「野球部の顧問になり、甲子園をめざしたい」。久郷夢大さんが教員を志したのは、野球部の監督になるためだった。しかし、大学での学びを通して、学問の面白さに気づいたという。「イブニングコースだからと引け目を感じることはない」と力強く語る言葉からは、学びの質からキャンパスライフまで、イブニングコースの充実ぶりが感じられる。

学びへの強い意欲に刺激を受ける

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ずっと野球をやってきた僕は、野球部の顧問になって球児を育てたいと思い、学校の教員をめざすことにしました。公民が好きだったので、科目は社会を選択。社会の教員免許が取得でき、得意だった政治・経済の科目で受験できるイブニングコース法律学科に進学を決めました。

入学してまず驚いたのが、イブニングコースの学生の学びへのモチベーションの高さです。僕のように高校を卒業してすぐに入学した学生だけでなく、社会人として働きながら学んでいる人も多く、「学びたい」という強い意欲を持って大学に来ていることに大きな刺激を受けました。年齢も職業もバックグラウンドも、実にさまざま。いろいろな人のさまざまな意見が聞けるのが、イブニングコースの魅力だと思います。特に社会人の方々から聞く体験談は、まだ社会に出たことのない僕にとっては大変興味深いものです。

予想外の出会いも、大学の学びの魅力

幅広い知識を身につけたいと思ったことと、就職にも有利だと聞いたこともあって、中学校・高校の地理歴史の教員免許と、高校の公民の教員免許の取得をめざしています。教職科目は授業がたくさんあるので大変ですが、同時にとても面白くもあります。それは、自分の専門以外のさまざまな授業を取ることにより、新しい発見があるからです。たとえば、僕が履修している「倫理学」の授業では、法学という社会の規範を学ぶ学問とは違う、異なるものの見方や考え方に触れることができ、「こんな世界観もあるのか」と視野が広がりました。高校までは決められたことを学びますが、大学では自分の興味のある科目を選ぶことができます。自分で選択した授業はやはり面白く、取り組み方も主体的になると思います。一方で、僕が倫理学を知ったように、予想もしていなかった出会いがあるのも、大学の学びの魅力だと思います。

法律学科のイブニングコースでは、1部と同等の教育を受けることができます。授業のクオリティーも高く、「イブニングコースだから」と引け目を感じることはまったくありません。むしろ、昼間の授業よりも教室には緊張感があり、集中して講義を受けられると思います。

教え子を率いて、甲子園をめざしたい

僕は現在、昼間は飲食店のスタッフとプールの監視員のアルバイトをしながら、大学に通っています。授業は18時ころから始まり、終わるのは21時すぎ。自宅が遠いため、帰宅するのは夜中の0時近くになることもあります。アルバイトと学業の両立は決して楽ではありませんが、「教員になりたい」という夢があるから、がんばれます。また、イブニングコースではクラブやサークル活動には参加しづらいというイメージがあるかもしれませんが、僕はイブニングコースの野球サークルのほか、1部と合同のイベントサークルに所属し、キャンパスライフも楽しんでいます。

「教え子と甲子園に行くこと」。これが僕の夢です。大学では、たくさんの人との出会いを通じて、人とふれあうことの大切さを学びました。その経験を生かし、「この先生は、自分のことをしっかり見てくれているな」と、生徒に安心感を持ってもらえるような教員になりたいと思っています。

久郷夢大さんイブニングコース 法学部 法律学科 3年

  • 東京都立東大和高等学校出身

  • 掲載内容は、取材当時のものです