月別アーカイブ: 2014年4月

世の中で起きている話題を素材に学びながら法的知識を身につけ、法的なものの見方・考え方を養う。それが、法学部の目指す学びです。「法を学ぶ者は、論理的に考えて公平に判断する能力を身につけなければならない」と考える法律学科の武市周作准教授は、1年生の憲法や法学入門の授業をはじめ、武市ゼミの指導教員や法律討論サークル秋霜会の顧問を務めるほか、時間が許す限り学生の個別相談に乗っています。常に学生に寄り添う姿勢を大切にする武市准教授が目指す教育とは?

法的なものの見方・考え方を養う

「憲法学」とは国家のあり方や人権の保障について学ぶ学問ですが、武市准教授は、いかに社会のことを自分の身近に引き寄せて考えるか、つまり、「当事者意識を持って学ぶ」ことを重視して指導にあたります。そのため、法学部1年生の必修科目「憲法」や「法学入門」では、授業冒頭で新聞やインターネットなどで話題となった最新ニュースを具体例として取り上げ、その話題をもとに法的なものの見方・考え方を養います。たとえば格差社会や教育問題、憲法改正…といった、憲法にまつわる話題について、法的な視点でアプローチして、議論をする、といった学びを取り入れているのです。

こうした学び方は、講義形式の授業だけでなく、3、4年生が少人数で学ぶ武市先生の専門演習(ゼミナール)でも実践されています。

武市ゼミでは毎回、一つのテーマについて数人のメンバーが事前に十分に時間をかけて調べた内容を報告します。その内容に対して、他のメンバーが意見を述べ、議論するのです。武市准教授は学生たちの報告や議論に耳を傾けながら、指導者としてだけでなく、ときに“共に学ぶ者”として学生たちと議論を重ねています。

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現場で学ぶことの大切さを知る

法学部では、憲法や民法、刑法などの基本六法の知識をしっかりと身につけることを重視しています。それぞれの法律を学ぶなかで、法的な視点によって冷静かつ客観的にものごとを分析し、論理的で説得力のある判断ができる力を養っていきます。様々な法律を体系的に学び、基礎から応用へと段階的に進んでいけるカリキュラムが用意されています。2年次以降は専門科目が数多く開講され、自分の興味・関心に応じて、学びを深め、広げていくことができます。3年次からは、さらに専門性を深める「専門演習(ゼミナール)」が用意されています。

武市准教授は、「大学では様々な『軸』を作ることができますが、学びの軸を作ることは案外難しいものです。少人数で専門性を高めるゼミナールは、学びの軸になりうるもの。学びが深まることはもちろん、共に学ぶ仲間や先輩、後輩とのつながり、師との出会いなど、ゼミ活動を通じて人間関係も深まります」とゼミナールで学ぶ意義を述べます。

武市ゼミでは昨夏初めて、沖縄で合宿を開きました。沖縄大学法経学部・川﨑ゼミとの合同ゼミでは、沖縄が抱える基地問題、歴史、経済、環境問題などの課題について調査報告し、沖縄大学の学生たちと学び合う機会を持ったのです。

「法学部では、教室で学ぶことが中心となりますが、実際に現地へ足を運び、現地の状況を目の当たりにしたことで、学生たちは日頃、新聞やインターネットで知り得た情報がすべてではない、ということを肌で感じていました。社会で起きている問題を自分のこととして考えられる視点を持つことの重要性を、沖縄合宿を通じて、私自身もあらためて実感しました」と武市准教授は語ります。

社会で求められるチカラが身につく

法学部の卒業生の進路は、裁判官や検察官、弁護士といった法曹はもちろん、司法書士や行政書士などの仕事、公務員や民間企業など、多岐にわたります。法律を学ぶということは、六法の条文や判例を覚えればよいということではありません。どの法律もみな、私たちの社会生活に密接に関わりがあります。法的な視点を身につけ、社会の課題に対して論理的に考え、公平に判断する力をつける法学部の学び。その力は、みなさんが大学での学びを経て社会へ出たとき、どんな場面でも通用する社会人としての基礎力になるのです。

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武市周作准教授法学部 法律学科

  • 専門:憲法

お年寄りと触れ合う仕事をしたいと思っていた田口佳奈恵さんは、ライフデザイン学部生活支援学科生活支援学専攻の介護福祉士コースで、介護福祉士を目指して専門知識と技術を習得しました。介護は、高齢化社会の時代において重要かつ急務の仕事です。「どのように働きたいか」を考えながら就職活動に臨み、利用者ときちんと向き合える理想の職場に内定。相手が何を望んでいるかを常に考えていきたいと決意を新たにしています。

学びたかったことを実践的に習得

高校時代に、訪問介護のヘルパーさんの話を聞く機会があり、「介護福祉士」という仕事に関心を持ちました。一般的には“きつい”イメージの職業かもしれませんが、私自身はあまりそのような気はしていません。確かに、ヘルパーさんの話でも「夜中に呼び出されることもある大変な仕事だ」と聞きましたが、「それでも自分が長く介護の仕事を続けているのは、利用者さんと関わる喜びがあるから」という言葉に、大きな魅力を感じたのです。そして、お年寄りに接する仕事をしてみたいと素直に思い、そのための学びに取り組める大学を志し、東洋大学に入学しました。

所属するライフデザイン学部生活支援学科生活支援学専攻は、実践的に学ぶ授業が多く、介護専用のベッド、浴槽、トイレなどを備えた介護実習室では、要介護者と介護者の両方の立場を体験しました。身体を起こしたり移動させたりするのは、自力で動ける人を相手に行うのも難しいのに、実際の現場では大変な力仕事だろうなと感じたものです。車椅子で街に出る体験授業では、混んだ電車内に車椅子で乗り込む苦労や、雨の日に車椅子を押す人が一人では傘もさせないことなど、さまざまな問題点に気づくことができました。どの授業も、学びたかったことを習得しているという実感が得られるものばかり。常に、介護福祉士として働く姿を思い描いて取り組むことができました。

