月別アーカイブ: 2016年7月

形状や使い方が異なる10種類のレモン絞りが、教壇に並んでいます。授業ではゲストを招き、この中からゲストに最適だと思う1点を選び、プレゼントするという課題が出されます。
学生たちは、違う分野のことも同じ土俵の上で制約なく自由に広げることのできる「マインドマップ」を作成し、アイデアを展開していきます。ゲストにもどのようなレモン絞りを求めているのかヒアリングし、さらに実際に使って試してみました。そして、チームごとにこれぞという1点を決め、どのような点を重視して選んだのかを発表しました。
この授業を通じて、プロダクトデザインには、使いやすさ、美しさ、話題性、ユーモアがある、丈夫さ、手入れが簡単、価格などといったという軸がたくさんあることがわかります。学生のみなさんがデザインする際には、これらの中でもどれを一番大事に考えるのか、しっかり意識してください。そしてデザインの魅力とは何かを念頭に置きつつ、魅力的なプロダクトをデザインしていってほしいと思います。

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池田 千登勢准教授ライフデザイン学部 人間環境デザイン学科

  • 専門:プロダクトデザイン、ユニバーサルデザイン

外国語を学ぶことは異文化理解につながりますが、そこには落とし穴があります。例えばパンはドイツ語でBrot(ブロート)ですが、ドイツ人の思うパンとは、日本人が思い浮かべる食パンやロールパンではありません。つまり、パン=ブロートとはいえないということになります。
また、“liebes Brot”(リーベス ブロート)を直訳すると「愛らしいパン、愛しいパン」という意味になりますが、日本人にはあまりにピンと来ない表現です。これを日本人にもわかるように訳すと、「ごはん(御飯)」ではないでしょうか。御飯の「御」は丁寧語ですが、私たちは日頃それを意識せずに使っており、ほとんど「飯」と一体化しています。「愛らしいパン」も同様です。
このように、「訳したものの、どうも意味がわからない」のは、単語の意味はわかっていても文脈(文化的な背景、脈絡)を見失っているためです。文脈を読み取ることは、異文化への非常に大切なアプローチです。外国語を楽しみながら母語を学び直し、異文化理解への道を深めていきましょう。

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山室 信高講師経済学部 総合政策学科

  • 専門:近代ドイツ文学、ドイツ思想史

現在公開中の下記入学試験要項において、掲載内容に誤りがありました。

  • 公募制推薦入学試験
  • 外国人留学生入学試験

詳細は、入学試験要項ページでお知らせしております。
受験生をはじめ、関係者の皆様にご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申しあげます。

NPO法人や企業の社会福祉活動にかかわる3つの事例から、社会福祉の新たな広がりについて考えましょう。1つ目は「要町あさやけ子ども食堂」です。地域の子どもや大人が気軽に食事をとることができる子ども食堂は、ネットワーク化され、事業化のノウハウや情報を発信することで、急速な広がりを見せています。2つ目は宮城県仙台市の「六丁目農園」という、ほとんどの従業員が障がい者の人気ビュッフェレストランです。企業として儲けがあり、かつ障がい者が納税者になれるこの経営ノウハウを、全国に伝え、ビジネスモデルを作っていく取り組みです。そして3つ目は岩手県盛岡市の「フキデチョウ文庫」です。ここはいわゆるデイサービスセンターですが、施設の1階は地域の子どもたちが集う場所となっています。すでに存在する社会福祉事業に新たな事業を付加し、地域に広げていく活動です。
2016年、社会福祉法の改正が可決され、社会福祉法人に対して地域に対する貢献活動が義務付けられました。国や地方公共団体の政策を社会福祉と呼ぶ時代はもう終わったのかもしれません。みなさんには、常に今現在の社会を考えながら、社会福祉を学んでいってほしいと思います。

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早坂 聡久准教授ライフデザイン学部 生活支援学科 生活支援学専攻

  • 専門:福祉経営、高齢者福祉、居住福祉

世界中にある、過疎地や被災地に医療を届ける仕組みを参考に、これからの建築について考えましょう。日本には診療船や診療車がありますが、インドには、寝台列車を改造して病院にし、各地に医療を届ける病院列車があります。医療スタッフはすべてボランティアで、大勢集まる患者さんを問診して振り分ける場所や、術後の入院は地元の施設を借ります。電気や水も現地調達しています。
こうしたモバイル・ホスピタルは、状況に応じた活用が可能です。例えばイギリスの歴史ある病院は、建物が古く、最新医療機器を設置することができないため、モバイルMRIユニットを車で運び、病院の外に設置しています。日本でも東日本大震災の際、建物が被災した病院にMRIユニットを横付けし、機能を維持したところがありました。このように、建物があっても使えないようなとき、モバイル・ホスピタルは、足りない機能を補うという意味で、非常に有効な解決の手段になると考えられます。建築と大きく異なるシステムではありますが、建物がなくても、あるいは建物と動くものを組み合わせることで、もっと豊かなサービスに繋がるのではないでしょうか。

