月別アーカイブ: 2015年7月

「能動的なまなざし」とは、身近な世界を新たな視点で見つめようとする「面白がれるまなざし」のことです。そのためのキーワードは、視覚や知識の先行ではなく手触りや温かさ、重さ、匂いなど身体性の重視、「慣れた・いつもの」といったものの見方を排除、そして遊び心ともいえる遊戯性の3点です。
授業では遊戯性のミニワークを実施。教室内にあるさまざまなものから、学生たちは違うものを見いだし、紙を細工して見えたものを表現しました。消火器の取っ手がくちばしに見えたと羽を付けてにわとりにしたり、ドライヤーの網目部分を剣道の防具にしたり、同じライトでも傘をドレスに見立てた学生と花に見立てた学生がいました。どの学生も想像力を発揮し、ユニークな作品ができ上がりました。
このように、普段当たり前に見ていたものが、ちょっと視点を変えたことで違うものに見えることがわかります。能動的なまなざしを育むことで、身近な「もの」「こと」との新しい関係づくりができ、いろいろな発見があったり、新しいアイデアが生まれたりするのです。

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北澤 俊之准教授文学部 教育学科

  • 専門:美術教育学

ある種目をどのような目的で、どのような対象に教えるか、それによってコーチングの内容は変わります。「サッカー」「野球」「テニス」「陸上」といった種目を「競技で勝つため」「スポーツとして楽しむため」「体力づくりや健康のため」といった目的で、「子どもに」「大学生に」「中高齢者に」「障害者に」コーチングする。さまざまな組み合わせが考えられますが、大事なのはどのような組み合わせであっても共通する点を探求することです。
そこで、「技術」をキーワードにして具体的に考えてみましょう。例えば「健康のために」運動をしているという「中高齢者に」、「技術」を教える意義は?学生からは、「けが防止のため」「技術が身に付くとよりその種目を楽しめる」といった意見が出て、「技術を教える必要はない」という声はありませんでした。
それにも関わらず、「技術」は教えられていないのが現実です。上記の組み合わせのどれに対しても同じように関心を持ち、そこから何かを見出そうとする。そのような人が健康やスポーツの領域で増えれば、コーチングはより発達し、健康やスポーツの発展に大きく貢献できるでしょう。

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金子 元彦准教授ライフデザイン学部 健康スポーツ学科

  • 専門:コーチング科学、障害者スポーツ指導

下記の日程において入試インフォメーションセンター「学びGallery」を閉室させていただきます。

      ・8月8日(土)から8月16日(日)の間
      ・8月29日(土)
      ・9月5日(土)

皆様のご理解をお願いいたします。

東洋大学に開設されている「学びGallery」は、東洋大学や学びについて知りたい、入試情報を知りたい、大学生活について質問したいという、みなさんのための情報ステーションです。学生スタッフが一人ひとりに丁寧にご案内いたしますので、どうぞお気軽にお訪ねください。

学びGallery オープン時間

白山キャンパス:
月曜~土曜 9時~17時

朝霞キャンパス、板倉キャンパス、川越キャンパス:
月曜~金曜 9時~17時、土曜 9時~13時

  • ※:祝日、夏季・冬季休暇、大学休日等を除く
  • ※:上記日程以外にも、臨時に閉室させていただく場合があります。詳しくはお知らせをご覧ください。
  • ※:事前予約は不要です。お気軽にお越しください。

ライフデザイン学部人間環境デザイン学科の生活環境デザインコースでは、生活者の視点に立ったデザインを学びます。このたび、生活環境デザイン演習で学生たちが取り組んだのは、難病患者のための椅子づくり。電動車椅子を使って移動している女性に実際に来てもらい、彼女が快適に座れるための椅子をグループごとにデザイン・制作しました。

「起きる」姿勢は難病患者のQOLを高める第一歩

朝霞キャンパスの実験工房では、グループごとに分かれた学生たちが作業台で椅子の制作に励んでいます。この日の午後には椅子のユーザーモデルである吉村枝里子さんがやって来るとあり、学生たちの作業にも熱が入ります。

今回の演習に協力してくださった吉村さんは、脊髄性筋萎縮症(SMA)という難病を患っています。SMAは脊髄の運動神経細胞がうまくはたらかないことから起こる病気で、体幹や手足の筋力が低下し、進行性の筋萎縮が見られます。筋萎縮性側索硬化症(ALS)や筋ジストロフィーの症状と似た病気です。日常生活には全介助が必要ですが、吉村さんは自立を目指して大学卒業後に一人暮らしをスタート。さらに起業して代表に就任するなど、積極的に社会と関わり、難病患者ならではの視点で情報を発信しています。この日は唯一動かせる親指の指先で電動車椅子を操作し、朝霞キャンパスまで足を運んでくれました。

ベッドの上で過ごす時間の長い人のQOL(Quality of Life:生活の質)を高めるためには、いかに体に負担がかからない状態で体を起こして過ごせるかが課題となります。体を起こすことはADL(日常生活動作)の確保につながるので、今回の椅子づくりは生活環境デザインを学ぶ学生にとって大きな挑戦です。

