「格差」の対義語は「平等」です。つまり、格差の少ない社会とは平等な社会のことです。
「平等」には、テストの点数が異なる生徒に両方Aを与える、という「結果の平等」と、どちらの生徒にも同じ授業をし、どちらの質問にも答えるという「機会の平等」があります。
努力をしても縮まらない「格差」としては、学歴格差、教育機会、正規・非正規雇用格差、就業機会、地域間格差などが挙げられますが、これらはいずれも「機会の平等」と深く関わっています。そして「格差」を感じる人が、「努力しても格差は縮まらない」とあきらめてしまう、という共通点があります。
アメリカも格差社会ですが、機会の平等を大事にしているので、アメリカンドリームを信じて努力できます。一方の日本では、教育機会ひとつ取っても給付型奨学金が少ないため、経済的事情で進学を断念したりします。この「あきらめる」ということが、格差問題の問題なのです。
格差の少ない社会にするには、いかにして可能性を確保するかが重要になります。機会の平等を与え可能性を用意する。これが、今の社会に求められているのです。

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川崎 一泰教授経済学部 経済学科

  • 専門:財政学・公共経済学、経済政策、地域経済学

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