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実習の現場で見えてきた理想の介護像

介護の現場実習では、驚くことが多々ありました。1年次はデイサービスとグループホーム、2年次は特別養護老人ホーム、3年次では障がい者施設、4年次には訪問介護というように、学年とともに実習対象となる要介護者の介護度も上がります。寝たきりだったり、おむつを使用していたり、何もすることがなくて一日中ぼーっとしていたり。頭では理解していたものの、実態を目の当たりにするとショックを隠せませんでした。介護技術を身につけたつもりでも、身体の動かない利用者さんを支えきれず、一緒に倒れてしまったこともあります。それでも、「現実から逃げていちゃいけない」という思いを新たにしました。

大きな力になったのは、所属の渡辺裕美ゼミで、福祉の先進国である北欧での高齢者の暮らしについて学んだことでした。渡辺先生が半年間滞在したデンマークでは、介護が必要な高齢者も、在宅で自分らしい生活を送れる環境が保たれていたと聞いて、理想の介護とはこうあるべきではないかと、深く考えるようになったのです。利用者が本当に求めていることをしてあげられるような介護士を目指したい。そのための実力を身につけることが今の目標です。

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やりたいことがあるのは幸せなこと

介護業界では、数多くの施設で人材を募集しています。就職活動において、私はまず、自分が本当に勤めたい施設を探すということから始めました。利用者さんが個室で暮らす入所型の介護施設を志望したのは、一人ひとりの生活にじっくりと向き合った介護を行いたいと思ったからです。内定をいただいた施設は、隣に保育園が併設されていて、高齢者と保育園児が日常的に関わっている理想的な環境。お世話をすることが決して“作業”にならないよう、利用者が自宅にいるように自由な気持ちで過ごせるよう、身体面でも心理的にも支援していきたいと思っています。

私はたまたま入学する時からやりたいことが決まっていたので、進路を決める際に迷いはありませんでした。自分のやりたいことが見つかるというのは、本当に幸せなことです。目標を見出すためにも、これから入学するみなさんには、大学生活の4年間にいろいろな経験をしてほしいと思います。

田口 佳奈恵さんライフデザイン学部 生活支援学科 生活支援学専攻 介護福祉士コース4年

  • 内定先:社会福祉法人こうほうえん「介護老人福祉施設うきま幸朋苑」
  • 所属ゼミナール:渡辺裕美ゼミナール
  • 東京都立文京高等学校出身

4月29日(火)から5月6日(火)の期間、入試インフォメーションセンター「学びGallery」は閉室させていただきます。

皆様のご理解をお願いいたします。

東洋大学の各キャンパスに開設されている「学びGallery」は、東洋大学や学びについて知りたい、入試情報や資料がほしい、大学生活について質問したいという、みなさんのための情報ステーションです。学生スタッフが一人ひとりに丁寧にご案内いたしますので、どうぞお気軽にお訪ねください。

オープン時間

月曜~土曜 9:00~17:00

  • ※:祝日、夏季・冬季休暇、大学休日等を除く
  • ※:キャンパスにより開室時間が異なります。
  • ※:事前予約は不要です。お気軽にお越しください。

自分が住む町のためになる仕事を「公務員」という仕事に見出し、ブレることなく努力を続けてきた法学部法律学科の松本智成さん。ボランティアで訪れた東北の自治体活動に触れて、「防災」という軸が定まり、将来像もより明確になったようです。公務員にかける強い思いを「就職」というひとつの節目につなげたのは、客観的アドバイスに従う素直さでした。

地域に尽力できる公務員に

父が練馬区役所に勤めていて、幼い頃から何となく仕事の様子を感じ取っているうちに、公務員の実直なライフスタイルが自分自身にも合っているのではないかと思い始めました。法学部に入学したのも、高校時代にはすでに将来像として公務員を思い描いていたので、公務員試験を受ける際に有利ではないかと考えたからです。法律を学ぶなかで、東日本大震災を機に、公務員の仕事の意義を強く意識することになりました。2年次と3年次の夏に大学のボランティア活動に参加し、宮城県東松島市や岩手県遠野市でのがれき処理や土地をきれいにする作業などを手伝いました。そこで自治体の方々が住民の暮らしを守るために一生懸命活動されているのを知って、大きく心を動かされました。自分も地域住民のために働きたい。公務員を志す気持ちは、もうブレることはありませんでした。

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メインテーマは「防災」

所属する高木英行先生のゼミナールでは、行政法について学び、判例をもとに住民と行政の関係を考察しました。ほかにも興味あることを突き詰めて勉強しようと、仲間と一緒に大田区役所を取材した際には、特に関心のあった「防災」について、職員の方々に話をうかがいました。あの震災以降、行政に対するニーズの中でも「防災」は高い位置を占めているに違いありません。区が実際にどう取り組んでいるのか、政策について細かく聞けたことは大きな収穫です。また、こうした取材活動そのものも、住民のニーズを聞く際に大いに役立つ大切なことだと感じました。役所のさまざまな仕事は、どれも生活の根底につながっています。公務員を志す理由に「安定性」を上げる人もいるでしょうが、何よりも「住民のために働くこと」を実感できるのが、自分自身のパワーになるに違いない。私はそう思っています。

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客観的な視点を受け入れる

就職活動を本格的に始めたのは3年次の春からです。公務員対策講座など大学主催の講座・セミナーには積極的に参加したものの、目標を1本に絞って公務員試験のための勉強ばかりしていると、面接には自信が持てません。こういう時こそ客観性が大切だと思い、就職・キャリア支援課へ相談に行き、一人でがんばっていても気づかなかったことを指摘していただきました。たとえば志望動機について「自分が住む練馬区への恩返し」という漠然とした表現より、「防災に取り組みたい」と、やりたいことを中心に述べた方が良いというアドバイスによって、明確な自己アピールができた気がします。大学はどんどん手を差し伸べてサポートしてくれるのだから、素直に力になってもらえばいいのだと実感しました。職に就いても日々勉強を重ね、区民のために貢献していきたいと思っています。

松本 智成さん法学部 法律学科4年

  • 内定先:練馬区
  • 所属ゼミナール:高木英行ゼミナール
  • 東京・私立佼成学園高等学校出身

応用化学を学ぶ中で大川真穂さんが出会ったのは「創薬」の面白さでした。薬という存在に寄せられる人々の期待の大きさを知り、大川さんは製薬会社に将来を託します。MR(医薬情報担当者)として豊富な情報を武器に、医師に対して積極的に提案する攻めの営業をしたいと語る大川さん。その根底には、理工学部応用化学科で鍛えられた力が活きています。

薬と無縁の人、いますか?

