月別アーカイブ: 2015年4月

プロダクトデザインには2つの役割があります。1つは「ユーザーを起点に新しいものを創り出すこと」で、代表的なものとして「デザイン思考」が挙げられます。デザイン思考は、ユーザーの観察から始めて「経験を拡大する〜簡単な模型を作って考える・試す〜チームでアイデアを広げる〜演技によるプレゼンテーション」というプロセスを取ります。
もう1つは「新しいものをユーザーにわかりやすくする」という役割で、製品が電子化したことでわかりづらくなった「操作の直感性」をいかに回復するかが大きなテーマです。操作の直感性には、生物の行動を周囲の環境が引き出すという、いわゆるアフォーダンスがデザインに生かされています。例えば駅の自動改札は、Suicaをかざしたくなるアフォーダンスを利用しているデザインです。
かつて、デザインとは、ものを魅力的にするものでした。それが現在では、言葉の意味が広がり、「デザイン思考」と「操作の直感性」という役割を担っていることを、具体的かつ身近な例を挙げながら紹介していきます。

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奥村 和正教授ライフデザイン学部 人間環境デザイン学科

  • 専門:プロダクトデザイン、インターフェースデザイン

糖とは主要なエネルギー源であり炭水化物とも呼ばれているもので、「糖鎖」という生体内の構成成分としても機能しています。糖鎖は単糖が数個から数十個つながった生体物質で、糖鎖という形態を取ることによって、エネルギーや細胞と細胞のコミュニケーションに利用されています。血液型を決めているのも糖鎖ですし、がんの転移やウイルス感染などの疾患、タンパク質機能の構造安定化や輸送などにも関与しています。また、大腸菌とヒトのスケールには大きな差がありますが、ゲノムで見るとヒトは大腸菌の545倍、遺伝子数に至っては5.1倍の差しかありません。これほど小さな差しかないのにスケールには大きな差が生じている、この生命の多様性を生み出すのにも糖鎖が活躍しているのです。
生物が誕生する前から単糖類は地球に存在しており、生物は高等進化を遂げるために糖を改編していきました。つまり、糖鎖は生命の発祥や進化の過程を反映しているので、糖や糖鎖を理解すると「生命起源と進化との関係」がわかります。糖の研究は生命を知ることにもつながるのです。

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宮西 伸光教授食環境科学部 食環境科学科 糖質生命機能科学研究室

  • 専門:糖科学、食品化学、バイオセンサ、糖関連タンパク質、酵素工学

「情報システム」とは、取り込んだ情報を蓄積し、処理・加工し、利用できる形にして伝達するしくみのことです。情報システムをつかさどる組織の情報システム部門が必要なリソース(経営資源)を保有していることがケイパビリティ(組織能力)の向上につながり、それが組織のパフォーマンスにつながるという理論があります。ここでリソースやケイパビリティをどのように「測定」し、概念として扱えるようにするかが、経営学研究におけるポイントのひとつとなります。

もうひとつのキーワードが「品質」です。品質の良い情報システムを使うことによって組織のパフォーマンスは向上します。ただし、さまざまな情報システムを実現するプロジェクトのうち、QCD=品質(Quality)、コスト(Cost)、納期(Delivery)の3点で評価すると、成功率は30%程度とされています。品質を良くするには、プロジェクトの途中で「測定」を実施し、プロジェクトの状況を把握して、問題が大きくなる前に早めにアクションをとる必要があります。

組織のパフォーマンスの裏側にある要素をどのように測るのか、そして測ったもの同士を結び付け、全体としてどんな知見として整理するのか。測定を通じて概念を見出し、経営学の知見を積み重ねていく。それが経営学の面白さといえるでしょう。

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野中 誠教授経営学部 経営学科

  • 専門:情報システム、ソフトウェア品質マネジメント

教育心理学は、教育に関わる心理的現象について、データに基づき科学的に研究する学問です。データという根拠なくして研究結果はありえず、最近はデータ収集方法としてフィールド研究が盛んになってきています。
授業では谷口教授自身が行った院内学級におけるフィールド研究を紹介。入院中の児童、生徒のための教育を行う院内学級に通って集めた223個のエピソードを分析した結果、院内学級の教育実践は入院時のサポートネットワークの構築という側面を持っているという結論を導きます。
フィールドで資料を収集し、それをボトムアップ式に統合し、現場ならではの知見にまとめあげる。そのようなフィールド研究によって現場発の理論を作り上げることが大切であり、その理論は教育を豊かにする力を持っているのです。
探求の出発点は小さな問題意識です。日常で感じる素朴な「なぜ?」を通り過ぎず、丁寧かつ詳細に現実を見直すようにしてみましょう。それが、みなさん各自のテーマを発見し、理解を深めることにつながっていくはずです。

