「アスリートを支えるトレーナーになりたい」。高校で陸上競技をしていた嶌田裕貴さんがそのように考えるようになったきっかけは、ケガをしてリハビリを受けたときのトレーナーとの出会いだった。高校までは文系だったが、「その気になればできる」と理系の要素が強い科目も克服。そんな嶌田さんは今、大学で見つけた新たな夢に向かって歩き出している。

大学での学びを通して見つけた新たな夢

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高校では陸上競技の選手として活動してきましたが、ケガをしてリハビリを受けたのをきっかけに、アスリートを支えるトレーナーになりたいと考えるようになりました。しかし、大学で学んでいくうちに、トレーナーよりも自分のやりたいことの幅がさらに広がる理学療法士へとめざす方向が変わってきました。健康スポーツ学科では、理学療法士の受験資格は取得できません。そのため、卒業後に専門学校へ行くことも視野に入れ、先輩に相談したところ、「リハビリテーションをやりたいなら岩本ゼミ」だと勧められました。岩本紗由美先生は、アスリートのトレーナーを長年務めた経験を持ち、アスレティックトレーニングを専門とされています。そこで迷わず、岩本ゼミを選びました。

学びを活かしたボランティア活動

岩本先生のゼミでは、アスリートだけでなく、幅広い世代の人々の健康をサポートするためのトレーニングの理論と実践法を学んでいます。そして、学んだことを活かせる絶好の機会となっているのが、運動指導のボランティア活動「Keep Active」です。これは、健康スポーツ学科の学生が中心となって毎年取り組んでいる活動で、朝霞市在住の40代~50代の方、50名ほどを対象としています。健康の維持と増進のために、運動法やトレーニング法を指導する全6回のプログラムで、その企画や準備には半年以上の時間をかけます。

私は3年生のとき、この活動の代表を務めました。全体の企画、運営、管理から後輩の指導まで、休む間もなく準備に追われる毎日。夏休みも返上でしたが、プログラムが無事終了したときには、大きな達成感を得られました。この経験を通して感じたのは、「一人ではできないことも、相談してみんなで共有すれば解決できる」ということ。人と協力することの大切さを改めて学びました。

本気でやれば、壁は乗り越えられる

大学での学びはカリキュラムにあるものだけとは限りません。自分で考え、積極的に行動すれば、世界はどんどん広がります。やりたいことがあり、それに向かって努力すれば、周りの先生や先輩、友だちが助けてくれるはずです。私は、高校まで文系でした。そのため、大学入学後は、解剖学などの科目や実験・実習など理系の要素が強い科目に、苦戦した時期もありました。しかし、授業をしっかり受け、わからないところは先生に質問したり、理系の友だちに助けてもらったりして、何とか克服することができました。「文系だから」と自分の限界を作っていては、何もできません。本気でやれば、壁は乗り越えられるのです。

私の場合は、大学で理学療法士という新たな夢を見つけましたが、それを叶えるためにはどうすればいいのか、大学での学びという枠を超えて、先生や先輩にたくさんのアドバイスをいただきました。卒業後は理学療法士の資格取得をめざして専門学校でさらに学びを深めます。将来は病院で患者さんの社会復帰支援に携わったり、スポーツ分野でアスリートのリハビリをサポートしたりと、専門知識とスキルを活かして幅広く活躍することをめざしています。

嶌田裕貴さんライフデザイン学部 健康スポーツ学科 4年

  • 所属ゼミナール:岩本紗由美ゼミナール
  • 埼玉県立所沢西高等学校出身

  • 掲載内容は、取材当時のものです