月別アーカイブ: 2015年12月

病気で入院している小学生や中学生が、病気療養中でも教育を受けることができる「病弱教育」という制度があります。この制度には、学習の遅れの補完・学力の補償、積極性・自主性・社会性の涵養、心理的安定への寄与、病気に対する自己管理能力といった意義があります。また、入院していても学校があるということが、治療上の効果として大きいことも分かっています。
文部科学省は2013年、病気療養児に対する教育の充実について、病院を退院後も通学が困難な病気療養児への対応を求めました。その手段の1つに、訪問教育やICT等を活用した指導があります。病気の子どもにとって、ICTの活用は学習の空白を補うこと、身体活動の制限等の課題を解決するために有効です。授業では、ICTを活用して病気の児童生徒にどのような教育を行っているかを、大阪市立光陽特別支援学校の橘岡正樹先生にWEB会議で話してもらいました。
今後はこれまでの教授・学習活動をさらに促進するICTの活用だけでなく、できなかった教授・学習活動をできるようにするICTの活用も期待されます。

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滝川 国芳教授文学部 教育学科

  • 専門:教育学、特別支援教育

インドの独立運動は第一次大戦をきっかけに、「帝国内自治領」という考えから、イギリスからの「完全独立」へと変わりました。それを主導したのが、ガーンディーやJ・ネールーです。独立を達成するには力の行使が必要ですが、ガーンディーは非暴力不服従主義を唱えました。この戦略は、相手が専制国家だったら役に立ちません。国際政治の重要な特徴もここにあります。
国内政治では、中央政府が法を定め、ルールが守られない場合は物理的強制力を行使することができます。国民の上に中央政府がいるから、国内政治ではこれが成り立ちます。しかし、国際政治では国家間の利害対立があった場合、国際連合は各国の自発的な取り組みを促す組織であり、国際法に強制力はありません。つまり、国家と国家の力と力のぶつかり合いのなかで、自分の利益を実現しなければならないのです。
国際政治では調停する上位の権力がないため、中央政府のある国内政治と同じように考えることはできません。国際政治には、国内政治と異なる利害調整の仕組みや対立の解決の仕方があるのです。

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上田 知亮准教授法学部 法律学科

  • 専門:国際政治学、比較政治学、インド政治、南アジア地域研究

「競争」というのは、言葉の響きからネガティブなイメージが先行するかもしれません。しかし、企業間の競争がないとどうなるでしょう。30年ほど前まで、固定電話のサービスを提供する会社は1つしかありませんでした。電話機の種類は限られ、電話料金も今より高く設定されていました。一方、現在のスマートフォンは数社が競い合うことで、品質や価格が日々向上しています。また、格安航空会社が参入したことで価格競争が起き、飛行機を利用しての旅行が身近なものになりました。ただし、企業の競争を野放しにすると、不正が行われるかもしれません。そこで制定されているのが「独占禁止法」です。
独占禁止法は、公正かつ自由な競争で企業と企業が切磋琢磨し、より良い商品を提供する環境を整える法律です。この法律によって、私たちは良い商品をより安く手に入れることができるので、独占禁止法の恩恵を被っていると言えます。つまり、会社と会社の本来的な競争という観点で考えてみると、競争は必ずしも悪いものではないのです。

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多田 英明教授法学部 法律学科

  • 専門:独占禁止法、経済法、EU法、EU競争法

明治時代、日本が西洋の哲学をどのように取り入れて自分のものにしていったのかを、いくつかの例を参考に考えてみます。
フィロソフィーを初めて「哲学」と訳した西周(あまね)は、哲学は「百教一致」の方法だと言い、人間を客観的に見るために重要なのは「物理」だと考えました。物理とは「自然」のことで、物理を追求して得た洞察を、心理の洞察に生かそうと試みました。なお、明治時代にnatureは「自然」と訳されましたが、自然という言葉はそれ以前から「おのずから」という読みで存在していました。これは「あるがままに」という意味です。
また、井上円了らと哲学を学んだ井上哲次郎は、著書『現象即実在論』で、「現象」の徹底的分析を通して「実在」の直観を目指しました。彼は「実在を問うことが哲学の目的である」と言っています。さらに、西田幾多郎は「自然は、自分たちもその内に生きている生きた全体である」として、「純粋経験論」を唱えました。
このように、明治時代は日本人が西洋的な「自然」という考え方に直面し、自分たちの在り方がどうあるべきかを模索を始めた時代だったのです。