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谷口 明子教授文学部 教育学科 人間発達専攻

  • 専門:教育心理学・発達心理学・心理学研究法・特別支援教育(病弱)

現代社会において、虐待やDV(ドメスティック・バイオレンス)の被害者、不登校や引きこもり、頼る人がいない高齢者など、社会的に弱い立場の人が孤立することを「社会的孤立」といいます。また、本人の意思や能力で評価されず、出身、特徴などの属性で不当に評価されることを「社会的排除(ソーシャル・エクスクルージョン)」といいます。社会福祉には、こういった孤立や排除の問題に切り込んでいく機能が求められます。
孤立や排除に対抗する社会福祉の担い手には、自治体のような行政機関、社会福祉協議会や医療機関のような公的機関、そして制度でカバーできない部分を補う住民やNPOなどが挙げられます。これら支援の担い手が公私や専門・非専門の垣根を越え、地域に合わせたソーシャル・サポート・ネットワークを作っていくことで、孤立している人、排除されている人を早期に見つけ出し、支援の輪につなぎとめることができるのです。
授業では事例を挙げながら、社会的孤立と社会的排除を克服する取り組みについて学生たちと考えていきます。

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加山 弾准教授社会学部 社会福祉学科

  • 専門:地域福祉論、コミュニティワーク論

日本企業に勤めている親類から日本の話を聞くうちに、日本で経営知識を学びたいと思うようになったという経営学部マーケティング学科の丁飛さん。留学してからは「頑張った分だけ結果が出る日本で働きたい」と考えるようになったそうです。アルバイトをしてきたコンビニのPB商品やサービスのクオリティの高さ、徹底した衛生管理に感激したことがご縁となり、大学卒業後はコンビニの正社員として、新生活がスタートします。

パンフレットを読み東洋大学に「一目惚れ」

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中国では大人になってからも親に頼る生活を送っている人が少なくありません。私はそういう風潮になじめず、1日も早く自立した生活を送りたいと思っていました。日本が中国よりはるかに面積の小さな国にも関わらず、優れた科学技術を持ち、経済的にも発展していることが不思議で、日本のことをもっと知りたくなりました。日本企業で働く親類から話を聞くほどその思いは強まり、日本で経営知識を学び、日本の文化や伝統に触れてみたいと留学を決めました。

来日して初めて外食した時のことは今でもよく覚えています。牛丼店に入ったのですが、食券の販売機がすべてカタカナで何が書かれているのかわからず、物価の相場もわかりません。そこで100円というきりのいい値段のボタンを押してみたところ、出されたのは小さなサラダ。牛丼は食べられませんでした(笑)。

東洋大学に進学したのは、同じ日本語学校で学ぶ友人が持っていた東洋大学のパンフレットがきっかけでした。世界でも一流の日本企業の経営技術に興味があった私は、特に「売れる仕組みをつくる」マーケティングの勉強をしたいと思っていました。パンフレットを何気なく見せてもらったところ、書かれている内容が勉強したいことと合致していて、まさに「一目惚れ」状態でした。マーケティング学科が日本で最初にできた大学であるという点にも惹かれ、この大学でなら自分の学びたいことが必ず学べると感じたのです。

そんなときに起きた東日本大震災は、地震のない地域で育った私にとって大きな衝撃でした。周囲の人が一様に落ち着いていたことで、私も冷静さを取り戻すことができました。ただ、両親があまりに心配したので顔を見せて安心してもらおうと帰国したところ、留学を中止もしくは延期するよう強く言われました。ようやく東洋大学でマーケティングを学べるというところまで来たのですから、簡単にあきらめるわけにはいきません。必死に説得して何とか許してもらい、日本に戻り入学の準備を進めました。

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貪欲に学ぶ、それが大学生の醍醐味

入学すると最初の1年間は日本語の授業の難しさに苦戦し、4年間で唯一、単位を1つ落としてしまいました。それがあまりに悔しくて逆に発奮材料となり、授業だけでなく語学の勉強にもさらに力を入れるようになりました。経営の専門知識が豊富なだけでなく親切でグローバルな価値観を持つ先生から学ぶことができ、やはりこの大学を選んでよかったと改めて感じることが多々ありました。