1・2年次は、とにかく実験とレポートに追われる日々でした。多いときには週1回のペースでレポートを書いていましたね。目の前の課題やテストに必死で、未来の自分を思い描く余裕もなかったように思います。就職を意識するようになったのは、3年生になってから。3年次の前半に学んだ「創薬」の面白さが、私の将来を決定づけることになりました。

「創薬」とは、文字通り「薬を創る」こと。さまざまな物質を組み合わせて薬の効能を見極め、新たな薬を生み出す、その過程を創薬と呼びます。生まれてから一度も薬を使ったことがない人は、おそらく日本にはほとんどいないでしょう。それほどに医薬品は人々にとって身近なものです。そしてまた、今はまだ根治の難しい病気を患っている方々や、治療に当たっている先生方には、高い有効性を持つ新薬の開発が待ち望まれています。このように人々の生活に密に関連している医薬の世界に関われたら……そんな思いで、私は製薬会社に的を絞った就職活動を始めました。

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何度も何度も振り返る

医薬品を研究・開発する業務にも興味はありましたが、何より人と接することが好きな私に向いているのは、開発職よりも営業職だと自己分析。製薬会社の営業職(MR:医薬情報担当者)を求めて就職活動に挑むこととなります。そこで私の力となってくれたのは、応用化学科で鍛えた「過程を振り返る力」でした。実験に失敗したときだけでなく、成功したときも見直しを行い、よりよい結果につなげていく。そうした学びは、就職活動にも応用できるものでした。

例えば、面接で聞かれたことや答えたことを書き留めて、自分を見つめ直す。これだけで、同じ失敗を繰り返さず、次へと前進する力になってくれます。また、実験とレポートの繰り返しで培った「筋道を立てて考える力」は、将来、MRとして結果を出すための基礎力となって、私を支えてくれるだろうと期待しています。

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充実した4年間が後ろ盾に

応用化学科で「創薬」を学んだ私が、MRとして目指すのは「攻め」の姿勢です。絶えず進化を続ける医薬業界の情報を貪欲に吸収しながら、医師の知識量に追いすがり、医師から信頼され、医師に対して積極的に提案していけるようなMRになりたいと考えています。将来的には営業のスペシャリストとして、大きな病院や大学病院の担当を任されるようになり、たくさんの後輩から目標とされるMRになれたらうれしいですね。

そんな今の私がみなさんに伝えたいのは、「素直さ」と「直感力」を大切にしてほしいということ。自分を大きく見せようとしたところで、百戦錬磨の企業人に敵うわけがありません。素直な気持ちで正直に、そして自分自身の直感を信じて就職活動に取り組んでください。東洋大学での4年間は、きっとあなた自身の後ろ盾になってくれるはずです。

大川 真穂さん理工学部 応用化学科4年

  • 内定先:久光製薬株式会社
  • 所属研究室:生物有機化学研究室
  • 群馬県立太田東高等学校出身

韓国出身の金 大承さんは、大学在学中に兵役を務めた後、復学せずに日本語を学ぶ目的で来日しました。日本語学校で言葉を習得し、さらに国際的な視野に立った学問を求めて、東洋大学国際地域学部国際地域学科への進学を果たします。充実した学生生活を送る一方、日本での就職活動には不安が隠せない状況でしたが、ゼミの先輩や大学のサポートが大きな力になったようです。

企業経済学の知識を生かしたい

韓国で学んだ貿易関連についての知識を生かし、国際的な視野で経済を考察したいと考えていました。ミクロ経済学やマクロ経済学の授業に惹かれて選択した久松佳彰ゼミナールは、「企業経済学」が研究テーマです。企業会計やファイナンスの基礎を学んだ後、2つの企業の5年間分の実績を比較分析する企業比較財務分析のレポート発表を行いました。研究対象として国内の製薬企業2社を取り上げました。私は当初、製薬業界では欧米企業が強そうだと思っていたのですが、アジアの企業が想像以上に優れていることに気づきました。成長し続ける企業を例題に学ぶのは、とても面白いものです。

セブン—イレブン・ジャパンへの就職を志望したのも、親会社であるセブン&アイ・ホールディングスが「国際金融論」の授業で取り上げられ、海外へ広く展開する勢いに強い関心を抱いたのがきっかけです。大学での学びを生かせるフィールドに踏み出せるのを、今とてもうれしく思っています。

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忠告を素直に受け入れる

就職活動は、最初の書類作成の段階で大きくつまずきました。何をどうすればいいのかわからぬまま、エントリーシートを大学の就職・キャリア支援課でチェックしてもらったところ、「日記のようなこの書類を見て、企業はあなたを面接したいとは思わない」と指摘されたのです。学生時代に最も自分が打ち込んだことを問われているにも関わらず、自分の経験を書き連ね、ポイントが絞られていなかったのですから無理もありません。そこで、自分の強みを表現できる書き方のコツをしっかりと教えていただきました。

面接については、ゼミの仲間と一緒に先輩に相談したのですが、ここでも大失敗です。ただ不安で、とにかく4年生に集まってもらったものの、まったくの準備不足。模擬面接の設定を何も考えておらず、履歴書すら用意してなかったのですから、怒られても当然です。先輩の指摘を真摯に受け止め、再びお願いすることで、面倒見のいい先輩方が一つひとつ丁寧に教えてくださり、実際の就職活動に臨むことができました。

