「大学生は自分の時間がたくさんあって、アルバイトもして、遊びにも行って…」。入学前は大学生に対してそんなイメージを抱いていたという、文学部日本文学文化学科の山田美希さん。多忙な毎日のなかで最初は「楽しいならそれでいい」と思っていた部活に打ち込み始めたことから、バスケットボールが大学生活の中心になっていきました。チームが変わっていくのを目の当たりにしながら、副主将や主将として多くを学んだ2年間は「他では得られない充実した毎日だった」と振り返ります。

授業に、アルバイトに、部活に、多忙な日々

東洋大学には当初、「国語の教員免許を取るため」に入学しました。周囲から「国語の先生が向いているのでは」と言われていたこともありますし、学部・学科が豊富な東洋大学では他学部の科目も受講できると聞き、他にやりたいことが見つかったらそちらに興味を広げていけるかも、との期待もあったのです。

また、私は小学生の頃からずっとバスケットボールを続けてきました。高校時代にはインターハイに出場した経験もあり、大学でも入学前から「バスケ部に入ろう」と決めていました。東洋大学のバスケットボール部の練習は原則として週4回です。強豪チームなら毎日練習があるのかもしれませんが、私の場合は一人暮らしで、生活費は自分で賄おうと決めていたためアルバイトをする必要もあり、練習が週4回ということは、むしろ好都合だと思っていました。

1年生から2年生までは教職課程を履修していたこともあり、スケジュールはぎっしり。時にはアルバイトを掛け持ちすることもあったので、遊ぶ時間の余裕はほとんどありませんでした。アルバイトは飲食業を中心にしており、体力的にきつい時もありましたが、接客が好きなので苦ではなかったですね。

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「勝ちたい」という思いが次第に強まって

バスケットボールの関東大学女子連盟は所属チーム数が多く、4部リーグまであります。東洋大学は私が入部した年に4部から3部に昇格。しかし、翌年にはまた4部に降格してしまいました。「部活は楽しめればいい」と思っていた気持ちが、「勝ちたい」という強い思いに変わっていったのはこの頃からです。

高校の部活と違い、大学では学生が自ら練習メニューを決め、練習試合なども自分たちで組むことになっています。私が入部した頃はやりたい練習だけをやり、きつい練習は避けていたのですが、再び4部に降格したことで「これではいけない」という雰囲気になりました。格上のチームと試合をしたときに体力面の弱さや当たり負けを実感し、「強いチームとは何かが違う」と基礎練習にも力を入れるようになりました。また、私の世代からはインターハイ出場経験を持つメンバーが増えてきたので、高校時代の練習法も取り入れるようになりました。

ミーティングも頻繁に行うようになり、月に1度、練習を休んででもメンバー同士で意見交換をするようになりました。「3部や4部ではなく、2部を目指す」ことを目標に、「今月は何をがんばろう」と短期の目標を立てて実行しているうちに、部としてのまとまりも出てきたのです。

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部活で学んだことを今後にも役立てたい

バスケ部は2部への昇格を目標としていましたが、最終的には3部の上位で終了しました。残念ではありますが、続けてきて良かったと思っています。練習が終わった後のやりきった感じが好きですし、試合で勝てるようになっていくのが面白くて。後半はチームが変わっていくのを実感できて嬉しかったです。

3年で副主将、4年で主将を経験したことで、自分のことだけでなく周りにも気を配ることの大切さを学びました。礼儀作法や忍耐力も身に付きましたし、チームの仲間たちと上下関係なく、大学のことや生活面、一人暮らしのことなど、いろいろな話ができたのも楽しかったですね。

振り返ると本当にあっという間の4年間でした。たくさんの人に支えられながら過ごしてきましたし、大学に行かせてくれた家族のありがたみも感じました。就職にあたっては、家族のそばにいたいと思い、地元・新潟の栗山米菓を選びました。営業だけでなく、商品開発に関わるなど、いろいろな職務に挑戦できるところに魅力を感じました。部活に打ち込むことで得たものや、学んだことを継続しながら、今後は誰かの力になる「頼られる存在」になりたいと思っています。

山田 美希さん文学部 日本文学文化学科 4年

  • 内定先:株式会社栗山米菓
  • 所属ゼミナール:古典文学文化演習Ⅲ(谷地快一先生)
  • 出身校:私立東京学館新潟高校

  • 掲載内容は、取材当時のものです