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学校長あいさつ

創立60周年 新たな伝統をつくる

哲学館・東洋大学を創立した井上円了先生は、19世紀末から24年間で3回世界周遊の旅に出かけました。最初の欧米視察では「海外のことは日本にいて想像するだけではなく、実際に見て体験しないとわからない」として、「体感」の必要性を実感され、現実世界を活きたテキストとして学び、活きた学問とする「活書活学」を提唱されました。さらに、「諸学の基礎は哲学にあり」として、「独立自活」「知徳兼全」の精神を培うことを目指してきました。

井上円了先生の精神を継承する本校は、1964年に現在では東洋大学の2番目の附属校として、この地に創立され今年で60年を迎えます。還暦を迎える本校は、これから新たな歴史を歩むことになります。

カリキュラムでは「グローバル探究」を特設して、継続的なグローバル教育、探究的な学習活動を進めています。これらの取り組みから豊かな国際感覚の醸成を進めて、文化の多様性の尊重、外国人等他者への敬意と、共生社会の中で積極的に社会的役割を果たせる人間となることを願っています。

将来を見通したキャリア形成のために、哲学教育を基礎に、探究的な学習の推進と文理融合の課題解決型STEAM教育やアントレプレナー教育の展開を進めます。附属校の特性を生かして東洋大学各学部との連携教育を強化するだけでなく、つくばの研究機関やJICAとの連携からサイエンス教育を充実させていきます。

SDGsへの対応として、本校では様々な場面での読解力を育成することを重視しています。「読解力」という文字をひらくと、「読み解く力」になります。本校での学びや体験活動の中から「時代を読み解く力」、「社会を読み解く力」、「世界を読み解く力」を身に付けてもらいたいと考えています。「読み解く力」を身に付けて「地球規模で思考のできる人材の育成」を大きな目標にしていきます。

ネイティブスピーカーによる英語の授業、オールイングリッシュゾーン設置など日常生活の中で英会話を行う環境の整備をしています。また、選択制の海外修学旅行の他、オーストラリア、シンガポール、フィリピン等でのホームステイを含む海外語学研修を実施し、「活書活学」の観点から体験を通して英語力を高めるだけでなく、他者との協調性を育む機会の提供をしています。並行して、英語による落語の発表、ディベートやインタラクティブフォーラムへの参加、海外の大学での英語によるプレゼンテーションなど情報の発信にも力を入れています。英語の他に中国語やフランス語も学ぶことができます。

60周年を契機として、中学校・高等学校の新入生全員が参加して交流を行う新入生HR合宿を始め、中高合同体育祭など全校が一体となって取り組む行事を新たに進めていきます。

施設面では、全てのクラスにWi-Fi環境を整備するとともに、Chromebookなどを活用して、効率的・効果的な学習を展開し、ICTスキルも磨いています。運動施設では、400mの公認トラックを有する人工芝グラウンドの他、硬式野球グラウンド、テニスコートなどを整備し、快適な環境下で授業や部活動を行っています。

私たちは、生徒の皆さんの充実した学校生活と希望進路の実現を全力でサポートしていきます。

創立60周年を迎え、新たな歩みを始める東洋大学附属牛久中学校・高等学校で、未来につながる無限の可能性にチャレンジしましょう。

略歴

1959年 東京生まれ、早稲田大学教育学部社会科地理歴史専修卒(専門は日本史)

1985年 入都。都立神津高校、都立足立西高校、都立両国高校を経て東京都教育委員会指導主事。都立小石川高校副校長等を経て、足立区立第一中学校長、都立大森高校長、都立杉並高校長、都立足立西高校長を務める。この間、東京都公立高等学校長協会会長、東京都歴史教育研究会会長等を歴任。

2023年 東洋大学附属牛久中学校・高等学校校長に就任。

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東洋大学附属牛久中学校・高等学校
校長 金澤 利明

校長MESSSAGE

始業式・修了式・月例集会・各式典等で校長から生徒に向けて伝えたメッセージの要旨を掲載しています。ぜひご覧ください。

<2024年度>

1学期始業式(2024年4月8日)
中学校第10回・高等学校第61回入学式(2024年4月9日)

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