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自分に確たる自信を持つ

自分なりに努力はしても、知らないことはたくさんあるものです。ゼミの先輩に履歴書を見てもらった時に、私は振り仮名の書き方を指摘されました。「ふりがな」と平仮名で表記されている場合は平仮名で、「フリガナ」とカタカナ表記の場合はカタカナで書くものだと教えられ、それまでカタカナ一辺倒だった私は驚きました。そんな調子だったので、就職活動は苦労の連続でした。だからこそ今は、これから就職活動を進める3年生の相談にできるだけ乗りたいと思っています。まず後輩たちにアドバイスしたいのは、「折れない心を持つ」ということ。失敗や未熟な点を指摘された場合、確かにショックではありますが、それは必ず役立つものであるはずです。明日は成長できる自分であることを信じてがんばってほしい。就職活動は企業が我々を選ぶものですが、私たちも企業を選んでいるのだというくらいの気持ちで自信を持ってほしいと思います。

金 大承(キム・デスン)さん国際地域学部 国際地域学科4年

  • 内定先:株式会社セブン-イレブン・ジャパン
  • 所属ゼミナール:久松佳彰ゼミナール
  • メロス言語学院出身

いずれは新潟に帰ろうと漠然と思っていた経営学部経営学科の久志直人さんは、マーケティングを学んだことで、その知識を観光産業に生かして故郷を発展させたいと、地元就職の意志を固めます。最も適したポジションとしてとらえたのは、県の職員。迷いのない決意のもと、早期から計画的な自主学習に取り組んだことで、公務員試験を突破しました。

ゼミで気づいた自分のやりたいこと

正直言うと、私はこれまで明確な目標を抱いていたわけではありません。むしろ、何をしたいのかわからなかったと言うべきかもしれないのです。ゼミの選択理由も、説明会での雰囲気が何となく良かったから、というものでした。そうして所属した長島ゼミでは、CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネージメント)について研究しました。これは、顧客の購入履歴をもとに好みを把握し、それを踏まえたものを紹介しながら長期的につながることで企業価値を向上させるというマーケティング手法です。学びが深まるほどにマーケティングの面白さに惹かれ、いつしか「この知識を生かして故郷の新潟にもっと人を呼べないだろうか」と考えるようになりました。

卒業したら地元で就職しよう。そう心に決めたのは、東京で一人暮らしを始めたことで新潟の魅力に気づくと同時に、若者が地元に定着しない傾向を残念にも感じていたからです。自分に何ができるかわからず、また、いろんなことに挑戦してみたいという気持ちもあり、進路について悩んでいた時、ゼミの先輩の「公務員ならいろんな課があるから、いいんじゃない?」というひと言で目標を見出すことができました。

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準備する、そして目標に突き進む

公務員という仕事について調べてみると、思っていた以上に業務は幅広く、これならいろんなことができそうだと感じました。目指すからには、県の観光業務に携わりたい。そこで、3年生の春から公務員試験に向けて勉強を始めました。30科目もの試験科目をパスするには、かなり気を引き締めて取り組まなければなりません。集中するために1日1科目のみと決めてローテーションを組み、勉強仲間と刺激し合うことで最後までモチベーションを維持できました。

試験対策にしっかり取り組めたのは、それまでに準備を整えていたからだと思います。就職に少しでも役立つようにと、簿記2級検定やTOEIC®テストを受験してベースづくりができたところで3年生になったので、集中して取り組むことができました。準備は早いに越したことはないと実感しています。

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蓄積してから全力で取り組みたい

大学入学当初から、この4年間は社会に出る前の大事なステップだととらえ、友達とばかりでなく、異なる年代の人とも触れ合おうと意識してきました。経験豊かな年上の人たちから得るものは大きいと感じていたからです。進路についても、学内外で多くの人から意見をもらうことで、自分が生まれ育った町をもっとより良くしていきたいという思いが固まりました。その気持ちが自分を動かし、新潟県庁からの内定という結果につながって本当に良かったです。どんな業務に配属になっても、まずは任された仕事を一生懸命やります。もちろん、観光に関わりたい気持ちはありますが、本当にやりたいことだからこそ、いろんな仕事を通して新潟のことをきちんと理解したうえで取り組みたい。そしてその時には、大学で学んだマーケティングの知識を生かして、日本国内だけでなく、世界にも新潟県をPRしていきたいと思っています。

久志 直人さん経営学部 経営学科4年

  • 内定先:新潟県
  • 所属ゼミナール:長島広太ゼミナール
  • 新潟市立万代高等学校出身

身体を動かすことが大好きだった高橋彩さんは、1年次の必修科目でエアロビクスに出会います。自分で楽しむだけでなく、ライフデザイン学部健康スポーツ学科の実践的な取り組み「Keep Active」への参加によって、他者に運動を指導する難しさや喜びを経験し、エアロビクスのインストラクターという目標を見出しました。就職活動では、本気で挑むことが何より大切だと実感したようです。

必修科目でエアロビクスの魅力を発見

身体を動かすことが大好きで、高校時代は陸上部に所属するほか、モダンダンスやヒップホップを習っていました。健康スポーツ学科を志したのも、将来はスポーツに関わる仕事に就きたいと思っていたからです。1年次の必修科目で出会ったエアロビクスは、年齢や性別に関係なく幅広い層が楽しめる有酸素性運動。軽快なリズムに合わせて、のびのびと身体を動かすダンス形式の全身運動です。それまで体験したダンスとは全く違う魅力にあふれていて、大学の同期の仲間でサークルを立ち上げるほど夢中になりました。練習を重ね、積極的に大会にも参加するなど、エアロビクスの技を極めていくうちに、「もっともっと深く習得したい。技術として身につけることで、自分の可能性もさらに広がるのではないか」と考えるようになりました。そして何より、大好きになったエアロビクスの楽しさを他の人にも味わってほしいと感じるようになったのです。