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相楽 勉教授文学部 哲学科

  • 専門:現代ドイツ哲学、近代日本哲学 比較思想

年末年始にあたり、全てのキャンパスにおいて、入試インフォメーションセンター「学びGallery」を閉室いたします。

閉室期間:2015年12月23日(水)から2016年1月3日(日)

年末年始におけるインターネット出願に関するお問い合わせは、以下のとおり受付しております。

インターネット出願 サポートセンター
TEL 0120-752-257
2015年12月14日(月)〜2016年3月6日(日)9:00~20:00
※年末年始(12月29日〜1月3日)を除く
  • ※:こちらのサポートセンターは、インターネット出願ページの操作に関するお問い合わせ専用のものとなります。東洋大学入試部にはつながりませんのでご注意ください。

皆様のご理解をお願い致します。

入学試験要項「学部・学科別入試一覧」中、昨年度入試結果は、入試方式が変更になっている場合でも参考として「受験倍率」「合格最低得点」を記載している場合がございます。

企業は業界トップの「リーダー企業」、リーダーの地位を狙う2番手の「チャレンジャー企業」、ある特定の分野でリーダーを目指す「ニッチャー企業」、ただちにリーダーの地位を狙えないような「フォロワー企業」に分けられます。例えばコンビニエンスストア業界であれば、リーダー企業はセブンイレブン、チャレンジャー企業はローソンとファミリーマート、ニッチャー企業はミニストップ、スリーエフなど、フォロワー企業はデイリーヤマザキとなり、戦略定石は順に周辺需要拡大戦略、差別化戦略、集中戦略、模倣戦略となります。
この理論が実際に行われているのか、ミニストップの社員を招いてお話をしていただいたところ、ミニストップが実際に集中戦略を行っていることがわかりました。大手コンビニが「近くて便利」で集客しているところに対して、ミニストップは集中差別化戦略を採用し、遠くても足を運んでくれるという自社独自の顧客を開拓し、3,000億円以上の売り上げを達成することができているのです。
このように、理論と実践は一致します。経営学部で経営学の理論を学ぶことは、企業経営の実践の場でも役立つのです。

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井上 善海教授経営学部 経営学科

  • 専門:中小企業経営、経営戦略、事業創造

よい設計とは、性能がよい、軽くてコンパクト、環境負荷が小さい、丈夫で長持ちといった条件を満たすもので、それら全てを満足するためには、部品材料の強さを知る必要があります。その手段として、機械設計におけるCAEがあります。CAEとは作業(工学)を能率化するため、計算機シミュレーションを利用することです。CAEを使うと、手計算よりも力学計算を早く行うことができます。また、カラーコンター図などのビジュアルな表示により、手計算(数字)では見えにくい全体傾向を把握でき、実験では計測が難しい細かい部分や長時間の現象も推定できます。
固体の変形シミュレーションは部品の強度や耐久性を評価する目的で行われますが、その手段としては有限要素法(FEM)が最もよく使われます。近年、世界各国でCAE(FEM)ソフトのフリーソフトが開発され、使われ始めています。授業ではオープンCAEを使った簡単な形状作成、三角形の集合にするメッシュ分割、解析結果の表示といったデモが行われました。このような変形のシミュレーションを行うことが、機械の設計に役立てられるのです。