また、必修や専門以外でも、社会に出てから役に立つと感じた授業は積極的に履修するようにしました。せっかく日本で学べているのですから、少しでも多くの知識を吸収したかったのです。日本企業の経営戦略を解析する「マーケティング特講」や日本小売業のロジスティックに関することを学べる「サプライチェーンマネジメント」はとても勉強になりましたし、体力アップと忍耐力をきたえる目的で、水泳やフィットネス、テニスなど体育の授業も受けました。

生活のリズムができてからは、「留学生連合会」というサークルに入って留学生新人歓迎会の司会進行を務めたり、友人たちと一緒に合宿で運転免許を取ったり、旅行も楽しみました。コンビニでアルバイトも始め、小さな店舗にさまざまな創意工夫が凝縮されていること、働く人の意識が高いことに感銘を受けました。

入学当初は卒業後の進路を具体的に決めていなかったのですが、日本で暮らすうちに努力が認められる社会のよさを実感し、日本での就職を考えるようになっていきました。ところが、自分がどんな会社で働きたいのか具体的なイメージがなかなか湧きません。その状態のまま就職活動を始めたところ、ある会社の面接で「あなたは本当にパソコンや機械に向かって楽しく仕事できますか」と質問されました。その時、人と交流したいという意識が強い自分には、人を相手にする仕事が向いているはずだと気づいたのです。

さらに友人から「1年生の頃からアルバイト先のコンビニに就職したいと言っていたね」と言われ、はっとしました。日本に来てコンビニに感激し、アルバイトを始めてからは「いずれこの会社の一員となって、日本だけでなく中国や世界中の人にこの便利さを味わってもらいたい」と思っていたことを、すっかり忘れていたのです。友人に言われて思い出し、原点に返った思いでした。

キャリアセンターの利用で就職活動が前進

就職活動の初めの数カ月、私は誰に相談することもなく単独で動いていました。合同説明会や企業セミナーにも参加し、ES(エントリーシート)の書き方やSPI(適性検査)対策の勉強もしましたが、いずれもいい結果に結び付けられませんでした。変化が起こったのは、一人での活動に限界を感じて大学のキャリアセンターを利用するようになってからです。まず、指導員の方にESの書き方を教えていただいたおかげで、より簡潔でわかりやすい文章が書けるようになりました。さらに面接の質問を多面的にとらえることも学べたのが、志望企業からの内定獲得につながったのだと思います。大学の就職支援には本当に助けられました。

入社後は2年で店長昇任、5年以内に東京で最も激戦区で売上一番のOFCになるのが目標です。同時に、東京オリンピックで来日する外国人観光客のニーズを満たしたいと思っています。そして大学で学んだ経営スキルと日本語、英語、そして、母国語の中国語という語学力を生かし、仕事を通じて日中を始めアジア各国とをつなぐ存在になれればと思っています。

東洋大学での学びを通じて経営的な思考が身に付いただけではなく、みんなで一丸となって頑張るというチームワークの大切さも学びました。留学を考えている人には、語学を頑張ることはもちろんですが、専門知識を磨くためにゼミに所属することをおすすめします。また趣味や興味のあるサークルにも参加すれば共通の話題で盛り上がれる友人もでき、日本での生活がもっと楽しくなると思います。

丁 飛さん経営学部 マーケティング学科4年

  • 出身国:中国
  • 内定先:株式会社セブン-イレブン・ジャパン
  • 中国浙江省海寧市紫微高級中学出身

土木職の公務員として地域の安全を守ってきた父親の背中を見て育ったという、理工学部都市環境デザイン学科の五月女友也さん。自宅から2時間かけて通学した大学4年間を通して、地元への愛着もますます深めていったようです。目指すのは「共に働く人々や県民と手を取り合って作るより良い街」。大学のグループワーク授業や、公務員試験を“団体戦”で乗り切った経験もまた、五月女さんの志す公務員のあり方の礎となっていました。

通学電車の窓から地元を眺めて気づいたこと

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父が栃木県庁に勤めていたため、幼い頃からその仕事ぶりを見て育ちました。公務員というと手堅さばかりがクローズアップされますが、父は土木関連の職員。大雨ともなれば土日も夜中も関係なく駆り出されます。びしょ濡れになって帰ってくる父を見ては「なんて大変な仕事なんだろう」と思ったこともしばしば。それでも地域の安全を縁の下で支える父の姿は、子どもの目にも頼もしく映ったものです。

