「金融論」とは、お金をどのような仕組みで(「金融システム論」)、どのくらいの量を市場に流したら(「金融政策論」)、経済活動がより円滑になるかを研究する学問です。「金融政策論」はマクロ経済の応用分野であり、日本と世界の中央銀行の政策を学びます。中央銀行は国のお金の量を調整し、金融政策を担う機関で、日本では「日本銀行」がそれにあたります。日本では2013年1月から、「物価安定目標」として、消費者物価上昇率2%の目標が掲げられましたが、まだ達成されずにいます。また、量的・質的金融緩和政策、マイナス金利政策など、さまざまな政策がどのような目的で行われているのかについても学んでいきます。「金融システム論」はミクロ経済の応用分野にあたり、日本と世界の金融の仕組みを学びます。リーマンショックのような世界金融危機がなぜ起こったのか、AIやフィンテック(金融とテクノロジー)、キャッシュレス決済、デジタル通貨「リブラ」など、さまざまなトピックについて議論を深めていきます。金融システムは、扱う商品に応じて、「間接金融システム」「直接金融システム」「市場型間接金融システム」の3つの型に分類されます。日本はこれまで銀行中心の「間接金融システム」を中心に発展してきましたが、バブル崩壊や不良債権問題の発生により、1990年代から経済成長が停滞しています。そこに大元の原因がありながらも、現在でも日本は8割以上がリスクを取らない間接金融が中心です。国民経済全体にとって、この比率をどのように変えていくのが望ましいのかということも、これから一緒に考えていきましょう。

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竹澤 康子教授経済学部 経済学科

  • 専門:金融論、金融システム論・金融政策論
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