「大学に入るまでは周囲に流されがちだった」と語る久郷晴美さん。好きな分野を自分のペースで学ぶ楽しさを実感し、どん欲に新しい世界を見ようとしている。朝の授業を積極的に取って緊張感を保つ一方、twitterで経済新聞の情報を手軽に得るなど、経済知識を蓄積する日々はとても充実しており、海外への意識はますます高まる一方だ。

国内外の経済状況を理解したい

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私は以前から、ジャンルを問わず、海外で仕事をすることに関心がありました。そのためには英語力を身につけることが大切ですが、まずはそれぞれの国の現状を理解したいと思っています。海外を知るには、まず日本の経済事情を理解しておかなければ、比較することさえできません。国際経済学科では、世界各地の経済や社会がどうなっているかを学ぶことができます。

今の日本は国内での需要の拡大が見込めない、では、海外での需要をどう取り込むかが重要です。海外需要をどう取り込むかを考えるうちに、TPP(環太平洋パートナーシップ)や為替レートへの見方も変わってきました。2年生で履修した「国際貿易論」もその一つでしたが、国際経済学科は、「マクロ経済学」「国際金融論」「日本経済論」など、今まさに世界を揺るがしているニュースと関連した内容の授業が多く、たいへん刺激的です。日頃の報道で耳にする用語や新聞記事の内容とつながる事例を授業で学ぶことは、とても面白く感じられます。

人気のゼミでプレゼン力を磨く

益田ゼミはとても人気が高いと先輩から聞き、「そんなに魅力的なゼミなら、きっと充実した内容なのだろう」と思って参加しました。このゼミで学ぶには、日本の経済状況をしっかり把握していなければなりません。

2012年度は、政府が出した日本の経済に関する文書について調べ、プレゼンテーションを行いました。プレゼン経験は、みんなの前で発表する能力だけでなく、他の学生のプレゼンに対する「聴く力」も磨かれます。疑問に思うことや理解を深めたい点については、積極的に質問し、自分なりに消化することができました。

本当に学びたい分野を見極める

高校の勉強は先生から教わるという形でしたが、大学は自ら動かなければ身につけることはできません。そのためにも、進路を決める際には大学の名前ではなく、興味のある学部を選ぶべきだと思います。私自身、好きで選んだ学部学科だから、現在は周囲に流されることなく、自分のモチベーションを維持しながら真剣に取り組めています。本当に勉強したい分野に進んでこそ、“勉強”が生きるのではないでしょうか。そうして学ぶうちに、本当にやりたいことが見えてくるのかもしれません。

1年生の時に語学研修で1ヵ月間滞在したヨーロッパが、私にとって初めての海外でした。日本を飛び出し、広い世界を見ることで自分の価値観も変わるのではないかと思い研修に参加したのですが、やはり他人から話を聞くのと、自ら現地に赴き、様々なことを確かめるのとでは違いました。そしてヨーロッパを知ることで、アジアの魅力にも気づくことができました。アジアこそ、まさに、これから注目すべき地域です。最近は海外インターンシップ説明会に出席したことでアジアへの関心が一段と高まり、現地のボランティア活動に参加しようかなと考えているところです。今、自分が興味を持っていることが、本当に自分が希望する世界なのか、それを確認する意味でも、気になることにはどんどん挑戦していくつもりです。

久郷晴美さん経済学部 国際経済学科 3年

  • 所属ゼミナール:益田安良ゼミナール
  • 東京都立新宿高等学校出身

  • 掲載内容は、取材当時のものです