生まれ育った地元への愛着もまた、公務員を志した理由でした。都市環境デザイン学科が掲げる「“人工物”と“自然”が共生した快適な都市システム」というテーマは、都心からほど近い上に、豊かな自然にも恵まれた栃木県の理想の未来像とも重なります。

栃木県の中心部はベッドタウンとして発展していますが、通勤時間帯の道路は大渋滞。その一方で、車通りの多くない道にはところどころ陥落が見られます。高架下の道路に水が貯まり、自動車が閉じ込められた事故に遭遇したこともありました。地元から大学までは片道2時間。電車の窓から見える風景から高校時代には気づかなかった発見も多く、短くない通学時間も振り返ってみれば「地元のより良い未来」をイメージする有意義な時間だったと思っています。

グループワークで見えた理想の公務員のあり方

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都市環境デザイン学科では「まちづくり」の基盤となる構造力学、水理学、土質学などの知識を、座学だけでなく実習も通して学びます。なかでも印象深いのが、「材料力学」の授業でコンクリートをこねた体験です。コンクリートの強度を高めるために土砂や水の配合を工夫して混ぜるのですが、これがなかなか骨の折れる作業で翌日には筋肉痛になってしまいました。

将来は恐らく、自らの手でコンクリートをこねることはないと思います。しかし、現場に携わったときに、私自身が材料について理解していなければ、的確な指示を出すことはできないでしょう。土木職の公務員に採用が決まった今、さまざまな材料に触れた経験は本当に貴重だったと感じています。

何より、現場で汗を流す人たちと思いを同じくしなければ、“いい仕事”もできないと思うのです。実験はグループで行うことが多く、協力し合うことでより良い結果が導き出されます。「まちづくり」とは、壮大な規模のグループワーク。仲間たちと実験やディスカッションを重ねてきた経験は、「共に働く人々と仕事への思いを共有することの大切さ」も養ってくれました。

就職活動もまちづくりも“団体戦”で臨むもの

公務員試験は難関だと聞いていたため、一時は学科での学びを生かせるゼネコンやコンサルタントなどとの併願を考えたこともありました。しかし、公務員試験の筆記の出題科目は民間企業に比べてはるかに広く、むしろ集中して臨まないと突破は厳しいと判断。3年生の春には目標を公務員一本に絞りました。

もともと自分は期限ギリギリになってからやっと重い腰をあげるタイプで、大学での学びに慣れていなかった時期は、レポートや課題の提出に苦しんだものです。大学での学びの進め方は、高校とは比べ物にならないほど計画性が重要だということを幾度となく痛感しました。しかし、それは結果的に、私が苦手としていた「コツコツと物事に取り組むこと」の最良のトレーニングにもなっていました。公務員試験を突破できたのも、3年生の初めから試験日を逆算した対策スケジュールを立て、1日の勉強量などをしっかり守ってきたおかげだと思っています。

大学の公務員試験対策講座で知り合った仲間たちも、長期にわたる試験対策の心強い存在でした。講座以外の時間にも互いに面接練習をしたり、協力して情報収集をしたりと、ライバルでありながら助け合えるとてもいい仲間に出会えたと思っています。就職活動は“個人戦”のようで、実際に取り組んでみると“団体戦”の側面も大きいものです。

公務員の務めは、街をより良くすること。そして、そのために大切なのは、住民と協力し合える関係を築くことだと思っています。住民が一丸となってつくり上げる、快適な生活と豊かな自然が共存した暮らしやすい街。そんな栃木県の理想の未来に向けて、ますます身を引き締めて臨みます。

五月女 友也さん理工学部 都市環境デザイン学科

  • 内定先:栃木県
  • 栃木県立小山高等学校出身

雑誌の記事を読んで微生物の不思議と奥深さに魅了された佐藤洵さんは、先進の研究学部を求めて生命科学部応用生物科学科に入学しました。「学ぶために入学したのだから」と、アルバイトをしながら勉強一筋の毎日。とはいえ、「大学生活が充実しているのは、勉強だけでなく、サークル仲間や学外での活動があるからこそ」とも語ります。自分が「面白い」と感じた方向に全力で突き進めば、楽しさが広がることを見事に体現しています。