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スポーツ指導で感じた大きなやりがい

ライフデザイン学部では、地域社会への貢献と学生の運動指導能力や健康イベント運営力向上を目標とした「Keep Active」という実践的な取り組みを行っています。朝霞市民を学内に招き、体力測定や実際に身体を動かすメニューを展開するもので、1、2年生の時にお手伝いをし、3年次では指導者として40代後半から80代の人たちにエアロビクスのステップを指導しました。ところが、自分では簡単にできるステップも高齢者の方には難しく、言葉で説明してもなかなかうまく伝わりません。自分がただ好きなだけで、高齢者の身体がどれくらい動くものなのかを理解しないまま、いろいろな動きを教えようとしていたことを痛感しました。「運動をしたくてもできない人たちのために何かをしたい」という思いを奮い立たせ、誰にでもわかりやすい言葉に置き換えて動きを説明し、参加者たちにマスターしてもらえた時はなんとも言えない気持ちでした。普段、音楽にあわせて踊ることなどあまり経験したことのない人たちが楽しそうにステップを踏むのを見ると、本当に嬉しかったのを今でもよく覚えています。

高齢者のスポーツ指導は、所属している神野ゼミでも行いました。さらには、個人的に参加したNPO団体主催のボランティア活動で、障がいを持つ子どもたちを対象としたスポーツ指導も経験することができました。「障害者スポーツ」という授業で学んだことも、実際に経験してみるとより理解が深まります。できなかった動きができるようになり、身体を動かすことを好きになってもらえることに大きなやりがいを感じると同時に、一人ひとりに合った目線や接し方が重要であることも実感しました。

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本当にやりたい目標から逃げ出さない

就職活動は目標をレッスン社員(インストラクター)に絞り込み、実際にエアロビクススタジオのビジターとしてレッスンを受けてみたり、スタッフに質問したりして、自分が納得するまで業界の企業を詳しく調べました。実は、なんとなく興味のあったヨガのインストラクター試験も受け、最終面接まで残りましたが、結果は不合格。周囲に「絶対、大丈夫」と言われていたこともあり、どこかに気持ちのゆるみがあったのでしょう。まさかの結果にかなり落ち込み、キャリア支援室に毎日のように通って相談しました。「ここでいいかな」という中途半端な気持ちで臨んでいたことに気づかされ、「自分が本当にやりたいことは、やはりエアロビクス。人生は一度きり、逃げていてはダメなんだ」と反省しました。

エアロビクスのレッスン社員は、アクアビクスという水中プログラムも行うため、実技試験では水泳も行う企業が少なくありません。私は泳ぎが大の苦手でしたが、近所のスポーツジムに2週間通いつめて、クロール、平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライの4泳法をマスターしました。内定をいただいたティップネスは、私が調べた企業の中では最も研修制度がしっかりしていると感じていたので、「この会社に入りたい」と本気で努力した結果が結びついて本当に良かったと思っています。入社後の1年間は研修期間。確かな指導力を身につけて、正式にスタジオ・インストラクターとしてデビューできる日が、今からとても楽しみです。

高橋 彩さんライフデザイン学部 健康スポーツ学科4年

  • 内定先:株式会社ティップネス
  • 所属ゼミナール:神野宏司ゼミナール
  • 群馬県 私立明和県央高等学校出身

電気は今や社会の基盤。だからこそ安全に届けたい。そんな思いを語ってくれた理工学部電気電子情報工学科の田口久志さんは現在、第三種電気主任技術者の資格取得に挑戦中です。高校、大学で培った電気の知識を実務経験で裏打ちし、来年こそは試験をパスして早く一人前の技術者になりたい。そして将来は後輩から頼られるようになりたいと、その未来像は鮮明です。

偶然から知った内定先

工業高校の電気科に学んだ私は、社会を支える電気エネルギーについてさらに学びを深めたいと思い、東洋大学理工学部の電気電子情報工学科に進路を定めました。強電(強電流工学:動力として電気を供給すること)に興味があったので、その分野の授業を中心に履修し、就職活動でも鉄道や建設、保守管理業など、強電と関わりの深い企業にエントリーしていました。

内定をいただいた関東電気保安協会の存在を知ったのは、偶然のことでした。アルバイト先の飲食店に、電気設備のメンテナンスにいらした方が協会の方で、いろいろとお話を伺うことができたのです。電気はもはや、私たちの暮らしになくてはならないもの。だからこそ安全に供給されなければならず、その安全をしっかりと守っていくことが協会の業務だと知って、強く惹かれたことを覚えています。

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就職活動を自分の財産に

電気電子情報工学科では、電気・電子・情報通信工学の3分野を幅広く学べる一方、早くから専門性を高めて学ぶこともできるので、その分、就職活動では業種の幅を絞りやすいと言えます。しかし、楽天的な私は「何とかなる」という安易な気持ちで挑んでしまい、スケジュール管理が甘かったり、筆記試験会場を間違えてしまったりと、本題以外でつまらないミスを重ねることになりました。せっかく早くから専門性を高めても、社会性を身に付けなければ就職活動はうまくいかないのです。

就職活動を通じて、さまざまな人との出会いもありました。同じ業種を目指す学生とは積極的に交流して情報を共有し、会社説明会では諸先輩方から多様な経験談を伺い、自分の将来を決める参考としました。大変なことの多い就職活動ですが、得られるものははるかに多く、この経験は必ずや今後の財産となってくれることでしょう。

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狙うは10%の難関突破

現在、私が研究しているDynamic Line Ratingは、送電線の容量をリアルタイムに変更するシステムで、ヨーロッパで主流の方式です。このシステムを日本に導入した場合について考察していますが、最悪の事態を考えて安全マージンを多めに取っている日本と、その都度フレキシブルに対応していこうと考えるヨーロッパと、その思考の差が面白いですね。

また、電気設備の保安監督をする際に必要となる「第三種電気主任技術者」の資格取得にも挑戦中です。合格率が10%程度と低く、大変難しい試験で、前回の試験は残念な結果でした。しかし、高校・大学と知識を積み上げてきた分、手応えは感じています。社会に出て、さらに実務経験を重ねながら技術を磨き、次回こそは試験をパスして、一人前の技術者として社会に貢献できるよう、自分を磨いていきたいと思います。

