月別アーカイブ: 2015年11月

ヒンドゥー教や仏教などの伝統宗教文化は、地域にもともとあった基層文化と融合し、アジア各地域独自の宗教文化として展開されていきました。インドで生まれたヒンドゥー教は、10世紀末、バリ島に伝わりました。インドネシアには世界最多のイスラーム教徒が住んでいますが、バリ島に限ると、その9割がヒンドゥー教徒です。
バリ・ヒンドゥー教はインドのヒンドゥー教とは違う特色があります。儀礼を大切にしていて、観光ツアーが組まれるほど派手に行われています。儀礼体系はインドと同様、5つに分類されますが、その対象や時期はバリ独特のものです。先生が現地で見てきた、生後3カ月のお祝いとされる通過儀礼「トゥルブラニン」は、乳児が初めて固形食を食べる「お食い初め」、初めて大地に足をつける「神々の世界から人間界に降り立つ」という2つの重要な儀礼です。また、家庭内寺院での礼拝、供物の多様性、そして祖先の霊が神々と同等の地位であることなどもバリ独特のものであり、これらはバリの基層文化と関わっているのです。
文化を知るうえで、その地域の基層文化、その上に乗る伝統宗教文化、さらに両者の関係性の理解が重要です。現地に行って細かく考えながら観察し、これらを探っていくことが大切なのです。

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山口 しのぶ教授文学部 東洋思想文化学科

  • 専門:哲学・印度哲学、仏教学

ポリグラフ検査とは、生理心理学(心電図、皮膚電気反応、脳波、呼吸運動など)を測定しながら犯人の記憶を測定する検査です。生理心理学と犯罪心理学が融合した、心理テストの中でも非常に珍しい検査で、日本の犯罪捜査の中で広く活用されています。
ポリグラフ検査というと「ウソ発見器」を思い浮かべがちですが、実際は、ポリグラフ(ポリ:多くの、グラフ:記録)という器械を用いて、「嘘」そのものを見抜くのではなく、「記憶」を検出する心理検査です。心拍・呼吸・汗を指標とした生理反応と、無実の人では絶対に反応が出ないような多角的な裁決質問で、犯人しか知り得ない記憶の検出が可能です。検出成績は極めて高く、ポリグラフ検査は実際の犯罪捜査場面で最重要視されている犯罪心理学の最先端ツールです。そして無実の人をえん罪から救うための検査でもあります。
心理学が持つ「言葉」と「態度・行動」と「生理反応」という3つの物差しの中でも馴染みの薄いこの「生理反応」ですが、社会心理学の中では非常に重要なツールなのです。

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桐生 正幸教授社会学部 社会心理学科

  • 専門:犯罪心理学(犯罪者プロファイリング、地域の防犯など)、精神生理学(ポリグラフ検査)、ストーカー犯罪の対策、性犯罪加害者の心理など

日本古来の生活スタイルが投影されている旅館の数が、この20〜30年で減少しています。その理由は、ライフスタイルの変化(座布団から椅子へ、ちゃぶ台からテーブルへ、布団からベッドへ、障子や襖は壁・扉・窓でプライバシー保護など)、「みんなで一緒」から「自分の部屋」へという「個」の重視、使用法の変化(食、くつろぐ、寝る、がそれぞれ別のスペース)、そして国内旅行者数の変化と旅行形態の変化(団体旅行から個人旅行へ)が挙げられます。では、今後生き残るのはどのような施設なのでしょうか。それは、無駄を省き低価格化を図る旅館、多様化する顧客のニーズを的確に把握しサービスをスリム化した旅館、そしてその土地ならではの魅力を発信する旅館といえます。
「観光」とはその土地の魅力を来訪者に見ていただくことです。旅館の「その土地ならではの魅力を精一杯お客様に味わってもらおう」というサービス提供は、まさに観光そのものです。地域の魅力を再確認することで、旅館が再び盛り上がっていくことが期待できます。

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徳江 順一郎准教授国際観光学部 国際観光学科

  • 専門:ホスピタリティ・マネジメント、ホテル経営学、料飲事業経営、サービス・マーケティング

曖昧さの構造を厳密に捉えるにはどうしたら良いか、その方法を2つ紹介します。
1つは「砂山のパラドックス」です。砂山から砂を1粒取り除いても、それは砂山のままです。しかしそれを繰り返し、最終的に砂が1粒になったら、それはもう砂山ではありません。しかし、それがいつから砂山ではなくなったのかはわかりません。なぜなら「形が縦方向に長いのが砂山」とか「砂が○粒以上集まったら砂山」といった砂山についての概念が曖昧だからです。そこで、ある程度までの実数に、「たくさん」のような新たな数の概念を導入して表します。
もう1つは確率分布で表す方法です。確率分布で統計的に扱うことによって曖昧さを表すのですが、確率分布自体は量子論から来ています。量子論には量子意思決定論、量子ゲーム理論という分野があり、先生も経済学者としてそれらの理論を研究している数少ない一人です。
砂山のパラドックスと量子論、この2つの曖昧さの理論に共通しているのは、数の概念です。特にこの砂山の理論は、社会一般で普遍的に見られることでもあり、社会を考える上で非常に重要なキーコンセプトだといえるでしょう。