シーティング(座位保持)技術の基本はユーザーの身体に適合していること、身体の変形や症状に対応していること、姿勢変換ができること、使用目的に合い、介助しやすいデザインであること、そして自宅に置いても邪魔にならず、室内との違和感がないデザインであること。これらについてはすでに授業で学んでいますが、その知識を制作する椅子にどう反映させるか、学生たちは教室から工房へと場所を替えて取り組みます。

この演習を提案し、指導している繁成剛先生に話を聞きました。

「学生のうちは、ユーザーがどのような点をどれだけ困っているかといった想像力がなかなか働きません。今回の演習は、その中でアイデアを出し、実際のものとして形にするというトレーニングになります。ユーザーのニーズをとらえることができないと、単なるかっこいいだけの椅子になってしまいます。プロダクトデザインコースでは、不特定多数のユーザーにできるだけ使いやすく、魅力的な製品にする方法を学びますが、生活環境デザインコースでは、特定のユーザーを対象として、そのニーズを実現するために支援技術を応用する、『ユーザー・センタード・デザイン』を学ぶことになります」

吉村さんはすでに一度大学を訪れ、学生たちに日常生活の様子と必要な支援技術について講演をしてくださっています。その際、姿勢保持に関するニーズを吉村さんにインタビューし、シーティングスペシャリストが彼女の身体各部の採寸および採型を行いました。52名の学生たちは8つのグループにわかれ、吉村さんが快適に座れる椅子のデザインをグループでディスカッションして決めました。もとは全員が椅子を設計、図面と1/5モデルを提出していますが、それを持ち寄り、グループ内でアイデアを集積し、1つのデザインとしたのです。石膏型をもとにウレタンを削り、椅子のクッションを作ったため、クッションの形はどこも同じですが、椅子の見た目はグループごとに異なるはずです。

この日の授業は途中経過の仮合わせで、洋服でいえば仮縫いにあたるものです。吉村さんに感想を聞いたり、実際に座ってもらったりして必要な部分を修正し、翌週に完成させ、2週間後にグループごとに発表することになっています。

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いざ発表、さまざまなデザインの椅子が個性を競う

午後になり、吉村さんが来訪しました。準備のできたグループから順に前に出て、吉村さんに自己紹介と椅子のコンセプトを説明していきます。

最初のグループは全グループのうち唯一、強化段ボールを用いた椅子を提案し、2番目のグループはデザインに三角形を取り込んで個性を出しました。サイドに曲線を用いた柔らかなデザイン、椅子全体が蛇腹のように変形するもの、座椅子タイプ、足の角度を3段階にできる椅子など、クッション部分は同一でも、椅子のデザインはやはりグループごとの特色がはっきりと表れました。現時点で完成しているもの、まだ全体像が見えないものなど、進捗状況にも差が出ています。吉村さんはそれぞれの椅子に対して意見を述べ、いくつかの椅子には実際に座ってその座り心地を確認しました。

吉村さんが座り心地を確認し、意見を伝えたことで、学生たちは初めて気づくことが多くありました。たとえば、足が床につかない高さの椅子ならば、足を置く台がなければならないこと。上半身にリクライニング機能が付いていても、下半身がそれに連動していなければ姿勢に無理が生じること。椅子の両脇を覆い過ぎると介助者の動きを妨げること、などです。学生の一人は「椅子を使ってもらうユーザーのことばかり考えていて、介助者にまで頭が回っていませんでした。介助者の体の負担になるデザインでもだめですね」と話しました。また、障害のある人たちが必要としているものが何かを考え、デザインすることをライフワークとしている繁成先生であっても、「難しいところ」と言ったのは、専門家が取った石膏の型でも実際の吉村さんの体型とはズレがあり、完全にはフィットしなかったことでした。これは、過ごしやすい姿勢は日によっても微妙に異なることや、採型の際にできるだけいい姿勢にしようとやや矯正していたことなどが理由として考えられるとのことです。

グループの発表がすべて終わると、吉村さんは「楽しかったです」と笑顔を見せ、次のように言いました。

「だいたい、こんな感じのものができるのかな、と思っていた通りの椅子もあれば、椅子の形状がくねくね変わるという、こちらの想像を超えた新鮮なデザインもありました。また、仕上がりにはグループごとの差が出ていたように思います。2番目に発表したグループが、授業が終わるまでに修正した椅子を早速見せてくれたのには驚きました。どんな椅子に仕上げるかはグループごとのコンセプトで異なるでしょうが、私としては強度と個性、どちらも同じくらい重要視した椅子を目指してほしいと思います」

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「知っている」と「知らない」では発想に差が出る

このたびの演習はスケジュールが厳しいことも特徴で、学生たちには限られた時間で意見を1つにまとめ、それを実際の形にしていくことが求められました。木を用いた大がかりな演習は初めてとあって、用意されていた金具をどのように活用するか、ということにも苦労していたようです。それでも、この日までの1週間で形にするため、夜遅くまで残って作業をしていたり、日曜日も実験工房に来ていたりと、情熱を持って取り組んでいるグループも目立ちました。繁成先生は授業を振り返り、「変形する椅子などはこれまでになかった発想で、クッションをどう固定するかといった難問はありますが、このようなアイデアが出たことは、大きな成果です。デザインにもこだわりがあり、機能性も備えていました。その一方で、デザインに面白みがないと指摘されていたグループもありましたが、ユーザーの指摘によって『何とかしよう』という思いも強くなるので、むしろ良かったと思います。全体としては、どのグループも独自のアイデアを積極的に出していたところが良かったと思いますし、技術的な問題をどのように解決するかを頑張っていた点も評価できます」と語りました。