田口 久志さん理工学部 電気電子情報工学科4年

  • 内定先:財団法人関東電気保安協会
  • 所属研究室:電力システム研究室
  • 埼玉県立川越工業高等学校出身

社名を聞けばすぐに思い浮かぶ、血湧き肉躍るゲームタイトルの数々。『モンハン』『ストツー』『ロックマン』……。ゲームメーカーのカプコンから内定を勝ち取った総合情報学部総合情報学科の林孝之さんは、もちろん大のゲーム好き。社会に出るまでの残りわずかな時間で、「オンリーワン」のゲームアプリを開発すべく、研究に没頭する毎日を過ごしています。

ゲーム業界へのあこがれ

私の所属するゼミでは現在、「オンリーワンまたはナンバーワンとなるアプリを企画・開発する」ことをテーマに、チームごとに研究を進めています。私のチームは、スマートフォンの画面に触らずに遊ぶシューティングゲームを開発中。このゲームはスマートフォンに内蔵されているセンサーを利用して自機を動かすもので、「オンリーワン」を目指して企画したものです。私は主に、市場調査やゲームデザイン、インターフェースの研究を担当していますが、数々の壁に直面しながらも、好きなゲームを作る楽しさを満喫しているところです。

幼い頃からゲームが大好きだった私は、ゲームクリエイターに対する憧れを強く持っていました。実際にゲームメーカーの内定を得た今は、憧れだった世界が目の前に迫り来るのを感じ、打ち震える思いです。

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培った企画力を武器に

私はゲーム業界の他にも、放送業界やホビー業界などの企画職に狙いを定めて就職活動を進めていました。企画書を提出する課題はすべてクリアしたことから、今まで培ってきた企画力が発揮できたのだと自負しています。

例えば、総合情報学科で番組制作に取り組んだときには、私の企画書が採用され、制作チームのディレクターを担当することになりました。川越の地域紹介をする番組内容でしたが、素人の下手なナレーションを入れると番組自体が安っぽくなってしまうため、説明をすべてテロップで見せたことや、視聴者が感情移入しやすいように、出演者の顔を全部見せないように撮影したことなどが功を奏し、20チームの中でトップの評価をいただくことができました。総合情報学科はこうしたチームでのグループワークが多く、実務に近い学びができたことも自分にとってプラスだったと感じています。

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あらかじめ失敗を経験する

しかしながら、私は本番に弱く、東洋大学で行われている就職支援プログラムに参加したときにも、緊張から体がガチガチに固まってしまったり、頭が真っ白になって言葉が出なくなったりする失敗が多々ありました。とは言え、そうしてあらかじめ失敗を経験することで、自分の弱点を知り、どうすれば今後同じ失敗を繰り返さずに済むのかを考えるようになり、トラブルへの対応力が向上したと思います。

とにかく好きで好きでたまらないゲームの世界に足を踏み出すのですから、春からはがむしゃらに働いて結果を出したいと思っています。「好き」という気持ちだけでは乗り越えられないこともあるでしょうが、在学中に身につけた力を最大限に発揮して乗り越えていきたいですね。ゲームのスタッフロールで、プロデューサーとして自分の名前が表示される日を夢見て、邁進します。

林 孝之さん総合情報学部 総合情報学科4年

  • 内定先:株式会社カプコン
  • 所属ゼミナール:中林靖ゼミナール
  • 東京・私立京華高等学校出身

経営学部会計ファイナンス学科のゼミで金融についての知識をさらに深めたことが、自身の将来像を別の世界に見出すきっかけとなった浦田晴貴さん。大好きな車に関わる仕事をしたいと決めてからは、迷いなく就職活動に励み、念願の業界に内定を果たします。文系でもものづくりはできる、経営の知識は車づくりにも生かせる、と憧れのフィールドに走り出す準備は万端です。

学ぶことで“違い”に気づけた

商業高校で簿記を学んだ経験もあって、経営学部の会計ファイナンス学科に進学しました。企業のお金の流れを理解する「会計」と、お金を運用する投資の仕組みなどを研究する「ファイナンス」を学びながら、将来は金融関係の会社に就職するんだろうなと漠然と考えていました。そんな思い込みが一掃されたのは、2年で入ったゼミがきっかけです。

里吉ゼミでは投資信託などの金融商品について、その本質を研究しました。銀行が一商品として扱う投資信託の側面を探るほど、そのメリットとリスクの大きさを知り、投資の奥深さが理解できました。けれど、知識を得ることと、そこに身を投じることとは別。ゼミの研究の成果は、「金融は自分が進みたい世界とは違う」ということへの気づきでもあったのです。そうして、「仕事をするなら自分の故郷で、そして好きな世界でがんばろう」と決意することができたともいえます。

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コミュニケーションで自分が変わる

ゼミで得られたものは、金融における知識ばかりではありません。活動の中でコミュニケーション力や積極性がじっくりと培われ、のちの就職活動に大いに役立ったように思います。自分は、もともと好きだった車やバイクに携わる仕事をしたいのだと気づいてからは、自ら行動を起こし、就職活動へと乗り出しました。大学が主催する企業説明会には積極的に参加し、訪問先の企業では、他大学の学生ともコミュニケーションをとることで多くの情報を得ることができました。

就職活動で特に印象深いのは、模擬面接の講師の方からいただいた、「毎日何ごとにも感謝しなさい」というアドバイスです。企業に対しても“自分のために面接をしてくださる”と感謝の気持ちを忘れるなということでしょう。コミュニケーションは大事なことだと感じていたので、そんな言葉も素直に受け止められました。本番の面接後にはメールなどで自然にお礼を伝えられるようになったことは、自分でも驚くほどの大きな変化でした。

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経営の知識を生かした車づくり

やはり好きなことへの意欲に勝るものはないのでしょう。希望していた地元就職、しかも一番進みたかった業界に決まって、本当にうれしく思います。振り返ってみても、流れに任せるのではなく、やはり自ら行動を起こすことが大事なんだと実感しています。私は文系ですから、理系出身者のように技術職に就くことはなくても、企業経営やマーケティング、そして会計とファイナンスという経営学部で学んだ知識を生かして、商品企画や広報などで車づくりに関わっていきたいと考えています。