学びたかったことに到達できた

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微生物に関心を抱いたのは、高校生の時でした。もともと生物に興味があったところへ、図書館でたまたま手にした科学雑誌の微生物特集を見て、その意外性のある性質に強く惹かれたのです。特に、人間や一般的な動植物はとても生きることのできない極限的な環境下だけで増殖することができる「極限環境微生物」について学びたいと思い、この分野の研究に力を入れている東洋大学に入学しました。

熱望して入っただけあって、授業はとても楽しくてたまりません。1年生の時は一般教養科目のほか、生物全般について学びました。2年生では「細胞利用」「微生物利用」「環境科学」と3コースの中から、迷わず「微生物利用コース」を専攻。微生物を培養して酵素を取り出したり、有効利用する価値があるかどうかを調べたり、さまざまな実験に夢中で取り組んでいます。微生物を扱いながら「すごいなあ」と感動することもあり、生命活動を目の当たりにする実験はいつも刺激的。学びたかったことを専門的に学んでいける環境に、ようやく到達できたという思いです。

希望の研究室に入れるよう、日々努力

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大学の学問が高校の学習と大きく違うのは、自分で授業を選択するということ。興味のある講義を選んで履修できるのはうれしくもあり、また責任も感じます。だからこそ、選択の自由の意味を履き違えてはいけませんし、自分を律していなければならないとあらためて実感しています。

3年生になると、研究室に配属されて、専門的な研究に取り組みます。私が希望しているのは、極限環境微生物や新しい微生物の働きを研究するほか、人間の身体によい働きをもたらすプロバイオティクス(乳酸菌)を実用化につなげる研究をしたり、バイオエタノールの生成などに取り組んだりしている研究室です。研究室の配属には成績が関係するため、現在は希望がかなうように良い成績を維持する努力をしています。一見あたりまえのことですが、心がけているのは、「授業にはきちんと出てノートを取り、その都度しっかりと理解する」「わからないことをその日に残さない」「不明点はすぐに先生に聞きに行く」ということ。授業中に理解できなかったことを先生に質問した際、納得できるまで教えてくださり、アドバイスもたくさんいただけました。自分が積極的に動いた分だけ、結果はちゃんとついてくるものだと思います。

サークルや学外での活動でさらに充実感を

私は大学に通うのが本当に楽しいんです。それは、学びたかったことを勉強できるからだけではありません。共に学び、活動できる仲間の存在があってこそ。サークルに所属し、信頼できる友人関係を築くことで、大学生活がより充実したものになりました。現在所属しているサークルは3つ。地域の人と協力して発酵食品を作る「微生物研究会」、学内のイベントを運営する「イベント実行委員会」、そして高校から続けてきた「テニス」。友達と過ごすことで気持ちの切り替えもでき、イベント実行委員会では、スケジュールを把握しながら進行するという経験が、全体を視野に入れて着実に実行するという責任感をもたらし、自分自身の成長にもつながりました。

また、「応用微生物学」の講義で醸造に興味を抱き、先生の紹介から地元酒造で研修させていただいていることも貴重な経験となっています。協調性を持ちながらこだわりある酒造りに携わる人々との交流によって、自分も将来は微生物を扱う仕事に就きたいという思いを新たにしています。

佐藤 洵さん生命科学部 応用生物科学科2年

  • 埼玉県立春日部東高等学校出身

4月29日(水)から5月6日(水)の期間、入試インフォメーションセンター「学びGallery」は閉室させていただきます。

皆様のご理解をお願いいたします。

東洋大学の各キャンパスに開設されている「学びGallery」は、東洋大学や学びについて知りたい、入試情報や資料がほしい、大学生活について質問したいという、みなさんのための情報ステーションです。学生スタッフが一人ひとりに丁寧にご案内いたしますので、どうぞお気軽にお訪ねください。

オープン時間

白山キャンパス
月曜~土曜 9時~17時

朝霞キャンパス、板倉キャンパス、川越キャンパス
月曜~金曜 9時~17時、土曜 9時~13時

  • ※:祝日、夏季・冬季休暇、大学休日等を除く
  • ※:事前予約は不要です。お気軽にお越しください。

「自動車業界」と「海外とのネットワーク」の2点を重視して就職活動に臨み、最高の環境が整った機器メーカーに内定を得た、理工学部機械工学科の榎本拓哉さん。入学時には漠然としていた将来像が明確になった4年間の歩みを語ってくれました。「日本の技術力で世界の人々に安心できる暮らしを届けたい」。その思いの根底には、機械工学科ならではの“ものづくりの精神”が息づいています。