将来、障害者のためのものづくりに関わる学生が、この中にどれほどいるかはわかりません。しかし、障害のある方の一人ひとりに合わせて椅子を作ったり自助具を作ったりする世界がある、そのことを知っていることに意味があると繁成先生は言います。

「知っていると知らないでは、非常に大きな差があります。将来何らかの仕事に就いた時、障害のある方、高齢者、小さいお子さん、そういったいろいろな人がいるのだということを頭のどこかに置いておいてもらえれば、いざという時その人たちを意識したサービスやアイデアが出てくると思うのです。現在、日本の身体障害者は360万人以上、知的および精神に障害のある人を加えると740万人を超えています。それらの人たちもユーザーである、と想定して考えることを、この授業を通して身につけてほしいものです」

吉村さんが帰った後も、学生たちの作業は続きます。1週間後にはどのような進化をとげた椅子が完成するのか楽しみです。

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福島県下郷町の大内宿は、江戸時代の宿場町を再現した町並みが人気の観光地です。また、岩手県一関市厳美町本寺地区は骨寺村荘園遺跡として、国の重要文化的景観に選定されています。これらの町の共通点は、近代以前の歴史的景観が保存・保持されているということです。合理化がなされなかったことが、結果としてこの土地をアピールすることにつながりました。
歴史観光地の課題として、学ばなければわからないということ、そして景観をどう維持していくのかということが挙げられます。では、「歴史観光」はもはや無用の長物なのでしょうか? 近代化は合理化につながり、合理化によって地域の景観や地域共同体は失われました。しかし歴史的景観が残されていたことで、失われたそれらの存在に気づくことができます。歴史観光地を訪れることで、空文化した歴史の叙述を体感でき、現代社会にはなくなった価値観を見直すことができます。そして、歴史素材を活用した観光振興は、地域の活性化にもつながります。「歴史観光」はまだまだ多くの可能性を秘めているのです。

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須賀 忠芳教授国際観光学部 国際観光学科

  • 専門:歴史教育、観光歴史文化論、観光歴史教育論、地域史研究

グローバルICTコンテンツは、世界中の人たちと言語を超えてコミュニケーションする時に大変便利です。一例としては、バーチャル大学、バーチャル科学博物館、乗り物の視覚化、公共事業の視覚化、世界遺産などを仮想見学できるコンテンツ、プロジェクションマッピングなどが挙げられます。2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催されますが、その際、私たちはアカデミック機関としてグローバルICTコンテンツを駆使し、自国やアジアの未来に貢献することが望まれます。
戦争や紛争は、異なる文化を持つ国家や民族間で起きるので、共存と平和の社会をつくるためには「共有の文化」を育む必要があります。文化、宗教などを超えてコミュニケーションできるグローバルICTコンテンツによって、争いのない世界が実現できるかもしれません。それゆえに、日本でも海外でも、「英語でICTコンテンツを学んで共有すること」が大切なのです。そのため、授業は、日本語だけでなく英語でも行われます。

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多田 光利教授総合情報学部 総合情報学科 メディアデザイン研究室

  • 専門:映像学、情報メディアデザイン(映像・Web・CG・アニメーション・ゲーム)

保育者は、幼児の発達を引き出すのが仕事です。幼児期は多くの動きを吸収する時期なので、遊びの中にいろいろな動きを取り入れ、動作を習得させます。その際、「発達の特性に応じた遊びを提供する」「楽しく体を動かす時間を確保する」「多様な動きが経験できるようにさまざまな遊びを取り入れる」ということが、幼児期運動指針の重要なポイントです。運動遊びによって幼児は身体運動が発達し、認知的な発達や情緒・社会性の発達も促されます。
運動遊び指導で大切なことは4点あります。それは、子どもの全面発達(体の発達、認知的発達、情緒社会的発達)を視野に入れて意図的・計画的に保育を展開すること、運動遊びは手段であり目的ではないこと、ねらい(願い)を明確化すること、そして「運動の中で遊ぶ」のではなく「遊びの中で運動する」ことです。
学生たちは実際に体を動かしながら、幼児が楽しめる運動遊びを考えます。そして、たとえば跳び箱にしても、幼児にとっては跳ぶための道具ではなく、何種類もの遊びを生み出す道具といった具合に、授業の中で新しい気付きを得ていきます。

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嶋崎 博嗣教授ライフデザイン学部 生活支援学科 子ども支援学専攻

  • 専門:健康・スポーツ化学、幼児の健康教育学

アルバイトを通じて物が売れる仕組みに興味を持ったという、文学部日本文学文化学科の石田健太さん。ポスターやポップが商品の売り上げを左右するのを目の当たりにして、商業印刷に関わりたいと思うようになりました。そんな石田さんの就職活動を支えたのは、ゼミで鍛えられた発信する力と聞く力、そして就職支援室のサポートとアドバイザーのコメントだったそうです。地に足を付けて今日という日を精一杯過ごすという姿勢は、一番行きたい会社、一番したい仕事へとつながりました。

