たとえ消極的な理由で選んだ道だとしても、そこで何を学び、どう活かしていくかはその人次第だ。悩みに悩んでイブニングコースを選んだ牧野真也さんだが、「あのころの悩みなんて、今となっては笑い話ですよ」と一蹴する。経営学科で得られる幅広い学びの中で、牧野さんはじっくりと将来を見据え、自分の可能性を見極めようとしている。

悩みに悩んでイブニングコースへ

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小学校から、中学校、高校と野球を続けてきた私は、経営学科を積極的に選んだわけではありませんでした。やりたいことがはっきりと見えず、進路に悩んでいた高3のころ。何となく「スポーツマネジメント」という言葉に興味があったものの、数学は苦手。文系でマネジメントが学べるところはないかと探して、見つかったのが東洋大学の経営学部でした。

いくつかの大学に合格し、東洋大学のイブニングコースにも合格したものの、私はそこでまた悩むことになりました。本当にこのコースでいいのか、昼間に学ぶ一般的な大学生とは違う道でいいのかと、入学を決めるまでは高校の先生や先輩などに何度も相談しました。

大学は、自分で学び取らなければ何も得られない場所です。しかし、学び取ろうという意欲さえあれば、実に深い学びが可能となる場所でもあります。それを知っている今の自分なら、あのとき悩んでいた自分に自信を持って「大丈夫だよ」と言えるのですが、当時の私はまだ、大学生の自分というものがイメージできていなかったのだと思います。

多様な人と出会って目が覚めた

入学当初は昼間の時間を持てあまし、どう過ごせばいいのだろうかと弱気になり、視野も狭くなっていました。でも少しすると友達もできて、自分と同じ境遇の人から社会人まで、イブニングコースにはいろいろな人がいるんだと視野が開けていきました。勉強についても仕事についても、多様な情報を得られるというイブニングコースの利点に、そこでようやく気づいたんですね。

昼間の時間にはアルバイトを入れ、1年次は接客、2年次からは新聞社でアルバイトをして、自分の世界を広げようと努めてきました。また、現在はプロ野球球団のスタジアムでインターンスタッフとしても働いて地域営業などを担当するなかで、スポーツビジネスについての経験を深めています。

幅広い学びで幅広い将来像を描く

所属しているゼミナールでは、現在、民間企業への提案がテーマとして設定されています。どうすれば個々の会社がもっと良くなるかを考え、提案書を整えて、最終的には研究発表会で披露する予定です。私のグループが担当しているのはサービス業種ですが、世間にはどんなニーズがあるのかを探るため、ニュースや口コミなどに敏感になっています。

3年生になり、そろそろ就職も視野に入れて動き始めなければと思うのですが、私はまだ将来を決めかねています。この学科を選ぶきっかけとなったスポーツマネジメントはもちろん、公務員や民間企業にも興味があります。こうしてさまざまな分野に関心が持てるのも、経営学科の幅広い学びによるものと思います。

ゼミナールではこれから、OB・OG会が開催されますので、卒業生の話を直接聞く機会があります。先輩方がなぜその職種を選び、今はどんな仕事をされているのか、ぜひヒアリングしてみたいですね。

今年はまず簿記の資格を取り、さらに自分の稼いだお金で、短期の留学も経験してみたいと考えています。英語はあまり得意ではないですが、いろいろなものに刺激を受け、人前で話すことが苦手という弱点も克服していきたいと思います。

牧野真也さんイブニングコース 経営学部 経営学科 3年

  • 所属ゼミナール:土井隆司ゼミナール
  • 茨城県立水海道第一高等学校出身

  • 掲載内容は、取材当時のものです