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国際地域学研究科 先輩からのメッセージ(眞子 岳さん)

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国際地域学専攻 博士前期課程1年 眞子 岳さん

掲載されている内容は2009年6月現在のものです。

素晴らしい先生方との出会いと国際的な環境が目の前にある未来の扉を次々に開いてくれました。

Q.まず、国際地域学とはどのようなものか教えてください

写真:眞子 岳さん

「国際地域学って何をやっているの?」という質問は、他大学の方からもよく聞かれます。言ってしまえば「テーマは世界」なので、非常に範囲が広い学問です。実際には、途上国の現状について研究している人が多いのですが、それでも、水や衛生問題を扱っている人、交通網などのインフラをやっている人、途上国に必要な福祉を研究する人などバラエティー豊かです。途上国に限定しなくとも国際政治、貿易、国際開発ビジネスと、興味が広がれば広がっただけ学ぶテーマが現れるといったジャンルだと思いますね。

Q.現在の研究テーマは?

「水と衛生」です。
以前から「人の役に立つ人間になりたい」という気持ちが強かった私は、東洋大学でも国際地域学部で学んでいましたが、このテーマは学部の授業の中で、入学後間もなく出会ったものなんです。
その授業とは、かつて、世界では脱水症状によって年間300万人もの子どもが死んでいた。けれど、国際協力によって安全な水と砂糖と塩が提供されるようになり、現在、その数は半分の150万人ぐらいまでに減っている、という内容でした。でも私は、たかだか水や砂糖や塩がないというだけで、今でも100万人単位の子どもが毎年命を落としているということがショックでした。日本では銭湯とかプールがたくさんあって、水なんて使い放題。トイレの水さえ飲んでも体に害がないくらい安全なのにって。

Q.では、そこでもう世界の水問題の解決に携わろうと?

そうですね。この話を聞いた後、水の問題についてもっと詳しく知りたくなり、授業を担当していた北脇先生の元を訪れたんです。すると、先生は「興味があるなら、近々バングラディシュに行く予定があるから、一緒に行ってみる?」と気軽に誘ってくださって。私にとっては、それが決定打となりました。
バングラディシュは地下水のヒ素汚染問題も抱えていて、実際に現地でその惨状を目の当たりにし、言葉では言い表せないショックを受けました。結局、学部時代だけでバングラディシュを3回ほど訪れ、卒業論文も「途上国の水問題をいかに改善していくか」をテーマにまとめました。

Q.では、大学院への進学もすんなりと決意を?

いえ、それがそうでもなくて。学費面では親に負担をかけていますし、現実問題として「大学院を卒業して就職先が見つかるのだろうか?」という不安もあり、一度は就職活動もしてみました。でも、面接などでこれまでやってきたことを聞かれると、答えるそばから「でもまだ十分じゃないだろう、もっと勉強したかったはずだ」と自分の内なる声が聞こえてくるんですよ(笑)。北脇先生と出会えたことで、大学教授という職業への憧れが募っていたんですね。
それで、周囲のあらゆる人に相談していたら、ある先生がアドバイスしてくださったんです。「北脇先生に教わっているならついていった方がいい。この先生はすごい人だよ。自分が教えられることが1だとしたら、この先生は100持っているから」と。そんな幸運に巡りあっているのなら活かさなきゃ!せっかく素晴らしい人に出会えたのだから、先生の知識、能力、人脈……すべてを吸収して自分のプラスにしていこうと決意が固まったんです。

Q.始まったばかりの大学院生活はいかがですか?

学部の時以上に、国際社会に開かれた環境だと実感しています。私の研究科は留学生も多く、カンボジアやイラク、アフガニスタンなど、普通ではなかなか知り合えないような国の学生と交流し、それぞれの国の事情を知ることができるのも貴重な体験です。ただ、私はまだ英語が苦手で……。彼らが、外国語であるはずの日本語でスムーズにコミュニケーションをとっている姿を見ると、ちょっと焦りますね。でも、ここでは英語の授業(英語で講義や議論をし、英語で記載された資料が配布される授業)も充実しているので、どんどんチャレンジして苦手を克服していきたいと思っています。

Q.将来はやはり大学教授を目指すのですか?

まだはっきりとは決めていません。正直なところ、将来への不安がくすぶっている部分も、まだ私の中ではあるんです。だから私は、向こう5年間のプランを立ててみました。博士前期課程を1年、後期課程を2年で修了し、アドバンテージになる2年間で海外青年協力隊などに参加して自分なりに国際経験を積んでみようと。
中学時代の教頭先生に言われた『すべては自信から始まる』という言葉は私の座右の銘でもあるのですが、とにかくやれるだけのことをやり遂げて、「これだけやった」という自信がつけば、不安は払拭されると思うんです。最近では、教授や准教授になられた本学出身の研究者の方も増えてきて、ますます希望を抱いています。

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