企業が物を作る(アウトプット)には、人を雇い(労働力)、建物や機械(資本)を使います(インプット)。同じ労働力や資本があっても、アウトプットが大きく違う企業があったとしたら、それは技術水準、つまり「生産性」が高いからだといえます。近年、日本の政府はGDPを600兆円にしようという目標を立てました。インプットを増やせばよいように見えますが、人口が減少傾向にあり、労働力を増やすことは不可能でしょう。また、高度成長期から増え続け、この10年は横ばいからそれ以下に落ちてきている資本を増やすのも難しいでしょう。そこで注目を浴びているのが“生産性を上げる”という対策です。生産性を、アウトプット(産出)とインプット(投入)の比率で算出し、増え方や減り方の変動パターンを分析します。身近な生産性である「労働生産性(労働時間一時間あたりの付加価値額)」について、日本とアメリカで比較すると、化学産業、機械産業以外はアメリカより低く、サービス関連産業についても、付加価値のシェアは大きくても、労働生産性は低いといったデータが出ています。働き方改革をして、効率的に働けるようにするにはどうすべきでしょうか。生産性の変動パターンは産業によって違いますが、生産性の向上は官民ともに最重要課題です。IT化、規制緩和、国際化などの経済的政策を組み合わせて生産性を上げていく方策をとっていくべきでしょう。

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滝澤 美帆教授経済学部 経済学科

  • 専門:経済学、応用経済学・経済政策
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