浪人生活の途中で進路を変え、以前から夢見ていた職業へと歩み始めた社会学科の柴田連太郎さん。「声優なんてなれるわけない」と逃げていた自分を奮い立たせて、昼間のバイト、声優の養成所、そしてイブニングコースの授業と忙しい毎日を送っている。自分で選んだ道に後悔はないと断言する柴田さんは、眩しいほどのエネルギーに満ちあふれている。

あらがえない夢、声優への道

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一浪して来年勝負!浪人生として10月ごろまでは本気でそう思っていました。普通に大学に行って公務員になる。それが平凡な自分の人生だと思っていました。

それがどうしたことか、幼いころからあこがれていた声優への思いがふくらみ始めて、どうしても断ち切れなくなってしまったんです。

「声優なんてなれるわけないよ」と、自分の気持ちをごまかしながらも、「この先、後悔せずに生きていけるだろうか。ほんの少しでも可能性があるなら、やらずに後悔するよりも、まずは挑戦するべきじゃないのか…」という気持ちを抑えられず、方向転換を図りました。

でも、声優になれなかったらどうするんだという不安はやはり大きく、大学には行こうと決心しました。声優になるための養成所に通うためには、親に頼らず自分で稼がなければなりません。でも大学には行きたい。そう悩む私に、親は「夜間に学べる大学があるよ」と教えてくれたのです。

将来を支えてくれる社会心理学

もともと大学では心理学を学びたいと考えていたので、2部で学べるところはないかと探してたどり着いたのが東洋大学でした。イブニングコースは「社会学科」ですが、第1部の社会学科、社会文化システム学科、社会福祉学科、メディアコミュニケーション学科、社会心理学科のそれぞれから、学科を横断して自分が中心的に学びたい科目を選んで、多角的に学んでいけるのが魅力です。

今年のゼミのテーマは「不思議現象を心理学で解明する」ということで、現在教科書を読み込んでいるところです。人が超常現象を信じたり、五感で感じてしまったりするのはこういう心理のメカニズムがあって…ということを掘り下げていくそうで、今から楽しみにしています。

人がどう感じてどう動くのかを学ぶ社会心理学は、声優として役になりきる上で、直接的に役立つ学問です。きっと将来の私を支えてくれるだろうと信じています。

学びを活かして演じたい

アルバイトでお金を貯めて、声優の養成所に通い始めたのは昨年からのこと。今年は授業が火曜の夜だけになったので、月曜~金曜の昼間は出版社でアルバイト、月曜・水曜・金曜の夜は養成所に通い、木曜の夜は劇団に顔を出しています。出版社では、朝から夕方まで編集部の補助的な仕事をしていますが、同じ職場に東洋大学のイブニングコースに通う学生が多く働いていることもあり、情報交換と称してよく一緒に遊んでいます。また、出版は芸能とも近いメディアなので、アルバイトとは言え、いろいろなことを吸収できています。

浪人していなかったら、きっと選ばなかったはずの道を歩いていることに、一番驚いているのは自分自身です。しかし、イブニングコースでの学びに後悔はありません。ここで学んだ社会心理学の知識を活かして、オールマイティに、どんなキャラクターでも演じられる声優になりたいと思います。

柴田連太郎さんイブニングコース 社会学部 社会学科 4年

  • 所属ゼミナール:大島尚ゼミナール
  • 千葉県立幕張総合高等学校出身

  • 掲載内容は、取材当時のものです