印刷物やポップで商品の売れ行きが変わる不思議

私には、入学当初から将来に対する明確なキャリアプランがあったわけではありません。ただ毎日、目の前のことを一生懸命やっていたら今日という日になっていた。そんな気がします。

振り返れば、卒業後の進路に影響を与えたのは、1年生からずっと続けてきたコンビニでのアルバイトでした。自分が一任された売り場で、印刷物やポップが商品の売れ行きを左右する様子に興味を覚え、物が売れる仕組みに関わる仕事ができたら面白いのではと考えるようになったのです。そこで最初は、広告代理店を中心に企業を見ていたのですが、印刷物は広告の中でも大きな役割を果たしていること、代理店が仕事を依頼するのは印刷会社であることを知りました。

印刷の知識があればお客様が求める販促用印刷物に対して具体的な提案ができる。そう思って、商業印刷を主体としている印刷会社に候補を絞り、就職活動を進めました。印刷会社でお客様が売りたいものを売れるような手伝いをする、そして最終的に商品を買ってくれる方も喜んでくれるという仕事がしたいと、将来に対するビジョンがはっきりしたのです。

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ゼミでの学びで伝える力がついた

就職支援課でアドバイザーをしていた先輩がたまたま印刷会社へ内定が決まっている方で、参考になる話を聞かせてもらっているうちに、ますます印刷会社で働きたいという思いが強くなりました。

面接試験で役立ったのは、ゼミで培われた自分の考えを整理してわかりやすく伝える力、相手が何を伝えたいのかを読み取る力です。ゼミでは3年生で「写真」、4年生で「死生学」について研究しました。3年生のときの研究テーマである「写真」は自分で撮るのではなく、食べ物で作られている風景を撮るアーティストを取り上げました。発表の際は、聞く人を飽きさせないように意識し、いかに自分の個性を出しつつ聞いてくれている人が食いつき面白いと思ってもらえるかを重視したことで、「伝え方」が見えた気がします。

同時にほかの人の発表を聞く中で、相手の伝えたいことを追求する姿勢も身に付きました。4年生の研究テーマである「死生学」では、現実の死と小説などフィクションの死の相違点を学びました。2年間同じゼミに在籍しながら、まったく違うジャンルを学べたことは、自分にとっても大変貴重な経験でした。

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一喜一憂するのは成長している証

大学生活を通じて、大きなことを学びました。当たり前のことですが、行動しなければ何も始まらない、行動することで自分にも自信が付いていくということを実感したのです。また、私は何事においても準備を万端に整えてから動くタイプですが、就職活動では初動のスピードも大事で、時と場合によってどちらを優先するか判断する必要があることもわかりました。さらに、人の話を聞き、大切なことは自分の中に取り入れる。それが自分の大きな財産になることも学びました。

私が最初に商業印刷に興味を持つきっかけになったのがポップだったこともあり、いずれはポップの力がどれだけあるのかを、仕事を通じて挑戦していきたいと考えています。そして、常に周囲に感謝して生きている人間でありたいですね。これから大学生活を送る皆さんに伝えたいのは、1日1日を大切に、後悔しない毎日を送ってほしいということ。日々の努力は結果につながり、結果は経験につながります。その経験は自分の力になります。一喜一憂するのも成長の過程と受け入れ、毎日を全力で過ごす。その姿勢が将来の道を照らしてくれることになるのだと思います。

石田 健太さん文学部 日本文学文化学科 4年

  • 内定先:共立印刷株式会社
  • 所属ゼミナール:信岡朝子ゼミナール
  • 千葉県立松戸六実高等学校出身

幼い頃から家族で旅行する機会が多かったという国際地域学部国際観光学科の本橋由爽(ゆいさ)さんは、空港で客室乗務員の方が優しく接してくれたことが、就職先を選ぶ際の原点となりました。厳しくも実りの多いゼミでの研究と経験を通して、航空会社で働くという目標を確立し、達成した本橋さん。ゼミ選びの大切さを後輩にも伝えたい、そんな思いも抱いています。

学生を叱った先生から学びたかった

昔、家族旅行で飛行機に乗る前、3つ下の弟がぐずって両親がかかりきりになり、ぼんやりしていた私に「どこに行くの?」「飛行機楽しみだね」と声をかけてくれたのが、客室乗務員でした。小さな女の子の置かれた状況を察知して話しかけ、キャラクターのシールを手に貼ってくれたことが、幼心に強烈に残りました。私自身も旅行が好きだったこともあり、将来は航空業界に進みたいという気持ちが自然に芽生えました。

大学に入ってもその思いは変わりませんでしたが、航空業界に就職するために何をすればいいのか、具体的なことがわかりません。ただ英語はきっと必要になるだろうと考え、1~2年では英語の勉強に力を注ぎました。短期留学をしたり、横田基地へ英会話を習いに行ったり、今できることは全力でやっておこうという思いでした。

