得意分野だった社会科目をさらに深く勉強するために、社会学部社会学科へ。好きなこと、興味のあることを追求していく大学の学びに満足し、面白みを感じている。入試課の仕事を手伝う学生スタッフとしての活動、就職活動に必要な知識とスキルの習得といったことへの挑戦は、「成長し続ける人間でありたい」という彼の想いをまさに体現したものだ。

身の回りすべてから学べる学問

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高校時代から社会科が得意で、特に好きだったのは政経です。「レシート一つからでも社会がわかる」ということを知り、ぜひ大学で深く学びたいと思いました。買い物、家族のあり方、結婚、都市や限定する地域における変化など、何をとっても社会学としてとらえて考察できる。何て自由度の高い学問なんだろうと感じています。

特に人が関わる問題は、身近なこととして考えられるところがいいですね。たとえば、都市における住まい方。少し前までは「ドーナツ化現象」という言葉が生まれたように、郊外型が主流でしたが、現在は都心に住む人が増えてきています。こうした事例は、調査・分析すること自体がすごく面白いのです。一見何か関連性がありそうなことが、実はそうでもなかったりするという“意外な”発見をすることもあります。

自分を作り上げるグループワーク

授業で特に印象に残っているのは、「社会調査および実習」です。課題に対してアンケートを取り分析するもので、5、6人構成の班に分かれて実践しました。僕たちの班が取り上げたのは「若者の幸福度」でした。学生を対象に「ほしいものは何ですか」「何があったら幸福だと思いますか」などの質問を用意し、回答を得ました。学内を中心に活動し、500人ほどの学生から集めたデータをパソコンに入力し、分析ソフトを使って解析したのですが、結論として得られたのは「幸福度は一概に決定づけられない」ということです。

アンケートを作る知識やインタビューの方法、分析する力を身につけるには絶好の機会でした。また、仲間の足を引っ張らないように自分自身がしっかりしなければ、という意識が強まったことも、グループワークだからこそ学べたことだと思います。

自由に学びながら成長し続けたい

大学の学びは手足を動かすものだという感じがしています。高校までは机上の勉強で、「覚える」ということが中心でした。つまり、教えられたことは、そのまま鵜呑みにできたのです。でも大学では、本を読んで覚えることもたくさんありますが、そこから「自分で考える」というステップが加わります。しかも、先生方の考え方もそれぞれ違いますから、学生もそれを理解した上で自身の考えを導き出さなければなりません。

その一方で、自分で好きなことや興味のあることは、どんどん追求していけるのが大学の学びです。卒業論文のテーマも自由に決められますから、好きなことにはどんどん挑戦していくつもりです。

現在は、入試課の業務を手伝う学生スタッフとして、高校生の学内ツアーを担当しています。大学の信用にも関わりますし、責任感が求められ、通常のアルバイトとは少し違う感覚がある仕事です。大学を広報する意味でも、必要最低限の知識を持ってしっかり務めたいと思っています。

自分が希望する企業が求めている資格や技術力についても、今のうちにしっかりと身につけておかなければという思いです。必要なことには努力を惜しまず、いつまでも成長し続ける人間でありたいですから。

吉川昌宏さん社会学部 社会学科 4年

  • 所属ゼミナール:西澤晃彦ゼミナール
  • 東京・私立正則高等学校出身

  • 掲載内容は、取材当時のものです