健常人の突然死の多くは、心室細動という不整脈が原因です。心室細動の治療には電気ショックが不可欠です。
しかしながら、電気ショックが1分遅れるごとに救命率は10%ずつ低下します。救急車が到着するまで、全国平均で8.6分かかります(総務省消防庁:「平成28年度版救急・救助の現況より」)。
救命の可能性を向上させるには、近くにいる人が心肺蘇生(人工呼吸・胸骨圧迫=心臓マッサージ)と迅速な除細動(AEDによる電気ショック)を行うことが重要です。救急車が到着するまで待っていては突然死は防げません。
その際、心肺蘇生は胸骨圧迫(心臓マッサージ)だけでも十分効果はあります。胸骨圧迫だけを絶え間なく続け、AEDが到着次第、AEDを用いて除細動を行います。
倒れている人をみかけたら、積極的に救助しましょう。
AED(自動体外式除細動器)は、一般の人が使える電気ショックの器械です。初めての人でも、安全にかつ簡単に使えます。
倒れている人の意識がなければ、
操作は非常に簡単で、電源を入れると、音声メッセージにより救助者に使用方法を指示してくれます。また除細動が必要でない場合にはボタンを押しても通電されないなど、安全に使用できるよう設計されています。
日本医師会「心肺蘇生法の手順」