がある人。
  2. 食に関する諸問題に関心を持っている人。
  3. 食の生産や加工、流通、販売に係る分野で活躍したい人。
  4. 深い倫理観を持ち、責任を持って食を創造し、提供したい人。
  5. 海外の食を取り巻く分野で活躍したい人。
  6. 最先端の科学的根拠に基づく食品や食材の機能性の探索、評価、応用をしたい人。
<入学までに修得すべき学習等への取り組み>

食環境科学科に入学する者として、次のように学習等に取り組んでもらうことを求めます。

  1. 高等学校で履修する科目、特に理科、外国語(英語)について、教科書レベルの知識を修得しておくこと。
  2. 食に関する諸問題について関心をもち、その内容について積極的に調査すること。
  3. 課外活動などの取り組みに、目的意識を持って臨むこと。

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

食環境科学科では、「食環境科学領域の初期導入教育段階」、「食環境科学領域の基盤構造の系統的理解段階」、「主体的な探求活動学修段階」の3つの段階でカリキュラムを構成しており、学年進行に合わせ、より効果的な学修を行う事が可能なカリキュラム構成となっています。

  1. 食環境科学領域を学ぶために必要な知識を補完する初期導入教育として、入学前のオンデマンド型基礎導入を行います。本学科に入学後は、1年次において、基礎生物学、基礎化学、基礎微生物学などの食環境科学領域を学ぶための基礎的科目、「哲学・思想」「学問の基礎」などの基盤教育科目を学びます。また、フードリーディングランナーから観た、世界の食環境の現状や将来に向けた取り組みなどの知識を深める事で、食環境科学領域に対する興味や、視野を拡大する教育を行います。さらに、食環境科学領域で活躍するための基礎となる、人間成長のための礎を獲得します。
  2. 2年次では、食環境科学領域を、食資源生産、スマート農業、食の分析・機能、食の産業構造、食の国際的見識、食と命・健康寿命延伸の6つのカテゴリーに大きく分類して教授します。食の各産業基盤を理解するとともに、食の基礎・生産から流通まで、食環境科学領域の各カテゴリーを理解することで食の世界の全体像を系統的に学びます。一次産業から続く食環境科学の領域連続性を知り、食の高次食産業の創造に必要な“食環境科学領域における深い教養と基盤専門知識の高度化”を図ります。
  3. 3年次以降では、これまでに学修した食環境科学領域の総合的な理解を基に、自ら希望する各専門性の理解をより深めて行く学修形態としています。食環境科学領域における様々な産業形態から、フードサプライコース、フードテクノロジーコース、フードレギュラトリーコースの3コースに分類し、学生は自ら希望する進路に関する、より専門性を深めた高度専門知識を修得することで、将来の目標の実現可能性を高める学修を行います。自身の志向を自ら解析し、自分の将来像に合わせたモデルを構築し、自身の将来像を意識した主体的な気づき・活動を実践する教育を行います。
  4. 1年次から3年次にかけて「化学実験」、「生物学実験」、「食品衛生微生物学実験」、「食品衛生化学実験」を必修科目として配置することにより、食環境科学領域における研究の実施に必要となる基本的な実験手法と自主的・主体的に問題解決する能力及び自らの考えを表現する能力を養います。
  5. 4年次では、3年次までで身につけた食環境科学領域の専門的知識と技術をもとに、「卒業研究」に取り組み、「卒業論文」の執筆を行うことで、課題発見力、論理的思考力、問題解決力などの総合的能力を醸成します。

ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)

食環境科学科では、食を通じて健やかな命を育み、質の高い暮らしを高次元で実現するために、食の環境から自然や命を考え、世界の様々な生命と、持続可能な共生構造を創ることで実現する、持続的・永続的な社会を生み出す能力が重要であると考えます。食環境科学科では、自然と協調する広い世界観と高度な倫理観、食の信頼に対する責任をもち、次世代を担う低環境負荷で持続可能な自然共生型の統合的高次食産業に関する先駆的な提案力・開発力・実践力・推進力を修得し、健康寿命の延伸に寄与する次世代の食を創造する能力を有する食の技術者・専門家として、次の基準を満たす学生に学位を授与します。

(学生が身につけるべき資質・能力)
DP1(知識・理解)
食環境科学に関する基礎知識を体系的に習得していること。
DP2(思考・判断)
食を取り巻く分野でリーダーシップを発揮できること。
高い倫理観と広い視野を備えていること。
海外の人々とコミュニケーションを通じて文化の違いを理解する能力をもっていること。
DP3(技能・表現)
フードレギュラトリーを理解し食の安心・安全に関わる領域で活躍する能力や知識を身につけていること。
フードテクノロジーによる低環境負荷食材を開発する能力・知識を身につけていること。
DP4(関心・意欲)、DP5(態度)
少子高齢化社会に食の環境から貢献する能力や知識を身につけていること。
世界が変革していく中で、社会が求める新たな「食の形」を創造するための実践力、思考力、想像力をもっていること。

アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)

フードデータサイエンス学科では、多様な食文化・ライフスタイルのもと日々生活を送る人々すべてが、人生をより豊かに過ごす時間を増やすための「健康寿命延伸を実現するフードシステム(生産ー流通ー消費)」の未来を追求します。この観点からフードデータサイエンス学科では、食と健康をとりまく諸問題を解決するための知識や技術の習得に積極的・意欲的にチャレンジしたいと考えている人材を求めいています。

<学科が求める人物像>
  1. 興味あることには失敗を恐れず挑戦し続ける人。
  2. 自らの頭と手を使い、他の人と協力して新しい発見をすることに意欲的な人。
  3. 自らの目標に到達するために必要な知識の習得に貪欲な人。
  4. 「心身の健康寿命延伸」という高度で難解な課題にデータサイエンスを駆使し立ち向かうことに意欲的な人。
  5. 食による健康寿命延伸を通じて、地方創生、世界の国々の発展に貢献することに意欲的な人。
  6. 理系数学(代数・幾何、微分・積分、統計学)を意欲的に学習できる人。
  7. 問題の解が一つではないことを許容できる柔軟性を持って社会問題の処方箋を探求する人。
<入学までに修得すべき学習等への取り組み>

フードデータサイエンス学科に入学する者として、次のように学習等に取り組んでもらうことを求めます。

  1. 高等学校で履修する科目、特に数学(微分・積分、ベクトル、行列、データの分析、統計的な推測)を学習し、教科書レベルの知識を十分に修得しておくこと。
  2. 現代社会が直面している食を中心とした諸問題について関心を持ち、それらに対する自身の考えを論理的に表現できること。

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

フードデータサイエンス学科では、食を取り巻く多様な課題の解決をリード・サポートできる人材を育成するため、主として、情報化社会が生み出す多様なデータを活用し、論理的かつ実践的な分析をもって、社会還元力に優れたエビデンスを導出できる能力の涵養を重んじ、食の専門的知識と実践的データサイエンス技術を育む豊かなカリキュラムを編成しています。

  1. 基盤教育科目は社会科学系科目を中心としつつ、食と健康に関する理科系科目を通じて食を学際的に学び、食の歴史・文化に関する人文科学科目を通じて食の温故知新の精神をもって知識を深め、食に関する俯瞰的な視座を習得し食の問題を多面的に理解した上で解決できる能力を養います。
  2. 人々の食消費行動の実際を捉える実験設備として、食料経済実験室・官能評価実験室・フォーカスグループ調査室を備え、これらを活用した教育の展開により、専門的知識の応用力を養成し、データサイエンティストとして実践力の修得を図ります。
  3. フードシステムの抱える今日的課題を踏まえ、食の専門科目は「フードシステムの高付加価値化」、及び「フードシステムの公平化」の実現をターゲットとした科目群を形成し、体系的に学べるカリキュラム編成としています。
  4. 実践的なフードデータサイエンティストを養成するため、「データ分析の基礎」、「データ分析の技術」、「高度データ分析・AI技術と応用理論」、及び「データサイエンス・知識・社会問題洞察力の融合」と基礎から最先端技術に至るデータサイエンス分野科目を4年間一貫教育できるよう配置し、かつ、教育効果を最大限発揮するためにオンラインコミュニケーションとアクティブラーニングを積極的に導入します。
  5. 1年次から4年次まで実習・実験科目を配置し、1年次「食と人間行動の基礎」、2年次「食の現場を知る」、3年次「高度データ分析技術」、4年次「食の未来創造」と、学習目標の明確な4年間積上げ教育をもって、食・健康に関連する問題に対する洞察力・ディスカッション力・データ分析力を養うことを必須としつつ、さらには、今後、世界的な課題となる「心身の健康寿命延伸」に向けて有用な新たなデータを発掘・創出する能力の涵養を目指します。

ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)

フードデータサイエンス学科では、食に関する専門的知識を幅広く身につけ、実践的データ分析をもって、食を取り巻く多様な問題を紐解き、人々が健康に共生できる新たな「食の未来」を創造する能力を身につけた人材・フードデータサイエンスティストを育成するために、次の基準を満たす学生に学位を授与します。

(学生が身につけるべき資質・能力)
DP1(知識・理解)
データサイエンス科目全般を理解し、食品・食文化・フードシステムについて専門的知識を習得していること。
DP2(思考・判断)
「食」を取り巻く諸問題に対して、健康寿命延伸の観点から思考し、高度な倫理観をもって問題解決策の選択を行う判断力を有していること。
DP3(技能・表現)
「食」のデータを適切に扱えるデータサイエンスの実装技能を備え、それを実社会に還元する実践力・応用力を身につけていること。
DP4(関心・意欲)
「食」のよりよい未来創造に強い関心を寄せ、多様な食文化・価値観を尊重しつつ、自ら問題の本質を掘り下げ、現実的な解決策を探求することに意欲的であること。
DP5(態度)
「食」による予防医学的健康寿命延伸の実現をもって、地域・世界の公平的なフードシステムの創造に寄与するフードデータサイエンティストとして社会貢献を果たす姿勢を持っていること。

アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)

健康栄養学科では、生命科学の基礎知識に立って、健康と食との間をつなぐ専門的知識と技術を修得し、医療、福祉、栄養教諭、栄養行政、食品、スポーツ・運動栄養等の分野の専門職を目指す管理栄養士として、社会に貢献したいと考えている人を求めています。また、国内だけでなく海外での社会貢献を積極的に考えている意欲のある人を求めています。社会への貢献方法として各業種への就職のみならず、大学等の研究機関で専門的な研究を継続したい人も歓迎します。

<学科が求める人物像>

健康栄養学科では、学士課程教育を行うにあたり、次のような能力を備えていると判断される者を受け入れることとします。

  1. 食と栄養に関心を持っている人。
  2. 本学科が管理栄養士としての専門的知識・技術を修得する場であると理解し、努力できる人。
  3. 高等学校までの基礎的学力を有し、社会性を身につけている人。
  4. 社会における食料、資源、環境、健康に関する問題に関心を持つと同時に、様々な事象について考察し、自分の考えをまとめることができる人。
  5. 本学科で学んだことを活かして社会に貢献したいという目的意識と向上心のある人。
  6. 国内外を問わず、管理栄養士として活躍し、将来的にはその指導的な役割を担う意欲がある人。
<入学までに修得すべき学習等への取り組み>

健康栄養学科に入学する者として、次のように学習等に取り組んでもらうことを求めます。

  1. 高等学校で履修する科目、特に理系科目(生物、化学、数学)を履修し、自然科学の基礎知識を習得していることが望ましい。
  2. 部活動(運動系、文科系問わず)等において、継続して努力できること。

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

健康栄養学科では、哲学する姿勢とグローバルな視野を持ち、EBNに基づいて多様な食環境や栄養問題に対応できる実践力を身に着けることで、各領域で活躍できる管理栄養士のリーダー育成を目指します。基盤教育科目に社会人基礎力育成のための科目や短期海外研修科目を配して、キャリア形成支援とグローバル人材の育成を行うとともに、倫理観をもった管理栄養士を育成するための科目を配して、物の見方、考え方をしっかりと身につけるカリキュラム構成となっています。

  1. 専門基礎科目分野では、生命科学を基礎として社会・環境と健康、人体の構造と機能及び疾病の成り立ち、食べ物と健康を学び、講義および実験実習を通して、専門知識の基礎を養います。
  2. 専門科目分野では、基礎栄養学、応用栄養学、栄養教育論、臨床栄養学、公衆栄養学、給食経営管理論の講義および実験実習を通して、専門知識を修得し、学外で実施する臨地実習にて専門的知識及び技能の統合を図ります。
  3. 総合大学の強みを生かし、高度な専門性を身に着けた管理栄養士教育を目指します。そのため、それぞれの進路希望に合わせて、4年生からは実践型管理栄養士育成コース、研究者・教員育成コース(大学院進学コース)へ進みます。
  4. 多様化する社会のニーズに対し、データサイエンスを駆使しつつ、個性や心理といった人間としての本質を理解できる管理栄養士を目指す教育を行います。
  5. 最新バイオテクノロジーの実践的知識を学ぶ科目、スポーツと栄養の関連について学ぶ科目などを選択科目に導入し、管理栄養士としての幅広い知識とより専門的な能力を養います。

ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)

健康栄養学科では、東洋大学の建学の精神である哲学する姿勢を持つことを重視します。その上で、幅広い生命科学の知識と栄養科学を熟知した管理栄養士として各分野で活躍できる人材を社会に輩出するという使命の下、次の基準を満たす学生に学位を授与いたします。

(学生が身につけるべき資質・能力)
DP1(知識・理解)
生命科学の幅広い知識を基盤とし、管理栄養士に必要な人体・食品・代謝・衛生等の基礎的知識を有していること。
DP2(思考・判断)
EBN(Evidence-based Nutrition)に基づいて、国民の健康づくり、子供の食育、高齢者の介護、栄養管理、傷病者の疾病治療、機能性食品の開発等に携わり、人々の健康維持・増進のために主体的かつ協調的に取り組み、社会に貢献できる能力を有していること。
DP3(技能・表現)
多様な栄養問題を基礎領域・応用領域から解決するため、行政・学校・病院・給食施設等の職場で働くにあたっての実践的知識・技能を有していること。
DP4(関心・意欲)
国外の食にまつわる諸問題の解決にも意欲的に取り組めるグローバルな視野を持っていること。
DP5(態度)
東洋大学の建学の理念である「諸学の基礎は哲学にあり」、「知徳兼全」、「他者のために自己を磨く」に基づいて考えて行動できること。