みなさんが買い物をするとき、例えば店舗の立場では、時間帯によって従業員を何人入れるのが一番よいのか、消費者にとっては、買い物をする際に何を購入すればよいのかといった意思決定をしています。このように、マーケティングにおいては毎日、与えられた条件の中で最適な組み合わせになるような「最適化問題」に関する意志決定がされています。
「最適化問題」を解く代表的な方法に、マーケティングの場合では利潤が最大化、または費用が最小化となる目標とする値を求める「数理計画法」があります。そして、「与えられた数値からいくつかを選んで、ちょうど〇〇にできるか?」という別の最適化問題を、「サブセットサム問題」といい、マーケティングではよくプロモーション問題に見られます。このような問題は、まず最も小さい問題の答えを求めてから、順々に一つずつ大きな問題を解いていき、元の問題を解く「動的計画」の考え方に基づいた解法で答えを算出します。特に商品が多い場合には、全部の組み合わせ方を列挙する「分枝限定法」に対して、商品の種類と金額の刻み、そして商品購入の状態で算出する「動的計画」を使うことで、効率よく計算をすることができます。しかし、実際のビジネス問題では、いくつかの制約条件が付いていることが多く、個数制約がつく動的問題を「ナップサック問題」といいます。
このように、マーケティングにおける意思決定では、「動的計画」を用いて最適化問題を解決するケースが多くあります。「動的計画」の基本的な考え方を理解して、問題をどのように数式で表現するかを考えていくことが大切です。

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李 振准教授経営学部 マーケティング学科

  • 専門:マーケティング
  • 掲載内容は、取材当時のものです