バラエティに富んだ実験から出会えた興味

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私が機械工学科を選んだ理由は、エンジニアリングについて包括的に学ぶカリキュラムが整備されていたからでした。機器メーカーで開発・設計に携わる人々のドキュメンタリーを見て、漠然とエンジニアに憧れは抱いていたものの、具体的に「どんな製品を扱いたいか」が決まっていなかったため、大学4年間でじっくり将来を描こうと考えていたのです。

ところが意外にも早く、2年生の終わり頃にはある程度の方向性が定まりました。その軸となったのが、1、2年次の必修科目である「機械工学実験」です。この授業の主旨は、実験を通して「機械工学」の基礎知識を養うこと。基礎とは言っても扱う機器は本格的で、普通高校出身の自分にはワクワクする実験ばかりでした。なかでも重金属を加工する旋盤のパワフルな動きには、思わず見入ってしまったほどです。

実験テーマは2週間ごとに変わるため、なかには、正直なところあまり興味を持てないテーマもありました。その一方で「もっと深く追求したい」と思えるテーマに出会えたのも、2年間を通して実にバラエティに富んだ実験を体感できたからだと思うのです。好き嫌いを決めつける前に、まずは飛び込んで、手を動かしてみる。今振り返ると、「機械工学実験」の授業は、そうした精神面からも自分を成長させてくれたのだと思います。

技術者が世界を広く見るべき理由とは

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「機械工学実験」の授業を通して、「金属材料を扱う業界に進みたい」という方向性が見えましたが、さらに「自動車関係」へと業界を絞り込んだのは、3年生で学んだ3次元設計の授業が決め手でした。「3D CADソフト」は、今や自動車業界では欠かせないツール。何となくその存在は知っていましたが、聞くと触れるとでは大違い。立体の製図がコンピュータ上でいとも簡単に描けていくのが不思議で楽しくて、休み時間にも友人たちと集まって製図を試行錯誤するほど夢中になってしまったのです。

学びを通じたステップ・バイ・ステップで自動車業界に目標を定めた一方で、「日本の技術力を世界に伝えたい」という思いも芽生えました。海外に行くとボロボロのクルマが走っていたり、信号機が壊れていたりと日本では考えられない光景を目にすることがあります。現地ではそれが日常なのでしょうが、決して安全な環境とは言えません。人々が安心して暮らせる社会を目指すこと。それが「ものづくりの精神」なのだという教授の言葉を、その光景を見たときに思い出しました。

また、教授たちはよく「研究室に籠るな。外に出なさい」と言います。周りの友人から比べたら、自分はそれほど海外旅行の経験があるわけではありません。それでも日本から一歩出て実感したことは、確実に就職活動の指針となりました。大学とは専門技術や知識に留まらない、人間としての学びができる場なのだと改めて感じています。

確実な基礎を、幅広い応用に生かせる社会人になりたい

内定をいただいた矢崎総業株式会社は、自動車のワイヤーハーネスでは業界トップシェアを誇るメーカーで、アジア圏を中心に広く世界に工場を展開している企業です。東洋大学にはとても充実した語学習得プログラムがあるにも関わらず、自分はあまり積極的に活用してこなかったことを、今になって反省しています。しかし、これからの社会において英語力は必須。実際、就職活動でもそこが自分の弱点だと、やや負い目を感じることもありました。しかし大学の4年間以上に、社会人としての人生は長い。学べる時間はまだ十分にあるのだと、内定をいただいた今、改めて気持ちを引き締めています。

何より大切なのは、学んだことを実地で生かすこと。それは「基礎を養って応用に生かす」という、大学の実習や演習の授業で繰り返し学んだ筋道にも通じます。矢崎総業では留学などの教育制度が設けられており、30歳を過ぎたあたりには5年間の現地赴任もあると聞いています。今はまだ未熟な自分ですが、キャリアアップに努め、10年後には「この仕事は榎本に任せれば大丈夫だ」と信頼される社会人に成長していたいと思っています。