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岡本 和彦准教授理工学部 建築学科 医療福祉施設研究室

  • 専門:建築計画、建築設計、医療施設の企画と設計、Evidence-Based Design、モバイル・ホスピタル

2017年4月開設の『情報連携学部』『国際学部』『国際観光学部』『文学部 国際文化コミュニケーション学科』について、アドミッションポリシー、カリキュラム情報を掲載しましたので、お知らせいたします。

受験したい学部、受験教科、試験日などから、自分に合った条件の入試を探すことができる機能、入試プラン検索を公開しました。
検索した入試情報は、保存リストへ保存が可能。出願締切日から試験日、合格発表、入学手続きまで記され、試験日を選んでそのまま出願することも可能な便利な機能です。

国際地域学部(2017年4月より国際学部・国際観光学部)では毎年春季休業中に、ホスピタリティ・マネジメントコースでは全米トップ3の米国カリフォルニア州立工科大学ポモナ校(California State Polytechnic University, Pomona:通称 Cal Poly Pomona)にて、約3週間のホスピタリティ・マネジメント研修を実施しています。2015年度は、国際地域学科2名、国際観光学科8名の計10名が参加しました。キャンパス内で大学が経営するホテルやレストランでの実務経験などを通じて、学生たちは専門知識を深め、英語力を向上させています。学生たちは異国の地で何を見て、感じたのでしょうか。研修の最終週に密着しました。

専門講義と英語クラスの2つの柱

米国西海岸のカリフォルニア州。ロサンゼルスから車でおよそ1時間の地に、広大なキャンパスを構えるカリフォルニア州立工科大学ポモナ校(Cal Poly Pomona)。東洋大学国際地域学部では、Cal Poly Pomonaとの提携のもと、毎年春季休業中に3週間の「ホスピタリティ・マネジメント研修」を実施しています。2015年度の研修は、2016年2月21日から3月12日までの約3週間にわたり実施されました。
この研修の柱は2つあり、1つはホスピタリティ・マネジメントの専門講義であり、もう1つは英語クラスです。いずれも単に机上で知識を得るだけでなく、机上で学んだことを実践しながら体得していくことを特徴としています。Cal Poly Pomonaにはホスピタリティ・マネジメントコースが設置されており、キャンパス内には、本格的なホテルやレストラン、カフェテリアが併設され、同大の学生たちはこれらの場で学びながら、実践力を養っています。国際地域学部の研修においても同様で、参加した学生たちは、実際にキャンパス内で実務経験を積むことができるプログラムが組まれています。

日米のホスピタリティのあり方について比較し学ぶ

3週間の研修期間中、学生たちはキャンパス内のホテルに宿泊しながら、月曜から金曜の午前中はホスピタリティ・マネジメントコースの講師陣による専門講義を3時間、午後には英語クラスで授業を3時間受けます。

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専門講義の授業では、冒頭には講師からの専門知識の講義を受けながらも、大半がディスカッション中心です。初めは講義内容を理解して、授業についていくだけでも大変だった学生たちも、いつしかこれまで日本で学んできた専門知識も活用しながら、自らの考えを自らの言葉で伝え、次第に発言力を高めていきました。

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午後の英語クラスは実践的に英語を使ってコミュニケーションを深める授業で、「英語を学ぶ」のではなく、「英語を使って表現をすることの楽しさを学ぶ」姿勢が身に付いているようでした。

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また、毎週木曜には、大学が経営するレストランやカフェテリア、ホテルにおいて、現場で働くスタッフや学生とともに実務体験する「シャドーイング」の機会も用意されました。さらに、週末にはキャンパス外での活動の場もあり、レストランやアミューズメントパーク、リゾートホテルなどを訪れ、日本とアメリカにおける経営方針やサービスのあり方の違いなどについて理解を深めます。

