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先輩からのメッセージ 田中 千智さん

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Q.進学を決意したきっかけは?

研究を自分が中心となって推進する力を養いたいと考えたことがきっかけです。研究における技術力を身に着けることももちろんですが、積極的に研究内容を議論する機会となる学会に参加したいと考えました。学会発表に参加することで、自身の研究を第三者の方から考察していただけたり、他の研究者様の発表に耳を傾けることで、新しく技術を取得するきっかけになったりするためです。実際、学会参加により、自身の研究で見落としがちであった点に気付くことができ、より研究を円滑に、そして充実させることができました。

 

Q.現在の研究テーマを教えてください。

アトピー性皮膚炎の炎症抑制剤であるステロイド剤に代わる抗炎症剤の探索、及びその作用機序の解明を行っています。抗炎症剤の候補として、アロマテラピーに多用され、植物から採取される100%天然の精油を使用しています。

田中さんの研究の様子

 

Q. その研究に興味を持ったきっかけは?

私自身、アトピー性皮膚炎を患っていることがこの研究に興味を持ったきっかけです。現在、一般的に使用されている外用剤として、副腎皮質ステロイド剤が挙げられます。しかし、ステロイド剤は皮膚が薄くなることで感染症にかかりやすくなったり、使用し続けることで効果が軽減したりといった副作用が認められています。効果は絶大である反面、決して万能でないということです。そこで、副作用の少ない炎症抑制効果が認められる物質を探索することで、新規治療薬の進展に貢献したいと考えました。精油は、抗アレルギー作用、抗炎症作用、殺菌作用などを初めとした多くの薬理効果が確認されていることから、アトピー性皮膚炎炎症抑制に、大きな効果があると期待しています。

 

Q. 研究での苦労はありますか?

自分の推測した通りの結果にならなかった際、その要因を考えること、どのようにしたら改善できるかを考えることに日々苦労しています。基本的に研究は、これまでに誰も行ってこなかったことに挑戦することだと考えます。当然、本やインターネットに答えはありませんので、自ら考えなければなりません。そういった際には、教科書に載っている基本的な技術に立ち返り考察するように心掛けています。そうして考察した結果から仮説を立て、その仮説を検証しながら進めています。この繰り返しによって、目標に一歩ずつ近づいていきます。

 

Q. 学会発表に向けた取組み(準備・活動)を教えてください。

今年度の8月初旬での国際学会ISEASのポスターセッションに参加しました。この国際学会では、手始めに要旨(実験の概要を数ページにまとめたもの)の審査があり、その審査に合格した後に参加可能となります。そこから本格的に学会に向けた準備をスタートしました。最も重点的に準備したのは、英語でのディスカッションの練習です。学校のEnglish Support Service(主に、ネイティブチェックをして下さる先生とディスカッションします。) を活用し、初めは教授からのサポートがある中、セッションの添削をして頂きました。自分の中で、英語のディスカッションに慣れてきたころ、一人でセッションの練習に励むことで、より本番に近い状態に慣れることができました。

学会名:International Symposium on Engineering and Applied Science(ISEAS)

田中さんポスター発表の様子

 

Q.学会での発表はいかがでしたか。

 

 残念ながら学会当日は、ポスターにおけるディスカッションの練習の成果を発揮する機会はほとんどありませんでした。しかし、学会参加における手続きであったり、参加者との交流の際に英語での会話を積極的に行ったりなど、国際文化に触れる機会が多くありました。また、この学会参加により自分の研究の成果を国際的に発信出来たことが大きな自信となりました。総合して非常に良い経験となったと思います。

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Q.今後の目標をお聞かせください。

多くの精油の中から有用な炎症抑制効果のあるものを選抜し、その炎症抑制の作用機序を解明することはもちろんの事、その精油をヒトの皮膚に塗布できる状態、製剤化の検討を目標としています。そのためには既存の技術だけではなく、新規技術を積極的に取り入れていくことが大事だと考えています。現在、『リポソーム』を応用した実験を検討しています。リポソームは脂質二十膜により構成されており、生体により近い存在であることから、化粧品にも多用されています。その応用により、炎症抑制作用を持つ精油の製剤化に一歩前進することが現在の目標です。

 

Q.大学院進学を検討している人にアドバイスをお願いします。

私は博士前期課程を選択しましたので、2年間という短い期間で自身の研究をどれだけ充実させられるかという点に重きを置き、研究を進めてまいりました。充実した研究をするためにも、教授とディスカッションをする機会が増えます。私が2年間で感じたのは、教授とのディスカッションを円滑に進めるため、自身の考えを簡潔に、かつ分かりやすくまとめる力が必要で大切だと思いました。そして、学会参加を積極的に行うことも、研究を進めていく上では大きなプラスアルファになると思います。研究を進める中で、困難に何度もぶつかることもあると思いますが、周囲の同期、先輩、後輩、そして教授の援助、支えが有り、私自身何度も助けていただいたと感じています。そのようなことも含め、とても充実した2年間であったと感じています。

 

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