もちろん、社会人として自分を磨き続けることも怠ってはなりません。合同説明会などで多くの企業人を目にして感じたのは、どんな場面でもしっかりと対応できる人は、周囲の人間を惹きつけ、「この人のいる会社に入りたい」と思わせる魅力を持っているということでした。自分もそんな人間になれるよう、これからも感謝の気持ちを忘れず、努力していきたいと思っています。

浦田 晴貴さん経営学部 会計ファイナンス学科4年

  • 内定先:スズキ株式会社
  • 所属ゼミナール:里吉清隆ゼミナール
  • 静岡市清水商業高等学校出身

「恩師のような愛情あふれる先生になりたい」という長年の夢をかなえ、神奈川県相模原市の教員採用試験に合格した高根夢子さん。目標を持って過ごした生命科学部食環境科学科での大学生活を通じて、「自ら学ぶ力、乗り越える力」が身についたそうです。いよいよ来春から、市立中学校の理科教師として教壇に立ちます。

恩師の言葉に導かれて

「あなたは教師に向いているわ。先生になったら?」
中学3年生の夏、敬愛していた中学校の英語の先生が病気で亡くなりました。そして、入院される前に言われたこの言葉に導かれるようにして、私は教師を目指すようになったのです。先生のように明るくエネルギッシュで、どんなときも生徒に寄り添う、愛情あふれる教師になりたい。中学生の頃からずっと、その先生は私のあこがれの存在です。

理科を選んだのは、私の大好きな教科だったから。小学生の頃から実験や観察に夢中で、新しいことを知ったり体験したりするときの、ワクワクと胸が躍る感覚にすっかり魅了されていきました。中学校でも高校でも理科好きは変わらず、気づいたら「理科の面白さを子どもたちに伝えたい」という思いを持っていました。

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自ら学ぶ力を

大学に入学してからも、教師になりたいという思いは揺らぐことはありませんでした。ただ、高校の教員になるか、中学校の教員になるか、その選択にはとても迷いました。そこで、自分の性格や能力を冷静に分析し、自分をより活かせるのはどちらかと考えていきました。そして、私の明るく、人と分け隔てなく接することができるという特性は、思春期で多感な中学生の指導に活かせるだろう、という結論に至ったのです。

「中学校の理科の教師になる」という目標が明確に定まると、大学での講義や研究にもさらに力が入るようになりました。私が所属する科学教育研究室では、中学校や高校の授業で行う理科実験についての実践研究をしています。実験を計画し、実行し、考察し、その結果を受けて改善点を検討する。大学では、これらをすべて自分で考えて自分で行います。失敗もたくさんしましたが、大切なのはそれをどう克服し、次に活かしていくかです。大学での学びを通して得た専門知識、そして「自ら学ぶ力、乗り越える力」は、社会に出てからも必ず役立つものだと思います。

指導力と愛情と

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大学での学びや就職活動を通して、「指導力と愛情を兼ね備えた、信頼される先生」という、自分の目指す教師像が明確になりました。指導力については、実験や観察などの体験学習を多く取り入れ、「理科の知識が増えると世界の見え方が変わる」ことを実感してもらい、学ぶ喜びや楽しさを伝えていきたいと思っています。そして、生徒が「愛されている、気にかけられている」と感じられるよう、生徒と信頼関係を作っていきたいと思っています。

また同時に、中学校の教員という仕事に対する責任感や使命感も感じるようになりました。私がそうであったように、中学校時代に出会う先生が生徒に与える影響は、とても大きなものです。私自身も人間として日々成長していけるよう、自分磨きを続けていきたいと思っています。

長年の夢がかない、今は春から始まる教師生活への希望に胸をふくらませています。教師の道を進むきっかけをくださった天国の恩師のように、笑顔が絶えない温かい先生になれるよう努力していきたいと思います。

高根 夢子さん生命科学部 食環境科学科4年(現・食環境科学部 食環境科学科)

  • 内定先:神奈川県中学校教諭(理科)
  • 所属ゼミナール:科学教育研究室
  • 埼玉県立不動岡高等学校出身

3年生の秋、就職活動を行う周囲に比べて、何も準備できていないことに焦りを感じた法学部企業法学科の安藤貴之さんは、まず自分自身の分析を始めました。企業社会で生きる法学を軸に、好きなスポーツ、早朝のアルバイトと、有意義かつ規則正しい学生生活そのものをアピールしようと確信。その堅実さと見事に響き合ったのは、あの鉄道会社でした。

本当にアピールできるものは何か

勉強、スポーツ、アルバイトと、一般的な学生生活を占める3つを規則正しく、どれも全力でやってきた4年間でした。生活の軸は、もちろん大学の授業です。企業法学科では、企業社会で働く際に必要な法知識について学びます。企業就職を考えるなら、より現実味をもって深く理解できるのではないでしょうか。

私は地元のバスケットボールチームに所属し、夜の練習へ参加するため、アルバイトは早朝の時間帯にできる開店前の百貨店清掃の仕事を選びました。1限目に授業がない日は午前4時半起床、アルバイトをしてからキャンパスへ。所属する上田ゼミでは、アルバイトを通じて関心の高まった、働くことに関する法律の「労働法」や「社会保障法」についてみっちりと学習。そして放課後はバスケットの練習に励み、午後10時過ぎに帰宅。そのような生活を4年間繰り返し、我ながらよく同じリズムが続いたなと思います。今となっては、自分のやるべきことややりたいことを、どれもあきらめないために最善のサイクルをつくり、継続できたことを自負していると言ってもいいかもしれません。もともとの粘り強い性格が支えた、この規則正しい学生生活は、就職活動において大きな強みになりました。