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また、このような全体での学びのほかに、2人1組での課題解決型のグループ学習もあり、学生たちは自ら設定したテーマに関連するアンケートを作成し、同大の学生20人以上に調査してきました。そして、授業の合間などに時間を見つけては、積極的に学生に英語で話しかけてコミュニケーションを深め、英語力も実践的に高めていったようです。そうして回収した結果をもとに分析し、グループとしての結論を導き出し、最終日には英語でプレゼンテーションを行う機会が設けられました。プレゼンテーションの当日には、各グループがまとめたスライドを使って「休暇の過ごし方」「アメリカの車社会事情」「アメリカ人はポジティブか?」「デートの仕方」など、グループの個性が光る発表が次々と行われました。

主体的に学ぶ姿勢が身に付いた3週間

3週間の滞在中、初めは言葉の壁にぶつかったり、文化の違いに戸惑いを感じたりした学生たちでしたが、いつしか「もっと主体的に学ぼう」「英語力をさらに高めたい」などと学習意欲を向上させていきました。そして、「できる限り英語で会話をしよう」と日本語を使わずに学習や生活をすることを、誰に言われるでもなく、自ら決めて行動するようになっていったそうです。
さらに帰国日が近づくにつれて、キャンパス内で知り合った友人や講師との別れを惜しみ、「日本に帰りたくない」という気持ちがわき上がる一方で、「ここにもう一度戻ってくるために、日本であらためてしっかりと学び直したい」という強い意志を持つ学生も現れたほど、大きな成長が見られました。

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帰国前日に開かれたフェアウェルパーティーでは、Cal Poly Pomonaの関係者から、「この3週間本当によくがんばりました。これからみなさんは、ポモナの学生の一員です」との温かい言葉が投げ掛けられ、学生たちも達成感と充実感にあふれた笑顔とうれし涙で、帰国の途に着きました。
異国の地で過ごし、異文化に触れ、数多くのことを学んだ3週間の研修期間。学生たちが学んだのは単なる専門知識や技術、英語力だけではありませんでした。多くの人との絆を深め、コミュニケーション能力を高め、自ら考え行動する力を身につけていったのです。この研修を通じて世界へ一歩を踏み出すきっかけをつかんだ学生たち。これからの学生生活においても、さらなる高みを目指して、自分の夢に向かって邁進していくに違いありません。

撮影協力: カリフォルニア州立工科大学ポモナ校
California State Polytechnic University, Pomona

統計学とは、データを分析するための方法論であり、株式投資に応用することができます。株式投資は収益率の高い「投資収益率」をもとに判断します。収益率がわかれば、投資金額に対する収益(または損失)を計算することができます。たとえば将来の収益率は、過去の株価データから分析して、同じような株価の変動が継続するという仮定に基づいて考えます。一方で過去の収益率は、投資収益率を最新の月次データまで出し、それがどのような分布であったかをヒストグラムで表すことができます。
また、月次収益率の平均値、分散、標準偏差も計算します。このうちの平均と分散(または標準偏差)という2つのパラメータで特定化できる確率分布を正規分布といい、これは収益率のヒストグラムとほぼ同じ形に重なります。そのため、株式の投資収益率は正規分布に従うと考えられ、投資家は将来の損益の程度や確率を計算することができるのです。さらに、大きな損失が起きる確率を減らすためには、さまざまな証券に資金を分散して投資をする「分散投資」を行うことが不可欠です。このような場合にも、基本的な統計学の知識や計算手法を活かすことで、多大な損失を被る確率を減らすことができるのです。

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里吉 清隆准教授経営学部 会計ファイナンス学科

  • 専門:証券市場の計量分析

器械運動の学習に必要な基礎感覚は7つあります。そのうち、手足を使って歩く「手足走り」や倒立姿勢のまま足を動かす「かえる足うち」という運動などを通じて、逆さ感覚、腕支持感覚、バランス感覚を身につけることができます。また「バトンスロー」で「投動作(オーバー・スロー)」を学習することによって、投げるだけでなく、バドミントンのスマッシュやバレーボールのサービスといった動きをマスターすることにもつながります。普段からこのような運動をしていると、さまざまなバランス感覚が身につき、経験値もアップし、実際の器械運動にスムーズに入っていくことができるのです。
では、子どもたちに運動を学ばせるためには何を提供したらよいのでしょう。
それにはまず、既成のスポーツや遊びを、「教える」のではなく「素材」と捉えます。その「素材」を学ぶために、体育の授業で子どもに学習させる「学習内容」を習得するための手がかりが「教材」となります。「教材」は、「素材」と「学習内容」をうまくマッチングさせる必要があります。「素材・学習内容・教材」の関係性を理解し、子どもたちに何を学ばせ、何を身につけさせるのかをよく考えたうえで、教材をつくっていくことが大切なのです。