榎本 拓哉さん理工学部 機械工学科

  • 内定先:矢崎総業株式会社
  • 埼玉県立杉戸高等学校出身

食環境科学部健康栄養学科の第1期生として入学した菅原真菜実さん。管理栄養士の資格取得を目指す仲間と一緒に、日々真剣に学んでいます。引っ込み思案だった菅原さんは、戸惑いながら大学生活をスタート。このままではいけないと、オープンキャンパスの学生スタッフとして高校生の案内役を務めたことで、自分を奮い立たせることができました。大学では、自ら行動を起こすことが大事だと語ります。

栄養と健康の関わりを根本から学ぶ

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栄養学を学ぼうと思ったきっかけは、中学校の栄養士の先生との出会いでした。給食の時間によく教室を訪れ、その日の献立やみんなが希望する食べ物について生徒と語り合う先生を見て、「栄養教諭」という仕事に興味を持つようになったのです。私はもともと学校の先生になりたいと思っていましたし、料理をするのも好きでした。そして、高校生になると教職や管理栄養士の資格取得を意識するようになり、その両方をかなえるために栄養教諭を目指そうと考えたのです。

入学前、健康栄養学科では、食品の栄養成分やカロリー計算などについての知識や技術を習得することから学び始めるのだろうと思っていました。ところが、まずは生物学的な視点から人間のからだについて理解し、高校の生物の授業よりも深く掘り下げていくのです。生命科学の分野における知識を習得しながら、栄養と健康が深く関わっているという「基本」をきちんと抑えることが重要なのだと気付きました。

高校生に対応しながら自身を振り返る

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専門的に学ぶ一方で、大学生活そのものについては当初、なんとなくモヤモヤとした気持ちでした。サークルにも入っていなかったので、他学科の学生との接点が少なく、少し物足りなさを感じていたのです。

そんな気分を一新したのは、1年次の夏のこと。友達に誘われるままにオープンキャンパスの学生スタッフとしてアルバイトを始めたところ、3年生や4年生の先輩スタッフと話す機会が増え、交流の輪が大きく広がりました。また、高校生に対して自分のことを話しているうちに自分の志を再確認。さらには健康栄養学科の体験授業を受ける高校生の真剣な表情を見て、「自分もかつては彼らと同じ心持ちだったはず、今はそれを忘れかけているのではないか」と感じたのです。実際に高校生の意気込みを聞くことで、自分も頑張らなければと思い直し、モチベーションも高まりました。このアルバイトは良い経験だったと実感し、2年生になっても継続しています。

大学生活を充実させるのは自分次第

大学では、学ぶことはもちろんですが、学校行事にもできるだけ積極的に参加して学生生活を存分に楽しむことが大切だと思います。私はあまり積極的なタイプではないのですが、オープンキャンパスのスタッフと同じように、友達に誘われるがまま、板倉キャンパスの文化祭「雷祭」で学科代表の有志スタッフとしても活動するようになりました。1年次は要領がつかめず、うまくできなくて悔いが残ったので、2年次で挽回。自分なりに達成感を得ることができました。

大学では、わからないところを放っておくとそれきりになってしまいます。質問を抱えて先生の研究室を訪ねた際、学び方までアドバイスしてくださったことがあり、やはり自ら行動を起こして良かったと実感しました。自分から動かなければ何も始まりません。外部講師の授業を受けて、「スポーツ栄養士」にも興味がわいてきた今、臨地実習などの経験を積みながら積極的に学ぶことで、将来像を明確にしていきたいと思います。

菅原 真菜実さん食環境科学部 健康栄養学科2年

  • 茨城県立竜ヶ崎第一高等学校出身

イン・ミィントンさんが日本に親しみを抱いたのは、ミャンマーでも空前の人気となったテレビドラマ「おしん」がきっかけでした。さらにホテルスタッフが主役のドラマで日本のホスピタリティに感激したことが、留学への原動力となりました。現在、ミャンマーでは学ぶことがかなわなかった「観光学」について、知識を深める日々を送っています。

「日本語」と「観光」が学べる日本へ

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日本がさまざまな技術の優れている国ということは知っていましたが、サービスの分野でもきめ細やかな心配りができる国であることを知り、日本に関心を持つようになりました。そこでミャンマーの大学で日本語を専攻し、最初の2年間はミャンマー人の先生から、その後は日本人の先生から日本語を学びました。ミャンマー語と日本語は文法が似ている部分があるので学びやすく、「読む力」と「書く力」は随分上達しました。その反面、「聞く力」と「話す力」が思うように伸びなかったため、日本に留学して日本語力を高め、日本の文化を学びたいと思うようになりました。

