ディベートを重視し、社会問題の解決方法を学生同士で議論しながら学ぶ総合政策学科。卒業生からは「相手を説得する理論を組み立て、発言する方法が自然に身につく」と評判だ。2年生から学生起業家として活動する近藤珠理さんも「ディベートの力が事業を作る上で役立った」と実感している。

社会問題を経済で考える

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会社経営をする両親の姿を見て、私もいつか起業したいと思っていました。最初は経営学部を考えたのですが、両親に「まずは経済学部でお金の流れる仕組みを学ぶ方がいい」とアドバイスされ、経済学部を選んだのです。

いろいろな大学の経済学部を調べるうちに、見つけたのが東洋大学の総合政策学科でした。経済を学びつつも、社会の幅広い問題についてどう解決すればいいのか、政策立案を学ぶことができる。しかも、テーマは自分の興味のあるものを自由に選べる。「ここで学びたい!」と志望しました。

総合政策学科に入学できて、毎日が充実しています。1、2年次は基礎的な経済学を学ぶと同時に、1年生から所属する少人数制のゼミでは、ディベートの基礎を学びました。学科全体でもディベートを重視していて、1年次に開かれたゼミ対抗ディベート大会はとても盛り上がりました。学んだばかりの経済学を使い、育児休業制度や消費税増税のメリット・デメリットなどの社会問題について討論したのです。熱い議論を戦わす、手に汗握る経験でした。

学生と企業をつなぐ事業にチャレンジ

大学に入学し、私は自分でサークルをつくりたいと思いました。学内には女子学生だけのサークルがないので、女子学生専用のイベントサークルを立ち上げたんです。学内だけでなく、他の大学からも女子学生を集め、料理教室や女性の悩みを話し合うようなイベントをいろいろと企画してきました。

こうした経験を活かして、次は私自身も含めた学生が、社会人ととことん話す機会がほしいと考え、ITを使って学生と企業、専門家をつなぎ、大学では学べないビジネスマナーや仕事の本質を学ぶ学生団体を結成しました。普段、両親や先生と話すことはできても、社会人とじっくり会話する場は、あまりないですよね。私は、社会人からもっといろいろなテーマについて学びたいと思ったのです。そこで学生と、企業・専門家と、大学・教育機関が、連携して学生のレベルアップをめざす事業を立ち上げたんです。

そして、地方の学生や海外の学生と企業をUSTREAMで同時中継し、交流することができました。日本全国の学生と一緒に、普段は話すことができない社会人と話すことができたのは、楽しかったですね。

やりたいことを探す努力

東洋大学は私にとって、自由にやりたいことができるベースです。先生方との距離が近く、何か迷うことがあればすぐに相談することができます。学部学科に関係なく、どの先生も研究室に伺うと「それなら、こっちを勉強してみると、違う考えができるかもしれないよ」と気さくにアドバイスしてもらえます。何か悩んだときも、いろいろな先生が応援してくれました。東洋大学の自由な学風があったからこそ、私はやりたいことに存分に挑戦できたのだと思います。

大学生活は「楽しんだもの勝ち」です。大学の選び方はいろいろですが、ただ偏差値で選ぶのではなく、自分が何をしたいのかという基準で選ぶ勇気を持つことは大切だと思います。自分が何をしたいのかを見つけるための努力を怠らなければ、道は見えてきますから。

私は、年齢や住む地域にとらわれずに多くの人と出会い、話し合いたいと思い、ITを使った事業で実現してきました。これからも人と人をつなげることで、新しい価値を生み出していきたいと考えています。

近藤珠理さん経済学部 総合政策学科 4年

  • 所属ゼミナール:今村肇ゼミナール
  • 福岡県・私立九州女子高等学校(現・福岡大学附属若葉高等学校)出身

  • 掲載内容は、取材当時のものです