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自己分析ができていないと話せない

大学で対策ガイダンスを受け、友達や先輩にも相談しながら挑んだ就職活動ですが、初めての面接では自己PRが十分にできませんでした。深い質問を投げかけられると、言うことが尽きてしまい、まるで引き出しが空っぽの状態です。これではダメだと取り組んだのが「自己分析」でした。ある企業のレポート課題だったものを参考に、これまでのターニングポイントやその時々の感情、成長度などを細かくノートにまとめたのです。そこにあるのはすべて真実ですから、もちろん自信を持って表現することができます。これまでの半生を振り返り、自分自身を分析することで、エピソードとして語れるものが豊かになりました。

私は一対一の面接には苦手意識がありましたが、こうした準備で人に話をする時のコツをつかんだような気がします。

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自信にあふれる人たちと働きたい

学内の企業説明会でたまたま最初に話を聞いたのが東海旅客鉄道株式会社(JR東海)でした。新幹線だけでなく、その高い技術力で次世代に向けてリニアモーターカーをつくり、これからも日本の大動脈を支える企業として発展していく。そう言って社員の方々が眼を輝かせながら、仕事の魅力を語るのを目にすると、「自分もこの人たちと一緒に働きたい」と思わずにはいられません。幅広くいろいろな企業を見てみるつもりでしたが、JR東海の印象があまりにも強く、全般的にインフラ企業へ傾いたように思います。その中でやはりこの会社を志望したのは、会社としてのスケールの大きさもさることながら、世の中を支えているという社員の方々の自信と誇りに強く惹かれたからです。

内定をいただいた運輸系統というのは、駅係員、車掌、運転士など輸送に関わる分野の仕事です。規則正しい学生生活とその継続力に着目してくださったのだとしたら、自分が誇れる部分をしっかりアピールできたからではないでしょうか。

安藤 貴之さん法学部 企業法学科4年

  • 内定先:東海旅客鉄道株式会社
  • 所属ゼミナール:上田真理ゼミナール
  • 千葉県立成田北高等学校出身

実習現場で思うように対応ができず、好きだったはずの子どもを一時は嫌いになってしまったと語る、ライフデザイン学部生活支援学科子ども支援学専攻の中根知佳さん。子どもの心理を理解するために必要だったのは、現場での体験と子どもの発達過程の知識でした。さまざまな観点から学ぶ面白さを知ってからは、保育の勉強に労を惜しまず、保育士デビューの日を控えてもなお楽しそうに学び続けています。

実習で感じた「保育者」への気づき

子ども支援学専攻を志望したのは、「子どもが好き」というシンプルな理由からでした。とは言え、はじめから「将来は保育士になろう」と考えていたわけではありません。単純に、子どもについて学びたいと思っていたのです。大学入学と同時に、塾の講師のアルバイトを始め、小・中学生、高校生と幅広い年齢層の生徒たちに勉強を教えながら、子どもたちと触れ合うことを楽しむ毎日を送っていました。

気持ちが大きく動いたのは、4年生の6月に教育実習を行った時です。訪れた幼稚園には、園全体で子どもを保育している空気があふれていました。幼稚園教諭一人ひとりの意識の高さはもちろん、園がひとつになって子どもに適切な環境をつくっている姿勢に心を動かされたのです。また、9月には児童養護施設で実習し、職員が連携して働くことの意義を実感しました。専門知識を持たない上に、「雰囲気が暗いんじゃないか」「荒れているんじゃないか」という、偏った先入観を持っていた私は、実際に施設に行ってその穏やかな雰囲気に驚きました。施設内の連携がうまく取れていれば、子どもたちの気持ちは安定するのです。実習でさまざまな施設を訪れたことで、保育者が子どもの心に与える影響の大きさを知り、「保育」への関心がより深まりました。

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子どもを見守るには、知識が必要

保育を学んでわかったことは、まずは子どもの発達過程をしっかりと把握すること、そして、子どものことは“見通しを持って”見守ることが大切だということです。子どもの発達過程を理解していれば、目の前の子どもが今どういう状況にあるのかがわかりますし、どう接したら良いのかも判断できます。たとえば、2歳児は自己意識が芽生えて「いやいや期」とも呼ばれる時期ですが、それを知らなかった私は、実習先でまさにその年代の子どもに接し、「いやいや」への対応の仕方がわかりませんでした。そして、一時的に子どものことが嫌いになってしまったのです。

いろいろな知識を身につけておかなければ、子どもの成長は見守れない。逆に言えば、知識さえ持っていれば、この時期にはこういうことを求めている、こういう遊びが好きなんだろう、そんな見通しも立ってくることを実感したのです。勉強し、知識を得ることで、子ども嫌いになっていた状態から抜け出すこともできました。

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保護者の力になれる保育士になりたい

子ども支援学専攻では、保育士と幼稚園教諭の両資格の取得を目指せます。じっくり学び、考える力を身につけるには、落ち着いた雰囲気の朝霞キャンパスは最高の環境だと思います。公立の保育園に就職するにはかなり難しい試験をパスしなければならず、アルバイトの空き時間や早朝など、集中できる時間を費やして勉強しました。そして念願かなって、卒業後は故郷で保育士として働きます。保育園を志望したのは、4年生の「乳児保育」の授業で0歳児保育について学び、人間形成に関わる大事な時期の乳児に関わりたいと思ったからです。子どもに対していろいろなアプローチがあることを知って、今になって本当に多くのことを吸収したくなりました。

私の理想像は、保護者にたくさん相談される保育士。中原ゼミで教育心理と発達心理について研究したことが、保護者心理の理解にも役立つのではないかと思い、現場では保護者対応にも力を入れたいと考えています。子どもだけでなく保護者や環境にも目を向けて保育を捉えることができたのは大きな収穫でした。子どもの成長を見ながら、自分自身も成長し続けて、子育てに悩む保護者が素直に悩みを打ち明けられるような保育士になりたいと思っています。

中根 知佳さんライフデザイン学部 生活支援学科 子ども支援学専攻4年

  • 内定先:静岡県浜松市保育所
  • 所属ゼミナール:中原美惠ゼミナール
  • 静岡県浜松市立高等学校出身