メディアコミュニケーション学科での学びを通じて、視野が広がり、学ぶ意欲が高まったという佐原亜璃沙さん。ドキュメンタリー映像制作の実習では、教室を出て街で学んだ。そんな彼女は現在、希望として住宅業界で働きたいと考えているそう。一見メディアコミュニケーションとは畑違いな業界に思えるが、何がきっかけでそう考えるようになったのだろうか。

学びたい意欲があればどこまでも深く

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高校生のときに東洋大学のオープンキャンパスに参加して、学生の明るい雰囲気、キャンパスの開放的な空気に魅力を感じました。では、その東洋大学で何を学ぼうかと考えたとき、もともとは経済学部への進学を考えていましたが、大学案内でいろいろな学部の内容を知るうちに、映像制作の授業の写真がふと目に留まりました。そして、自分はインターネットやSNSといった新しいメディアについて興味があるのだとわかり、メディアコミュニケーション学科でメディアについて深く学んでみたいと思ったのです。

入学して感じたのは、大学の学びは高校までの勉強とは違うということでした。高校生のころの私は、教科書を読み、板書をして、内容を覚えるという受け身の学び方をしてきました。でも、大学では自分の興味に応じて、いろいろな授業を受けることができるし、興味のあるテーマについて研究を進めることができます。そして、自分が学びたいと思うことに対して、その内容を専門とする先生からアドバイスを受けることもできるのです。学びたい意欲があれば、いくらでも深いところまで掘り下げて学ぶことができるという面白さを、大学生になって初めて感じました。

印象に残っているドキュメンタリー制作の実習

メディアコミュニケーション学科で学ぶ領域は、情報学、社会情報学、マスコミ学という3つの学問分野です。

1年生では講義形式の授業が多いのですが、2年制以降は実習が多くなります。文章を書いたり映像を編集したりと、興味がある人なら、どんどん学びたくなる内容ばかりだと思います。

私は3年生のときに演習で、ドキュメンタリー映像の制作をしたことが印象に残っています。ドキュメンタリー映像の制作に携わってきた経験豊かな先生の指導のもとで、4人グループで作品をつくりました。自分たちでテーマを決め、取材撮影し、編集するのですが、私たちが選んだテーマは「東京スカイツリー®完成後の周辺商店街への影響」でした。スカイツリー効果で地元商店街も活性化していると報道されていましたが、実際にはどうなのかを探ってみようと、地域の方々への取材を進めました。教室を出て、街へ向かい、そこで初めて出会う人々にお話を聞いて、いろいろな意見を聞きました。賛成の意見もあれば、反対の意見もある。なかには「ソラマチの中に生鮮食品店が入ることなど事前に知らされていなかった」と怒っている方もいらしたぐらいです。報道の裏に、私たちには知らされていない事実があることを知り、観光地と地元商店街がいかに共存していくか、その配慮の必要性を痛感しました。こうした学びを通じて、社会問題について身近に感じ、考える力がつきました。

お客さまの気持ちに寄り添って夢をかなえる仕事を

4年生となった現在は、住宅業界への就職をめざして就職活動中です。ゼミナールでメディアを通じて人がどんな影響を受けるのかといった、心理的な側面での研究を深めたことがきっかけで、モノを売る仕事に興味がわきました。特に家を買うということは、恐らく人生において一番大きな買い物ですので、簡単には決断できないと思います。だからこそ、お客さまの気持ちを考え、希望を引き出しながら、理想の家を購入してもらうという、夢をかなえるお手伝いをしていけたらいいですね。

メディアコミュニケーション学科では、幅広いテーマの中から興味を掘り下げていくことができるので、大学生活を通じて、私もずいぶん視野が広がりました。現在は、就職活動と並行して、卒業論文の執筆指導も始まりました。4年間の学びの集大成となる論文を書き上げたいと取り組んでいます。

佐原亜璃沙さん社会学部 メディアコミュニケーション学科 4年

  • 栃木県立宇都宮北高等学校出身

  • 掲載内容は、取材当時のものです