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佐藤 崇講師経済学部 経済学科

  • 専門:ミクロ経済学、意思決定理論

哲学者の井上円了先生は「哲学」を基礎として、本学を創設しました。哲学とは「物事の道理を明らかにする学問」であり、円了先生は哲学を「万学を統括する学」「学問世界の中央政府」と捉えています。そして、「哲学はすべての学問の根拠となってこれを統括し、それぞれの学問分野を体系的に位置づけ支えていく意義・役割がある」とも述べました。これが本学の建学の精神である「諸学の基礎は哲学にあり」ということです。
古今東西の哲学を研究し尽くした円了先生自身の哲学は、最終的に「ひたすら活動するということが人間の命の最も究極の立場である」という活動主義に至りました。では、何を目指して、ひたすら活動し続けるべきなのでしょうか。それはつまり、「他者のために働くこと」を意味します。私たちが学問をするのも、人の役に立つことができるようになるためなのです。円了先生の言葉をしっかりと受け止めるためには、学問の意味への真剣な探求が必要であると言えるでしょう。
「哲学すること」とは、常識や流行にとらわれず、自分自身で深く考え、判断し、行動するということでもあります。未来を切り拓いていくのは、みなさん自身です。みなさんには大学での学びを通じて、自分が未来の地球を支えていくのだという使命感を深く自覚するとともに、「哲学する心」を持って、自分の生き方の基軸を形成していってほしいものです。

竹村牧男東洋大学 学長

「生活環境デザイン演習ⅠA」の授業では、障害のある方や高齢者の生活環境を充実させるための支援技術を、デザインや工学の分野からアプローチして学んでいます。今回は「重度障害者の姿勢保持を考える」をテーマに、難病患者のための椅子作づくりに取り組みました。
まず、モデルさんの体の型を取らせてもらい石膏型をつくりました。次の授業では、それをもとにどのようなデザインが良いか、角度や高さはどうするか、といったことを考えてシートと背もたれを制作しました。今回はその中間報告を行い「仮合わせ」をして、ご本人に合っているかをチェックするという授業でした。翌週はこれを完成させ、さらに次の週にはグループごとに発表することを予定しています。
人間環境デザイン学科は「ユーザー・センタード・デザイン」をテーマにしており、学生たちにはユーザーがどのようなニーズを持っているか、そのニーズを実現するにはどのような技術が必要かを学び取ってもらいたいと思っています。ものづくりは楽しい作業であると同時に、難しさもあり、失敗もあります。しかし、失敗した時にその原因を考え、どうすれば解決するかを探求していくのが、ものづくりの面白さでもあるのです。

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繁成 剛教授ライフデザイン学部 人間環境デザイン学科

  • 専門:リハビリテーション工学、支援技術、工業デザイン

入学試験実施に伴い、以下のように入構措置(大学構内への入構禁止)をとらせて頂きますのでご注意ください。
解除の時間については、不測の事態(交通機関の遅れ等)により変更になる場合があります。

2015年11月


11月14日(土) 22:00以降

実施場所 全キャンパス


11月15日(日) 15:00まで

実施場所 全キャンパス

2015年12月


12月12日(土) 22:00以降

実施場所 白山キャンパス・川越キャンパス・板倉キャンパス


12月13日(日) 15:00まで

実施場所 白山キャンパス・川越キャンパス・板倉キャンパス

2016年1月


1月14日(木) 21:30以降

実施場所 川越キャンパス


1月15日(金) 終日

実施場所 川越キャンパス・板倉キャンパス


1月16日(土) 終日

実施場所 川越キャンパス・板倉キャンパス


1月17日(日) 19:00まで

実施場所 川越キャンパス・板倉キャンパス


1月30日(土) 22:00以降

実施場所 白山キャンパス・朝霞キャンパス・川越キャンパス


1月31日(日) 終日

実施場所 白山キャンパス・朝霞キャンパス・川越キャンパス

2016年2月


2月1日(月) 16:00まで

実施場所 白山キャンパス・朝霞キャンパス・川越キャンパス


2月6日(土) 終日

実施場所 白山キャンパス・朝霞キャンパス


2月7日(日) 終日

実施場所 白山キャンパス・朝霞キャンパス


2月8日(月) 終日

実施場所 白山キャンパス・朝霞キャンパス


2月9日(火) 終日

実施場所 白山キャンパス・朝霞キャンパス


2月10日(水) 終日

実施場所 白山キャンパス・朝霞キャンパス


2月11日(木・祝) 17:00まで

実施場所 白山キャンパス・朝霞キャンパス


2月26日(金) 終日

実施場所 白山キャンパス


2月27日(土) 16:00まで

実施場所 白山キャンパス

2016年3月


3月4日(金) 終日

実施場所 白山キャンパス


3月5日(土) 終日

実施場所 白山キャンパス


3月6日(日) 17:00まで

実施場所 白山キャンパス

その他、各キャンパスの事情により変更となる場合があります。

保存および印刷の際は、下記PDFをご活用ください。

現代社会は、化石資源(石炭・石油)の大量消費によって二酸化炭素が増加し、地球温暖化が進み、異常気象や生態系の変化によるさまざまな問題を抱えています。また、資源・エネルギー源の枯渇が進み、これらに代わる新しい資源の開発が必要です。もし、二酸化炭素を資源化して活用できれば、これらの問題を同時に解決することが可能になります。そこで二酸化炭素を、人工的な光合成による新しい化学反応で化学原料や工業原料にし、有効利用する研究が進められています。しかし、化学的な光合成のサイクルは、自然の光合成よりもまだ不完全なのが現状です。
地球が誕生し、36億年前に最初の生物ができてから、天然の光合成サイクルを作るまでには19億年かかっています。ところが、化学の始まりであるラボアジェの質量保存の法則ができたのは1772年とたった200年前です。人工光合成は天然光合成に比べて時間的にも内容的にも未熟ですが、温暖化のことを考えると大至急取り組まなければならない問題なのです。

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石井 茂教授理工学部 応用化学科 高分子材料研究室

  • 専門:有機合成、生体高分子、機械性高分子合成