私が将来を考えるうえで大きな影響力を持っていたのはゼミでした。島川先生のゼミは人気が高く、入るのが非常に難しいのですが、どうしても入りたい理由がありました。2年で島川先生の「欧州ツーリズム論」を受講した初日、遅刻してきた学生を先生が叱ったのです。大学入学してから学生を叱る先生を見たことがなかったのでびっくりしたのですが、「観光を学ぶ人間として、遅刻の理由が電車の遅延でも許されない」という先生の言葉を聞き、この先生のゼミに入りたいと強く思いました。私は中高6年間無遅刻無欠席で、大学でもその姿勢を大切にしていたのですが、周囲には要領よく単位を取る人もいて、私は損をしているのかなと思うことがあったのです。けれどその時の先生の言葉を聞いて、やはりこれまでの自分の姿勢を大切にしていいのだと思うことができました。

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就職活動で社会人になる準備もできた

島川ゼミにはゼミ長がいません。これはゼミ長がいるとその人に頼ってしまうため、全員がゼミ長というつもりで当事者意識を持って取り組みなさいという先生の指導方針でした。ゼミ長がいないということは仕切る人がいないということなので、何か1つ決めるのにも時間がかかり大変なこともありましたが、全員が当事者意識を持ってすべてのことに向き合った結果、自発力やチームワークが培われました。就職活動の面接では、ゼミ長を務めた経験を話している方もいましたが、ゼミ長を設けないゼミに所属をしていたという私の体験談にも、面接官の方々は関心を持って聞いてくださっていた気がします。

2年生まではただ漠然と航空会社に対して憧れを抱いていましたが、ボランティア活動やインターンシップを通して、航空会社が目標とする就職先となりました。就職活動というのは誰かに指示されて動くものではなく、活動のペースも自分次第です。私の場合、就職活動当初は10分前行動を心がけていたのですが、終盤には30分前行動が基本になっていました。1日のスケジュール管理もより正確に行うようになり、今振り返ると、就職活動を通じて社会人になるための準備をしていたのかなという気がします。

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やりたいことが見つけられるゼミへ

夢は向き合うのが怖い時期もあります。私も漠然とした航空会社への憧れが目標とする就職先になった時、自分が客室乗務員になれるわけがないと、挑戦する前から自分自身を否定していました。けれど、最初からできないと決めつけて何もしなければ可能性はゼロ、それはあまりにももったいないことです。たとえ選考の途中で不合格となってしまったとしても、そこから得られるものが必ずあり、自分の成長につなげることもできます。挑戦してみようという強い思いは人を動かす力があるので、皆さんにも勇気を出してまずはアクションを起こしてほしいです。

大学生活の中で、ゼミ選びはとても大事だと思います。ゼミによって就職に有利・不利はありませんが、ゼミで何を学ぶか、どれだけ吸収できるか、そしてどれだけ大学に通う機会を増やすかは、学生生活の中でとても重要なことです。もしもゼミを選ぶ時点でやりたいことが決まっていなくても、「やりたいことがないから楽そうなゼミに行こう」ではなく、「やりたいことを見つけられるゼミに行こう」という姿勢で探してみるといいと思います。

私自身は幼い頃に空港で話しかけてくれた客室乗務員の方と同じ航空会社へ進むこととなりました。就職することはゴールではなく、スタートです。研修期間を経て国内線、国際線の客室乗務員を経験し、いつか客室乗務員の教育に関わる仕事に就くことを目指し、これからがんばっていきたいです。

本橋 由爽さん国際地域学部 国際観光学科 4年

  • 内定先:日本航空株式会社
  • 所属ゼミナール:島川崇ゼミナール
  • 私立桐朋女子高等学校出身

長期留学を目標の1つに掲げて入学した経済学部総合政策学科の堀場祥史さんは、3年生の9月からイギリスへ。休学によって就職活動が遅れても、やりたいことに挑戦しないままではいられないと決断しての1年間私費留学でした。その甲斐あって、何事も自分で考えて判断できるようになり、行動力と自立心を身につけて帰国。直後の就活でもしっかりとアピールすることができたのです。

長期留学で成長したい

社会経済を幅広い視点で学ぶ総合政策学科では、1年生から4年生まで少人数制のゼミナールが必修です。早くからひとつのテーマを設定し、仲間と刺激しあいながらグループワークに取り組みます。私は浅野清ゼミに所属し、デンマークの幸福度について研究しました。

もともと、私が海外に目を向けるようになったのは、高校時代にアメリカでの語学研修を経験したことがきっかけでした。高校は国際色が豊かで、在学中に留学する友達も多く、そんな環境で過ごすうちに、日本の外の世界をもっと見てみたいという気持ちと、一人で行動することが苦手な自分が留学によってどんなふうに変われるのかを知りたいという思いが芽生えました。そして、大学に入学したら必ず長期留学をしようと考えるようになったのです。

2年生の時に経済学部の語学研修で3週間イギリスに行ったのですが、思ったほど英語力が伸びず、もっと長期間の留学をして、英語力を伸ばし、成長したいという意欲が高まりました。そこで、3年生の9月から私費留学でイギリスのエクセター大学へ。同期の仲間たちは就職活動を始めた頃でしたが、私はやりたいことに挑戦しないまま就職することに納得がいかず、休学してでも自分の意志で決めた道を進みたかったのです。

