自分の生活を計画した通りに進める行動力と忍耐力を持つ、生命科学部生命科学科の天野善継さんにとって、「学ぶために大学に来た」という思いは気負いのない本心です。学びたいことを学べる環境にいるのだから、とことん学ぶ。そのシンプルな姿勢は、ほかの学生が見習うべき点も多いことでしょう。

iPS細胞を学びたくて生命科学科へ

板倉キャンパスでの学生生活はいたってシンプルです。最寄り駅から大学直行のバスに乗り、4限まで終えたら19時まで図書館でレポートを書いて20時に帰宅。夕食後に途中まで書いたレポートの続きを終えてから、午前0時から1時頃に就寝と、平日はこの繰り返しです。1~2年生の頃は一般教養の科目が多かったので、レポートに追われることもなく、平日でも友達と遊んだり食事をしたりすることがありました。しかし、3年生になって専門科目の授業とともに実験が始まると、そんな余裕は全くなくなりました。アルバイトも週末のみ、しかもアルバイトを終えて帰宅してからも勉強する時間が確保できるような、閉店時間の早い店を探しました。「アルバイトが忙しくて勉強する暇がない」など、本末転倒ですから。

今学んでいるのは、遺伝子や細胞についてです。高校生の頃から、細胞が変化することに無限の可能性を感じ、大学ではiPS細胞を勉強したいと思っていました。研究室もその方向で選ぶつもりでいましたが、大学に入ってから新たに学んだ糖鎖科学にも興味がわき、どちらを自分の専門分野として研究するか、選択を思い悩んでいるところです。

20150710_03_02

大学で学べるという恩恵を享受しないのはもったいない

こうして勉強漬けの毎日ですが、大学では勉強を存分にしたいと思っていたので、むしろこの生活に満足しています。しかし、入学するまで板倉キャンパスを訪れたことがなく、勝手に白山キャンパスのようなところをイメージしていたため、最初は周辺にあまりに何もない環境に驚きました(笑)。しかし、最初の衝撃を通り越してからは、勉強するためにここに来たのだし、もともと少人数のこぢんまりしたキャンパスが好みだったので、結果的にはこの環境にすぐなじむことができました。初めてのひとり暮らしも、自分で立てた予定や計画を人に邪魔されることなく実行できるという点が気に入っています。

キャンパスが田舎にあること以外に驚いたのは、学生がまじめで、多くの学生が1年生の頃からよく勉強するということです。

20150710_03_03

卒業後は、大学院に進んでさらに研究を重ね、いずれは製薬会社で研究職に就きたいと考えています。製薬の分野から医療に貢献することが私の夢です。

天野 善継さん生命科学部 生命科学科 3年

  • 静岡県立島田高等学校出身

  • 掲載内容は、取材当時のものです