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藤岡 照高教授理工学部 機械工学科 構造力学研究室

  • 専門:材料力学、材料強度、有限要素法

2015年12月14日(月)より、出願登録及び入学検定料のお支払いが開始となりました。

出願は、本学入試情報サイトからの受け付けとなります。冊子の願書は発行しておりません。

なお、出願書類の郵送は、それぞれの出願期間内に行ってください。

一般入試・実技入試の試験当日は試験が終了するまでは、原則として試験会場外へは出られませんので、必要に応じて昼食等を持参してください。
ただし、本学キャンパス(白山・川越・朝霞)会場では、一部売店・学食の営業を行っております。

為替の変動相場制では、需要と供給によって為替レートが決まります。為替変動の3要素は貿易収支、投資(金利)、そして投機です。投機とは、高く売るために買って利鞘(売買によって得られる差額の利益金)を稼ぐことです。投機において重要なのは、期待(予測)の役割です。たとえば人々がなんらかの理由でドル高を予想した場合、今のうちにドルを買っておきます。そうするとドルの需要が増えるのでドル高となります。つまりドル高を予想して行動したら本当にドル高が起こる、これを「自己実現的期待」といいます。投機家は価格が変動することで利益を得るので、常に売り買いの材料を探しています。これが2010年にギリシャの財政赤字が表面化した際、ユーロの価格下落を引き起こした原因です。つまり財政赤字補てんのため通貨の増発があると予想し、ユーロが売られたのです。このように、投機は市場をかき回す不安定化要因です。しかし、いくつかの条件を満たせば、投機家が市場を乱す理不尽に対する対策もあるのです。

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大野 裕之教授経済学部 国際経済学科

  • 専門:財政学、公共経済学、マクロ経済学、国際経済学

継続的な企業成長は事業の多角化による内部成長を基本とします。多角化とは、異なる複数の事業を1つの企業のなかで運営していくことです。企業成長の核は「どのような新たな事業に経営資源を配分・利用していくか」にあります。そこで考えるべき最大のポイントがシナジー(相乗)効果です。シナジー効果とは、異なる事業間で経営資源が補完・共有されることにより、事業活動に正の影響がもたらされることを言います。追求可能なシナジーには財務シナジー、戦略シナジー、資源シナジーがあり、シナジー効果が働くことで、新事業に必要な資源を備えている企業は速やかにそれらを新しい活動に向けることができます。また、資源のダイナミック・シナジーという考え方を用いることによって、時間的に長くかつダイナミックな事業間、そして経営資源の変化を捉えることができます。このように、企業成長を達成するための戦略にはさまざまな方法があります。単一事業を運営して売り上げを伸ばし、それによって企業成長を達成するというだけではなく、もう少し複雑な企業の成長の見方をすることもできるのです。

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大原 亨講師経営学部 経営学科

  • 専門:経営学

環境に関する議論は情緒的なものになりがちですが、客観的な正しい評価をし、環境対策の効果を数字で表すことが必要です。そこで注目されているのがLCA(ライフサイクルアセスメント)です。これは製品やサービスが環境に与える影響について、生産から廃棄までを通じて評価することです。
たとえば日本の人工林の林齢別面積を見ると、戦後の拡大造林政策によって植林された人工林が収穫期を迎えていますが、林業の低迷によって放置されている森林が目立ちます。若い木は成長が早い分、CO2も多く吸収します。現在はCO2吸収能力の高い人工林が多いものの、この吸収能力は今後低下していくと想定されます。国産材利用によるCO2吸収量の変化を見ると、外国産材を利用せず国産材利用率100%にしても、吸収量は現状水準の4割程度で、現状水準の維持には国産材利用率を300%にする必要があります。このように、LCAの考え方に基づいて環境対策の効果を数値で表すことで、効率的な環境対策の実現に向けた議論の材料を提供することができます。

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村野 昭人教授理工学部 都市環境デザイン学科 循環評価システム研究室

  • 専門:環境システム工学、木質資源を始めとする循環利用技術の環境影響評価