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徹底的に自己分析をする

留学中は、ホームステイやシェアハウスでの暮らしを経験しました。留学を通じて、自分で考え、判断し、行動に移す力が身に付いたと思います。

帰国してからは3年生からの再スタートであり、就活を始めました。自己分析を徹底的に行い、自分はどういう人間か、何をしている時が楽しいと感じるのかを考えました。そして、自分と向き合うことで「これなら他人に負けない」というものが見つかるかもしれない、そうすれば将来の道が開けると考えました。

これまで経験してきたことを振り返ると、アパレル企業でのアルバイト経験などから、人と対面する仕事が好きなことに気づきました。なかでも、製品の品質と営業担当の人間性で勝負できる業界で働きたいというこだわりがあり、志望したのは製薬会社でした。以前は他人の目ばかりを気にしていた自分が、留学を通じて自立心が芽生え、堂々と「自分の道は自分で決める」ことができるようになっていたのです。

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行動することで未来が開かれる

大学に入学し、特にやりたいこともなく、将来像がまだはっきり見えない。そんな人もたくさんいるかもしれません。私の場合はまず、自分をしっかりと見つめ直すことから将来像を描いていきました。長期留学への思いを貫いたことと、帰国してからの自己分析によって、納得できる進路を見出すことができました。

留学したいという一心で、とにかく行動することが大事だと感じた大学生活でした。志望の製薬会社から内定もいただき、満足のいく大学生活を送ることができたと感じています。就職したら、一人ひとりの症状に応じた薬の提案ができるコンサルティングを兼ねたMR職として、社会に貢献していきたいと考えています。

堀場 祥史さん経済学部 総合政策学科 4年

  • 内定先:中外製薬株式会社
  • 所属ゼミナール:浅野清ゼミナール
  • 私立清林館高等学校出身

2016年度に行われる全ての入試についての入試科目、募集人員等の情報を公開しました。

「入試を探す」では、受験したい学部で、受験教科で、試験日で、…自分に合った条件の入試を探すことができます。

東洋大学では冊子の大学案内、入学試験要項を作成していません。
過去の入試結果から最新の入試情報まで、入試選びに必要な情報はすべて本サイト<TOYO Web Style>に集約し、随時更新を行っています。
TOYO Web Styleメンバーの皆様には、過去の入試問題などのメンバー限定の情報もご覧頂けます。

コンビニなどでよく見かけるPB(プライベートブランド)商品とは、小売店や流通業者が企画した商品のことで、これが今とても売れています。一方、NB(ナショナルブランド)商品とは、製造・生産業のメーカーが作り出したブランドです。これまでの日本では「NBは、品質はいいけれどちょっと高価、PBはお手軽価格だけど品質がやや劣る」という認識が一般的でした。ところが現代の消費者は「品質のいいものを安く買いたい」という考えで、ただ安いだけでは売れない時代になっています。そこで生まれたのがNBと同じ品質レベルのPB商品です。しかも価値訴求型PB商品の開発・改良には、価値共創活動に基づいて消費者も参加しています。
かつては「メーカーがものを作り、卸と小売がものを仕入れて売る」という不文律がありましたが、現在のメーカーは流通まで参入するし、卸や小売はものづくりまで参入と、メーカー、卸、小売が錯綜している状態です。このそれぞれがマーケティング戦略をきちんと策定・展開しないと、消費者に受け入れられない時代になってきているのです。

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菊池 宏之教授経営学部 マーケティング学科

  • 専門:流通経営研究、消費流通システムの研究

幼い頃から旅行に親しんできた赤山瑠里さんが、大学入学にあたり目指したのは「旅行業界で働くこと」でした。入学後、1年間の交換留学の目標がかなわなかった時は、「ならば日本でできることを」と、挫折を発奮材料に。その結果、いくつもの観光関連の資格を取得し、TOEICも400点台から730点へ大きくスコアを伸ばします。そうして最終的につかんだのは、当初から考えていた旅行業界からの内定でした。

長期留学を断念、だからこそ日本で頑張った

父が転勤の多い仕事で引越しが多く、新しい土地へ行くたびにいろいろなところへ連れて行ってもらいました。そのため、幼い頃から旅が身近な存在で、旅行が好き、英語も好きだし、留学もしてみたいという思いから、国際観光学科を選びました。

入学後は交換留学を目指して、英語力を高めるためにSCAT(現・LEAP)を履修。1年生の秋に、大学の交換留学の試験を受験。ところが結果は不合格。どうしても留学をあきらめきれず、私費留学を計画していたのですが、2年生になり、2年生の授業で旅行業務取扱管理者試験の勉強が始まると、「こういう授業を受けずに留学してはこの学科に入った意味がない」と思うようになりました。そこで、「今は日本にいてできることを一生懸命しよう」と気持ちを切り替えました。

その後、一度は不合格だった国内・総合旅行業務取締管理者試験にも再挑戦することにしました。試験に向けて、一緒に受験する仲間や一足先に合格した友人の応援が励みとなり、最後まであきらめないよう自分を奮い立たせて、頑張りました。その結果、合格することができたのです。さらに、国際観光学科ならではの世界遺産検定やAXESS検定などの資格試験にも挑戦しました。

また、日本にいても英語の勉強はできると証明したくて、TOEIC700点を目標に設定。勉強を重ねて毎月受験を続け、スタート時は400点だったのが、最終的には、念願の730点に到達することができました。

