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【著作紹介】移動とことば

移動とことば著者:三宅 和子(文学部日本文学文化学科 教授) 【共編著】
出版社:  くろしお出版
出版年: 2017年8月発行
価格: 3 ,200円+税
ISBN:  9784874247747
所蔵館: 白山

内容 国籍や出自によらない多様な越境が常態となった今日、「移動」という視点抜きに、流動的な「ことば」を語ることはできない。本書では、そのような「移動とことば」の常態を踏まえ、研究者自身が移動を続けながら研究テーマに向き合う地動説的研究を目指した。当事者のインタビューやライフストーリーをもとに、複数言語環境の中で移動する人々の、他者との関係性、言語経験・記憶を解き明かす。

くろしお出版の紹介ページ
 

教員メッセージ

  この本は編者3人が主催した「移動とことば」 研究会での発表から執筆に至った方々の論考11編と、編者の序章と展望論文からなります。
著者全員が異文化で暮らす、仕事をするといった移動を経験し、その中で気づいたことや突きつけられたことが研究に着手するきっかけになりました。
本書には、異国のコミュニティーを移動する人々やトランスナショナルな人びとが多く取り上げられています。しかし、編者たちが追究したいのは、一見そう見えるかもしれない「特殊な人びと」の移動ではなく、私たちが人生の中で繰り返している様々な「移動」と人の関係についての、極めて普遍的な問いです。 グローバル化が進む21世紀の課題の一つとして、自身の「移動」と照らし合わせながら、本著の中で繰り広げられる「移動」を考えてほしいと思います。

社会言語学、日本語教育、応用言語学、文化人類学などの分野の学部生、院生、研究者向けです。

目次

序章 なぜ「移動とことば」なのか(川上郁雄)

第1部 移動の中のことばとアイデンティティ
第1章
「ハーフ」の学生の日本留学―言語ポートレートが示すアイデンティティ変容とライフストーリー
(岩﨑典子)
第2章
移動する青年のことばとアイデンティティ―オーストラリアで継承日本語を学ぶ学生の事例から
(倉田尚美)
第3章
日仏国際家族環境を背景に持つ日本語専攻修了生の「移動」の経験と意味づけ
(山内薫)
第4章
子どもたちが「移動しながら生きる自分と向き合う」授業実践―シンガポール日本人学校の事例から
(本間祥子)
第5章
外国につながる子どものキャリアデザイン―「国」「ことば」の認識との関わりに着目して
(人見美佳・上原龍彦)

第2部 移動の中のことばとライフ
第6章
国際結婚家庭2世代の「移動」と「選択」―母から娘の50余年間の軌跡をたどる
(三宅和子)
第7章
ある中国残留孤児の系譜―一世から四世までのインタビュー
(上田潤子)
第8章
移住者の語りに見られる「経験の移動」が示唆するもの―Agencyという観点から
(八木真奈美)
第9章
国境を超えたあるろう者のライフストーリー―ろう者にとっての「移動」と「ことば」
(大塚愛子・岩﨑典子)
第10章
移動するパキスタン人ムスリム女性の青年期の言語生活
(山下里香)
第11章
「移動する子ども」からモバイル・ライブズを考える
(川上郁雄)

展望討論
「移動とことば」研究とは何か
(三宅和子・岩﨑典子・川上郁雄)
 

[著者]  三宅 和子(ミヤケ カズコ)

三宅 和子先生【学歴】
 - 1992年, 筑波大学, 地域研究研究科, 地域研究専攻日本語コース

【学位】
博士(文学)

【経歴】
  2005年 - 現在, 東洋大学 文学研究科 日本文学文化専攻
  2004年 - 現在, 東洋大学, 文学部, 教授
  2000年 - 2003年, 東洋大学, 文学部, 助教授
  1996年 - 2000年, 東洋大学短期大学, 日本文学科, 助教授
  1993年 - 1996年, 東洋大学短期大学, 日本文学科, 講師
  1992年 - 1995年, 筑波大学, 留学生センター, 非常勤講師
  1982年 - 1986年, バッキンガム大学 , 客員講師(英国)
  1982年 - 1986年, オックスフォード大学, ボードリー図書館 , 司書(英国)
 

関連リンク

東洋大学研究者情報データベース(三宅和子 教授)
移動と定住のアイデンティティ─英国日本人会へのアンケート調査結果の分析─(東洋大学学術情報リポジトリ)
ロールプレイにおける学習者のモニタリングーモニタリングの実態から教育を考える一(東洋大学学術情報リポジトリ)
談話の中の「笑い」と話者の内的フッティング--スクリプトにない「笑い」の出現を手がかりに(東洋大学学術情報リポジトリ)