高校では野球部に所属。大学ではスポーツに関することを学び、将来は体育教員になりたいと考えて原幸輝さんが入学したのは、ライフデザイン学部の健康スポーツ学科でした。しかし、学びが深まるうちに、アスリートのための実技指導ではなく、スポーツを通じた健康づくりに携わりたいという将来像が見えてきました。運動の楽しさを一人でも多くの人に伝えることが目標だといいます。

理論と実技の両側面から学ぶ

入学当初は、体育教員になって、スポーツの素晴らしさや楽しさを子どもたちに伝えたいと考えていました。高校までの体育の授業では、実際に自分が身体を動かすことしかしてきませんでしたが、健康スポーツ学科では、理論と実技の両側面から学びを深め、たとえば、身体の動きのメカニズムを座学で学んだら、実技では実際に身体を動かしてみます。そして、子どもから高齢者まで、それぞれの年代層に応じた運動指導のプログラムを作るという学び方をします。限られた年代層だけにスポーツを指導するのではなく、老若男女を問わず、幅広い年代層の人たちに、身体を動かすことの楽しさを伝えたいという思いがいつしか強くなっていきました。

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ゼミナールを通じて将来像が明確に

私がこのように考えるようになったのは、ゼミナールでの学びが大きく影響しています。2年生の後期に受講した斉藤恭平先生の授業で、健康政策を自分たちで考えてディスカッションをしたことをきっかけに、「ヘルスプロモーション」をテーマとする斉藤ゼミナールに入室。それまで、運動といえば競技スポーツしかイメージできなかった私は、ゼミナールでの学びを通して、運動は生涯にわたり、好きなときに楽しむことができるものであるということに気付かされました。

斉藤ゼミナールは毎年、キャンパスのある朝霞の市民のために、ライフデザイン学部が開催している「Keep Active」という健康体力づくり講座に参加しています。年齢に関係なく誰でもできる体操プログラムを指導するのですが、高齢者の身体の可動域を理解していなければ、プログラムを考案することもできません。教科書で学んだ知識が必ずしも通用するとは限らず、実際に高齢者と接することで、一人ひとりの身体に合わせた動きを指導することの大切さがわかりました。

ほかにも、埼玉県飯能市の中山間地域でのスポーツイベントの企画や、北海道今金町の「高齢者いきいき運動会」などにも参加し、各地で健康づくりに関する活動に取り組んできました。教室で学んだ理論を、現場で実践するという学び方は、自分にとっても刺激が多く、生涯スポーツに携わりたいという思いが段々強くなっていきました。

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新しいことに挑戦して成長したい

もちろん、身体を動かすことは今でも大好きなので、高校時代まで続けてきた野球をサークル活動でも続けています。さらに、3年生になってからは、エアロビクスのサークルにも所属しました。健康スポーツ学科では、1・2年生でエアロビの授業があるのですが、初めて自分で体験してみて、とても興味深かったので、もっとやってみたいと思って入会したのです。新しいことにどんどん挑戦していくと、刺激をたくさん受け、それは次につながるモチベーションとなります。向上心を持ち、努力を重ねることで、人は成長すると思います。

運動指導を通じた健康づくりの仕事に携わるという目標ができ、今では、大学での学びがますます面白くなってきました。卒業後は、いつでもどこでも、誰もが気軽に参加できるような生涯スポーツを推進する仕事に就きたいと考えています。

原 幸輝さんライフデザイン学部 健康スポーツ学科 3年

  • 所属ゼミナール:斉藤恭平ゼミナール
  • 埼玉県立蕨高等学校出身

  • 掲載内容は、取材当時のものです