いろいろな資格試験に挑戦し、目標を達成していくなかで、やはり留学は体験しておきたいという思いが高まり、2年生の夏休みには2週間の短期留学でマルタ共和国へ。現地で学べただけでなく、「旅する」ことと「暮らす」ことの違いを実感できました。

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就職活動に大きく影響したインターンシップ

入学当初は、ただ旅行が好きだからという理由で旅行業界に憧れていましたが、国際観光学科で学んでいくうちに、旅行者とは直接関わらなくても、旅行を作るうえで大事な役割を果たしている会社があることを知り、興味を持ちました。旅行者の目に届かないところで、旅行業界と航空業界をつなぐ架け橋のような役割を果たし、結果として多くの旅行者を支えているという点に魅力を感じたのです。

3年生の夏には、東洋大学のGCCインターンシップ・プログラムによるJALグループへのインターンシップに参加しました。他大学の学生と共に研修を受けるなかで、さまざまな意見を聞くことができ、これまでの自分がいかに狭い輪の中で暮らしてきたかを思い知らされました。そして、もっと外に目を向けよう、多くの人の話を聞こうという姿勢が身につきました。インターンシップを経験したことで、旅行業界と航空業界をつなぐ架け橋のような役割を担いたいという思いは、さらに確固たるものとなりました。

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10年後は後輩から憧れられる存在へ

私はずっと「自分が何をしたいのか」を深く考えたことがなく、自分自身と向き合うことからも逃げていたような気がします。しなければならないことを後回しにしてしまう、悪い癖もありました。それが就職活動によって自分の将来について真剣に考えるようになり、周囲の意見も取り入れつつ、自分の未来像を描くことができるようになったのです。資格取得を目指した勉強でも、目的意識を持って全力で頑張らなければ、結果は付いてこないということを実感しました。旅行、英語、留学という、大学入学時に抱いていた思いをすべて実現できたのは、目標を定め、それに向かって全力を尽くせたから。今後もその姿勢を忘れずにいたいです。

赤山 瑠里さん国際地域学部 国際観光学科 4年

  • 内定先:株式会社アクセス国際ネットワーク
  • 所属ゼミナール:松園俊志ゼミナール
  • 私立春日部共栄高等学校出身

定められた内容に沿って勉強する高校と違って、自分の関心のある分野や、興味のある事柄について、深く掘り下げていくのが大学での学びです。だからこそ、大学では自分でアンテナを張り、積極的に行動することが大切だと言えます。大学4年間であらゆることに全力で取り組んだ、社会学部社会学科の佐藤佑亮さんの場合は、海外でのボランティア経験が自身の研究テーマとなりました。

価値観を変えたボランティア活動

興味を持ったことは、何でもしてみる。やりたいことに取り組めば、自分の将来像も見えてくる。あらためて大学生活を振り返ると、まさにその通りでした。

高校時代から海外に行きたい、留学をしたいと思っていました。交換留学の試験を受験したものの、結果は残念ながら不合格。そんな時、大学の友人に誘われたのが、海外でのボランティア活動でした。2 年生の春休みに参加した2 週間のマレーシアでのワークキャンプは、自分を成長させてくれる経験となりました。大学の授業でも、世界の子どもの貧困問題をテーマに学んできましたが、NPO 団体のCFF(Caring for the Future Foundation Japan)には、東洋大学だけでなく、さまざまな大学の学生が10人ほど集まっていました。ワークキャンプは、貧困地域を訪れて、親がいない子どもたちや教育を受けられない子どもたちのためにご飯を作り、勉強を教えるという活動です。

マレーシアでは、2週間の滞在期間中にいろいろな地域を訪れました。どこも、日本とは比べものにならないほど貧しい地域ばかりです。私たちは、行く先々で現地の人と一緒にご飯を作って食べて、子供に勉強を教えていきました。時には、辺りにいるニワトリを捕まえてさばいてご飯をつくる、なんてこともありました。マレーシアでの2週間はとにかく刺激的で、まさに「新しい世界を見た」経験でした。大学生活を振り返ってみても、それは、私の価値観を大きく変えてしまうほど、印象的な出来事でした。

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行動することで得られる情報がある

社会学部で学ぶ学生として、子供の貧困という問題は、講義などで知識としては知っていました。しかし、情報として耳から入ってくる内容と、実際に貧困地域に行き、その状況を自分の目で見て、肌で感じたことは、やはり大きく違いました。社会学では自分で考え、自分で調査することが重要とされていますが、この経験から、「自ら行動し、『生の情報』を取りに行くことの大切さ」を改めて強く実感しました。

ものの見方や価値観が大きく変わる中で、最も強く感じたのが、「世界にはいろいろな人がいる」ということ。私が訪れた地域は貧困地域でしたが、出会った人はみんな、温かい人たちばかり。そして、マレーシアは多宗教、多民族国家で、いろいろな価値観の人がいます。そんなマレーシアの人々の生活を実際に目にして、「日本しか知らずに生活していた自分の世界は、なんて狭かったのだろう」と思いました。

あの2週間で自分の生活が大きく変わったわけではありません。しかし、心の深いところでは、何かが変わったのです。マレーシアでの経験があまりにも大きすぎたからなのか、何がどう変化したのか、なかなか言葉にすることができませんでした。