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平野 智之准教授ライフデザイン学部 健康スポーツ学科

  • 専門:体育科教育学

2017年度入学試験要項を公開しました。
公開した入学試験は以下のとおりです。

  • 公募制推薦入試
  • 外国人留学生入試
  • 外国人留学生(編入学・転入学)入試
  • 海外帰国生入試

出願にあたっては入学試験要項を必ずご確認下さい。
なお、冊子の入学試験要項は発行しておりませんので、あらかじめご了承ください。

2016年7月16日(土)・17日(日)、東洋大学の4キャンパスで、オープンキャンパスを開催します。
キャンパスを実際に見て、雰囲気を感じてみたいというみなさんに、キャンパスを大公開。実際に学ぶ教室、図書館、東洋大学自慢の学食など、大学生気分を味わえるイベントを開催します。
オープンキャンパスだけの特別プログラムも満載です!
各キャンパスでみなさんの来場をお待ちしております。

■オープンキャンパス日時
開催日:2016年7月16日(土)・2016年7月17日(日)
時間:各キャンパス 11時より

シミュレーションとは、仮想現実での実験により、現実世界での意思決定の判断材料となる実験手法です。中でもマルチエージェント・シミュレーションとは行動主体(エージェント)をたくさん(マルチ)設定することで、その相互関係を見る手法です。
たとえば人と犬の動きをマルチエージェント・シミュレーションで見ると、パラメータ(自由に値を設定できる変数)を変えると人の動きが変わります。マルチエージェント・シミュレーションの一番の利点は、このように何が起きているかを視覚的に理解できることです。しかも天災や人災など、実際には実験できないことも、シミュレーションならば実験できます。
さらに行動履歴データを用いれば、根拠のあるシミュレーションを行うことも可能です。これまでマルチエージェント・シミュレーションには、モデルとパラメータの根拠をどのようにして与えるかという課題がありました。しかし、個々の行動履歴データはミクロなデータであっても、集まれば全体をとらえていると考えれば、この課題もクリアできることでしょう。

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石田 実講師経営学部 マーケティング学科

  • 専門:マーケティング・サイエンス

村上龍の小説『最後の家族』をテーマに、「家族」について考えてみます。
小説に登場する内田家は一見ごく普通の核家族ですが、父親は会社が倒産し失業、息子は1年半以上引きこもっています。家族は崩壊しそうになりつつもそれぞれの道を見つけた結果、家族全員が別々の場所に暮らすことになります。1年後に再会した時、父親は人に「おれの、家族なんだ」と紹介して終わります。
彼らを家族として枠付けているのは何でしょう。この小説で残るのは「お互いを思いやる感情」です。一定の時間と環境と思いを共有して、その後ばらばらになってもやはり家族でいられる。それは“同窓会”家族ともいえるかもしれません。また、タイトルにある“最後の”は、典型的な戦後日本の核家族というカタチを失い、「新しい」家族の姿を表現しているのではないでしょうか。
この小説が発表されたのは2001年で、当時は41万世帯が社会的引きこもりを抱えていました。また失業率は高く、社会や家族の歪みが噴き出ていた時代でした。このような当時の社会との関係や当時の意識のあり方なども含めて作品を読むことは、とても大切です。それによって、初めて文学作品のアクチュアリティ(現実性)や現代性が見えてくるのです。

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石田 仁志教授文学部 国際文化コミュニケーション学科

  • 専門:日本近現代文学

開発途上国を中心に都市化が進み、その人口は経済成長とともに年々増加しています。現在地球に住む70億人のうち半分の35億人が都市に住んでおり、その3分の1にあたる10億人がスラムに住んでいます。スラムは、耐久性のない住宅とその高密化、基本的インフラの不足、自然災害に対する脆弱性などといった問題を抱えており、居住権が安定しないため、こうした問題を住民自ら改善しようとせず、ますます状況が悪化しているのです。
こうしたスラムの居住環境改善策として近年注目されているのが「オン・サイト型」という、その場所に暮らしながら自分たちで居住環境を改善していくという手法です。オン・サイト型アプローチの有効性を高めるキーワードには、コミュニティの能力向上と行政からの権限の委譲が重要だという「エンパワーメント」、スラム同士のネットワーク化や、行政と民間企業との「パートナーシップ」、「マイクロ・クレジット(無担保小規模金融)」、「土地権利正規化」などがあります。
ただ、これらの全てが有効に機能しているわけではないので、それぞれのスラムの状況に応じた策を取る必要があります。そのためにはスラムの現場に入り、スラムの現状を把握することが大切なのです。

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志摩 憲寿准教授国際学部 国際地域学科

  • 専門:建築学/都市計画・建築計画