はにかんだ笑顔がかわいらしい谷由以さんは、もともと数字と無縁な文系女子だ。そんな彼女が会計ファイナンス学科を選んだのは「就職に役立つ知識を養うために」との堅実な理由からだった。しかし今では、掘り下げるほどに奥深い会計の世界に夢中だという。グローバル社会を視野に「国際会計」検定への挑戦をめざしている、チャレンジ精神溢れる女の子なのだ。

数字の見方はひとつじゃない!?

2013060107_img_02

「会計はビジネスの共通言語」という言葉があるそうです。どの学科を受験するか迷っていたときに、「会計を学んでおけば、どんな会社に就職しても役に立つんじゃない?」と先輩にアドバイスをもらったのが、会計ファイナンス学科への入学を決めたきっかけでした。

会計というと数字が並んでいるイメージだったので、どちらかというと文系な自分に「ついていけるかな?」と最初は不安でした。でも数字って、見る角度によっていろんな読み解き方ができるんですね。入学してみて面白かったのが「統計学」の授業です。あるデータを示すときに、たとえば「このテストの平均点は40点でした」と言われると、みんながみんな40点だったように聞こえますよね。でも、実際は100点の人もいれば0点の人もいるはず。平均点の中身をよくよく調べたら、もしかしたら60点くらいの人が一番多いかもしれない。そういった点数の分布をグラフや図にすれば、単に「平均40点」と言うより、もっとリアルなことが伝えられます。

視点を変えると違うものが見えてくる。そんな面白さを知って、会計だけでなく、統計についてももっと追求したくなりました。

知識の蓄積をニュース報道で実感

決算書とは企業の業績を報告する書面のことで、インターネットなどで一般に公開されています。会計の知識があると、この決算書の見方がわかるようになります。

授業でもよく、さまざまな企業の決算書を読む機会があり、「この企業は業績が上がっているな」とか「ちょっと傾いているかも?」といった経営状況がここから見えてきます。まだ先のことだけど、就職活動にも役立ちそうだと、みんなでよく話しています。

数年前、企業の粉飾決算事件がニュースをにぎわせたことがありましたが、その当時は何が問題の本質なのかがピンと来なかったんです。最近、この事件があらためて取り上げられることが増えて、「そういうことだったのか!」とわかったときはうれしかったですね。いろいろな場面で知識が生きていることを実感できるのも、「会計学」という学問の魅力だと思います。

国際会計資格をめざします!

将来は大学での学びを生かして、企業の経理部門で働きたいと考えています。会計ファイナンス学科は、資格に強い学科でもあるので、在学中になるべく取得するつもりです。2年生のときには、簿記2級を取得しました。

東洋大学は英語にも力を入れていて、英語学習の環境も整っています。私もTOEFL®やTOEIC®の特別集中プログラムを履修しています。

そして、今よりもっと英語力をつけたら、「BATIC(国際会計検定)」にチャレンジしようと考えています。今は多くの企業がグローバル化しているだけに、将来的に英文会計の知識とスキルの需要はもっと高まるでしょうし、就職活動する際の強みにもしたいと思います。

入学した頃は自分がこんなに「会計学」にハマるとは思ってもみませんでした。大学には、勉強だけでなく、自分の知らなかった世界に出会う機会がたくさんあります。今は被災地支援の学生団体にも参加していますが、時間のたっぷりある学生時代だからこそできることに、これからもどんどんチャンレジしていきます。

谷由以さん経営学部 会計ファイナンス学科 3年

  • 所属ゼミナール:増子敦仁ゼミナール
  • 千葉県立鎌ヶ谷高等学校出身

  • 掲載内容は、取材当時のものです