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多様な価値観を持つ人々と共に

日本企業では今、「多様性」が求められています。しかし、現実の日本社会では多様性を受け入れる環境がまだ少ないようです。15歳の幸福度の調査では「孤独だと思う」と答えた人が最も多かったのが日本で、最も少なかったのがオランダです。卒業論文では、この調査結果を踏まえ、外国の教育政策と比較しながら、「どうすればもっと日本人や日本の社会が多様性を受け入れられるようになるのか」を探りました。

グローバル化が進むいま、世界はこれまで以上に身近な存在になるはずです。そして、私は世界中の多様な価値観を持つ人たちと共に働きたい。お互いの個性を尊重し、認め合いたい。そのためには、自分の人間力も高めなければなりません。私は仕事を通じて、自分自身をさらに成長させ、周りの人たちとより良い仕事を作っていきたいと考えています。どんな仕事をするにしても、それを生きがいとして、向上心を持ち続けていきたいです。

佐藤 佑亮さん国際地域学部 国際観光学科 4年

  • 内定先:SMBC日興證券株式会社
  • 所属ゼミナール:小澤浩明ゼミナール
  • 埼玉県立川口北高等学校出身

大学には、さまざまな学びへの「扉」が用意されています。どの扉を選ぶのか、その扉を開けるか、決めるのは自分次第。だからこそ、まったく新しい世界へ足を踏み入れることもできるのです。運動部に所属した経験がない福井友里さんは、未知の分野への好奇心から、健康スポーツ学科という扉を開けました。そんな福井さんは今、「人に教える仕事」という道を歩き始めています。

新しい世界を学びたくて選んだ進路

中学1年生の時に出会った体育の先生が、自分も楽しみながら授業をしている姿にあこがれて、体育教諭を目指しました。実は、小学3 年生から高校までずっと吹奏楽を続けてきたので、運動部に所属したことがありません。でも、大学進学を考えたとき、就職までを漠然と考え、自分の進路選択の幅を広げたいと思い、ライフデザイン学部健康スポーツ学科を選んだのです。また、「実技のある学部や学科で学びたい」という気持ちもありました。長年続けてきた音楽も実技ですが、音楽は私にとって趣味として楽しむもの。高校卒業後は、社会人楽団に入団する予定だったので、大学ではまったく新しい分野で学ぼうと考えました。

人々の幸せな生活や生活環境を実現するための知識を身につけるライフデザイン学部。そのなかで私が在籍する健康スポーツ学科は、高齢者や子供、障がいを持つ方など、さまざまな人に健康指導を行うための知識や技術を学びます。座学だけでなく、スポーツやトレーニング指導に関する実技が多いこともあり、運動部でスポーツを経験してきた人がとても多いですね。

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楽しむことを優先した実技の授業

入学してからは、いろいろな競技を実技で学びました。時には、サッカーのリフティングがなかなかできずに、ボールを借りて練習したことも。できるようになった時は、とてもうれしかったですね。

また、フィットネスの授業では、上手にやることより、楽しむことを心がけていました。私は運動部出身者よりも上手くないかもしれませんが、音楽と同じように、スポーツも楽しむことが大切だと思うからです。自分が楽しむことができれば、フィットネスを人に教えることになった時、教える相手にも楽しんでもらえるはずだと考えました。

2年生のときには、スノースポーツ実習も履修。ゲレンデで4日間のレッスンを受けてから、スノーボードのバッチテストを受けるのです。私も含めて参加者全員が無事に合格することができました。

所属した古川ゼミは、生理学や運動生化学をテーマとし、運動の前後で唾液を採取して分析して運動によるストレスの増減があるのかを、調べました。年度の後半に行われたゼミ発表では、私は「睡眠時の寝相やいびきは病気のサイン」というテーマを扱いました。

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ゼミをきっかけに世界が広がった

ゼミでは、古川先生の知り合いの方を招いて、スポーツメーカーや小売業、健康関係など、さまざまな会社や業界の方から、仕事の話をうかがう機会がありました。その時、スポーツや健康にもさまざまな業界や仕事があることを知り、世界がぐんと広がりました。すると、それまで体育教師を目指していた私も、一般企業で働くことに魅力を感じるようになったのです。

なかでも、興味を持ったのがフィットネスクラブです。学校で教える対象は生徒だけですが、フィットネスクラブなら幅広い年代の方に教えることができます。自分が本当にやりたいことは、人に教え、楽しく身体を動かしながら、できなかったことができるようになる喜びをお客様と分かち合うこと。それには、フィットネスクラブで子どもから社会人、お年寄りまで幅広い年代層のお客様と接して経験を積むことで、自分自身も成長したいと考えました。

「あなたに会えて良かったと思われるような人を増やしたい」。これは、フィットネス業界のある会社の社長さんがおっしゃった言葉です。この言葉は就活中の心の支えとなりました。これから仕事をしていくうえでも大切にしていきたいと思います。そして10 年後には、「あなたに出会えてよかった」とお客様や会社の仲間から思われるような人になること。それが今の私の目標です。

福井 友里さんライフデザイン学部 健康スポーツ学科 4年

  • 内定先:セントラルスポーツ株式会社
  • 所属ゼミナール:古川覚ゼミナール
  • 千代田区立九段中等教育学校出身