留学するにあたり、将来は、日本人をはじめとした外国人観光客のツアーガイドになりたいと考えていました。しかし、ミャンマーでツアーガイドになるのは非常に狭き門。さらに、ミャンマーには観光学を学べる学校がありません。そのため、大学卒業後に日本語学校で働き始めたところ、日本語に接する機会が増え、日本へ留学したいという気持ちが日増しに高まっていきました。学校主催の日本語翻訳コンテストで2位に入賞できても満足できず、日本で学びたいという思いは強まるばかりです。そしてついに「今の状態でミャンマーにいても観光の仕事に就けないのなら、日本に留学しよう」と一念発起。2011年10月に日本にやってきました。

しかし、大きな地震が起きた後ということで、周囲には日本に行くことを心配する人もいました。それでも、日本で勉強を続けている知人もいたので不安はありませんでした。留学費用を工面してくれた両親と一番上の姉のためにも日本でしっかり勉強しようと、まずは1年半、日本語学校で日本語を勉強しました。そして、東洋大学に国際観光学科があることを知り、日本で観光について学べるとはまさに私の求める理想の学科だと、迷わず進学を決めました。

「横のつながり」がうれしい授業

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日本に来て驚いたのは、時間に対して非常に厳しいことです。電車が時間通りに来ることにもびっくりしました。初めてのアルバイト先だったユニクロは時間にはとりわけ厳しく、のんびりとしているミャンマーとのあまりの違いに戸惑いました。それでも暮らしているうちに次第に慣れ、私にとっても「時間を守る」ことが当たり前のことに。時間管理の大事さを知ると同時に、時間にきっちりしているというのは日本の良い面だと感じるようになりました。

授業は大変ですが、ミャンマーでは学びたくとも学べる場所も機会もなかった観光学を学べるため、毎日がとても楽しく充実していて、貴重な時間を過ごしていると実感しています。新鮮だったのは、グループディスカッションが多いこと。ミャンマーでは「個人で学び、個人で試験を受けて終了」という感じで、学習面での横のつながりはありません。東洋大学ではプレゼンテーションでも役割を決めてグループで発表するので、自分の意見を発信する力が付きましたし、チームワークの大切さも学びました。

日本語についても、ミャンマーではなかなか上達しなかった「聞く力」がぐっと伸びたと感じます。授業だけでなく、友人と話したりテレビを見たり、さらにアルバイトも日本語習得の助けになっています。

民宿に住み込んでインターンシップ

地域復興に関する知識を得るうちに、観光だけでなく地域復興にも興味を持つようになりました。そこで昨夏は、福井県若狭町の民宿にインターンシップに行きました。他大学の学生とペアで民宿に住み込んで2週間お手伝いをしつつ、その宿に外国人観光客を集客するにはどうすれば良いかを考える課題が出されました。民宿のお客様の多くは海水浴が目的でしたが、なかには民宿の人とおしゃべりするのを楽しみに訪れる方もいて、学ぶことの多い貴重な経験になりました。そして、課題に対するプレゼンテーションとして、外国人は体験型の旅行が好きなので、若狭の名産である梅にちなんで梅狩りや梅酒造りに挑戦したり、これも名産であるイチゴ狩りを楽しんでもらったりすることなどを提案しました。さらに外国人観光客は交通手段がないことから、ツアーバスを用意してアクセスしやすい環境を作ることを発表しました。3月には、徳島県にひなまつりイベントを手伝いに行きました。

日本の観光地巡りも楽しんでいます。ミャンマー人仲間とお正月に旅行するのが恒例となっていて、これまでに京都や奈良、大阪、神戸などに行き、今年は富岡製糸場に行ってきました。個人的に大好きなのは奈良です。私自身が仏教徒なので、奈良の静かな寺院にいるととても落ち着けます。

卒業後は、ミャンマーでも生かせる仕事を選択の基準とし、日本のホテルや旅行会社で働きたいと考えています。日本で仕事の経験を積み現場のスキルを身につけてから帰国し、母国で念願の観光の仕事に就くことが最終目標です。ミャンマーは観光面ではまだまだ遅れていますが、豊かな自然に恵まれ、隠れた見どころがたくさんある美しい国です。ひとりでも多くの方にその魅力を知ってもらえる仕事をしたいですね。

イン ミィントンさん国際地域学部 国際観光学科2年

  • 出身国:ミャンマー
  • 出身校:Sun-A語学院大江戸校