介護保険制度は、75歳以上の高齢者数の急速な増加と、15~64歳の生産年齢人口の減少という問題に対応し、高齢者の介護を社会全体で支え合う仕組みとして2000年度から施行されました。単に高齢者が増えているだけではなく、要介護認定を受けている高齢者が増加していることや、核家族化の進行、介護する家族の高齢化といった問題を抱え、介護給付や保険料は増加するばかりです。また、都市部では75歳以上の高齢者が急増していますが、各地域で状況が全く異なるため、切り札として構築されたのが“地域包括ケアシステム”です。高齢者が、居住地域で医療や介護、生活支援サービスなどを受けられるよう地域での体制を整えることを定義したもので、自分で自分のことをしていく、お互いに助け合う、ボランティアをするといった「自助・互助」という考えに基づき、地域や住民組織での取り組みが求められています。地域包括ケアシステムは、高齢者・障がい者・子供、すべてを包括し、地域住民の参画と協働により、誰もが支え合う共生社会の実現をめざしているのです。他人事ではなく自分のこととして、地域丸ごと一緒になって考えていきましょう。社会福祉を学んだ学生として、何ができるかを考えましょう。そして、学んだことを生かして、自分と家族、住んでいる地域をどうするか、考えてほしいと思います。

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藤林 慶子教授社会学部 社会福祉学科

  • 専門:社会福祉学
  • 掲載内容は、取材当時のものです