雷が送配電の設備に落ちて、高い電圧がシステムに発生することを「雷サージ」と言います。「雷が落ちる」と、稲妻が空に光りますが、実際は、電気は下から上に向かって伸びています。雷は、いろいろな影響を引き起こしますが、例えば一般家庭で、テレビのアンテナなどに直接落ちた場合はもちろん、避雷針に落ちた場合でも、設備や配電に大きな電圧を生む「誘導雷」や「逆流雷」によって、家電製品がダメージを受けるなどの被害をもたらします。最近では、多機能電話やパソコンなどの使用機器の増大だけでなく、省エネで機器の動作電圧が低下し、過電圧の対策が不足していること、機器のネットワーク化、不適切な設置などで雷サージによる被害が増えています。雷サージの様子をCGで見ると、高構造物への雷撃の場合、高い建物は落雷が発生しやすく、大電流が流れます。また、反射現象で、地上から電流が戻る様子や、内部より外側のほうが高い電圧であることもわかります。送配電線では、逆フラッシュオーバーと言って、鉄塔部分で電力線との間に放電が起きて、上の層で高い電圧が発生し、電線を伝って横に電圧が広がっていくのがわかるでしょう。

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加藤 正平教授理工学部 電気電子情報工学科

  • 専門:電力工学・高電圧工学、高電圧測定法、サージ過電圧解析、電磁界現象の可視化、回路シミュレータ
  • 掲載内容は、取材当時のものです