私たちはさまざまな社会において、組織に属して生きています。その中で、いかに組織をより良くすべきか、あるいはどのように組織をまとめて組織全体の力をつけていくか、などを考えるのが「経営学」です。近年、企業や組織は境界を越えて、他の組織や企業と有機的に結びつくことにより、大きなビジネスモデルを作り上げています。他の組織と協力するには、それぞれの組織が同様の目的を共有し、利害を一致することが必要です。蜂巣ゼミの学生30名は、役所や地元企業などと産官学連携をし、「静電気で貼れる啓発ポスター」を作成し、特定健康診査の受診率向上へとつなげました。学生たちは、さまざまな組織の課題を解決するために、Google MAPやLINE(トークアプリ)を使って、自己組織化をして班を作って主体的に取り組み、さらに活動の社会的な価値を共有することで、メンバーのやる気につなげて組織力を高めました。このように、組織の境界を越えて調整する能力、つまり組織の中でのメンバーのやる気や活動を調整する能力を「ダイナミック・ケイパビリティ」と言います。みなさんにはまず、自分の身の回りを良くすることから考えてほしいと思います。今回のゼミの取り組みでは、一つ一つの積み重ねが社会を変える第一歩につながり、大学生30名でも大きく社会に流れをもたらすことができました。社会をより良くするために経営戦略を学び、組織について学んでいきましょう。

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蜂巣 旭准教授経営学部 経営学科

  • 専門:組織経済学、マクロ組織論
  • 掲載内容は、取材当時のものです