これまでの歩み

topic1 震災復興支援への取り組み

3月11日午後2 時46 分――。東北地方を震源とする大震災は、日本がかつて経験したことがない甚大な被害をもたらしました。1日も早い復興を願い、東洋大学ではさまざまな角度からの支援活動に取り組んでいます。

東日本大震災を考える連続緊急シンポジウムを開催

東洋大学では、連続緊急シンポジウム「東日本大震災にみる諸問題を考える」を開催しました。大震災以降、クローズアップされた諸問題に対し、漠然とした不安に包まれている人々も多い中、こうした事柄に対して正しい認知と理解のための一助になることを願い、「知」を発信することによる、大学による復興支援のひとつのかたちとして企画したものです。

4月の3夜連続シンポジウムでは震災後の諸問題のうち、特に多くの方々にとって高い関心があると考えられた「エネルギー」「防災」「放射線」という3つのテーマについて、5月の2夜連続シンポジウムでは、「まちの復興」「シミュレーション科学」という2 つのテーマについて、その分野を専門とする教員が問題提起し、参加者とともにディスカッションを行うという流れで進行しました。急な告知と連夜におよぶ催しでありながら、毎回、近隣・遠方を問わず一般の方々や学生など多数の方が詰めかけ、震災後の諸問題に対する強い関心の表れを見てとることができました。

今後も、東洋大学では多くの方々とともにこうした諸問題を考える機会を設け、大学での教育研究と社会貢献を繋げる試みを実施してまいります。

シンポジウムで講演する竹村学長

シンポジウムの様子

学生による「首都圏・学生災害復興支援チーム」を発足

大学の垣根を超えて、広く連携したいという思いから、東洋大学の学生有志が「首都圏・学生災害復興支援チーム」を発足しました。「被災者と学生」「被災地と首都圏」を繋ぐ活動を、長期的な視点で実践していくことが目的です。ボランティア活動のきっかけを模索していた各キャンパスの学生から多くの入会があり、5月現在、全キャンパスから70 名以上の登録をはじめ、他大学からの参加もあり、具体的な活動を始めました。

2011年のゴールデンウイークには、各自が現地入りし、泥かきボランティアや、津波で流され腐乱したサンマやイクラの回収を行うなどのボランティア活動に参加しました。

同チームでは今後、最前線での作業だけでなく、「義援金」、物資救援、避難地支援ボランティアなど、各種支援を行う予定。学生自らが運営する組織として、被災地と連携を図っていく方針です。

被災地でのがれき処理の様子

被災地でのがれき処理の様子

日頃の学びを活かす??「だんてプロジェクト」で生活支援

各学部では、その専門分野を活かし、ゼミ単位、学科単位でさまざまな復興支援に取り組んでいます。そうした中、ライフデザイン学部の学生有志は、埼玉県加須市の旧騎西高校に避難している福島県双葉町の町民約1,200 名に、手づくりの「ダンボールテーブル」90 台を贈りました。

発案者である人間環境デザイン学科の繁成剛教授が長年研究してきた3 層強化ダンボールは、子ども用の椅子や遊具を開発してきた素材で、実用性は既に折り紙付きです。食事などをするテーブルがなかった避難所では大いに役立ち、生活支援に一役買っています。1年生から4 年生まで、のべ80 名が自主的に参加し制作したダンボール性のテーブルは、「だんて」と名付けられ、プロジェクトとして全国的な広がりをみせています。

現在、ダンボールの無償提供や病院との連携など、新たな展開が期待されており、「ものづくり」を通した継続的な支援を予定しています。

ダンボールテーブル

topic2 全国各地への巡講が復活

創立者の志を継ぐ、全国行脚講演会の実施

東洋大学の創立者であり哲学者である井上円了博士は、明治23年から大連で最期を迎える大正8年まで、哲学の普及を目指して国内外を巡回し講演を行いました。その講演数は記録にあるだけでも2198町村・5291回にのぼります。

そして今日、井上円了博士の志を継ぐ本学は、大学の講義を全国各地にお届けする「講師派遣」をはじめ、多くの方々に開かれた学びの場を提供する取り組みを積極的に展開してきました。

東洋大学は平成24年に創立125周年の年を迎えました。
大きな節目となるこの機に、いま一度、創立者・井上円了博士の志に立ち返り、「知」をもって社会に貢献すべく、昨年から全国行脚講演会を実施しています。

東洋大学全国行脚講演会の申し込みはこちら

全国行脚の荷物

東洋大学の講義を全国各地にお届け、講師派遣

・『総合的な学習の時間』支援プログラム
高等学校の『総合的な学習の時間』等の講演会へ本学の専任教員を派遣し、それぞれの専門分野を活かした講義を行なっています。高等学校の生徒を対象としたプログラムです。

環境問題、地域、キャリアデザイン、福祉、情報、外国語、哲学など、幅広いテーマを用意しています。

詳細情報や申込みはこちら

・生涯学習支援プログラム
教育委員会、生涯学習・社会教育・社会福祉の各種団体および小中高等学校の教職員・PTA等で企画する 講演会・研修会等へ、本学専任教員を派遣します。社会人の方を対象としたプログラムです。

環境問題、健康、コミュニケーション、哲学、科学技術、異文化理解など、幅広いテーマを用意しています。

詳細情報や申込みはこちら

topic3 高年齢者や子どもへの地域貢献

高年齢者の体力づくり講座「Keep Active」

運動不足になりがちなシニア世代のアクティブライフの実現をサポートすることを目的とした高年齢者の体力づくり講座「Keep Active」。

2009 年からスタートし、2010 年度は、健康とスポーツの関係を学ぶ、ライフデザイン学部健康スポーツ学科の学生が主体的に企画の実施・運営を務めました。エアロビクスやレジスタンストレーニング、レクリエーション、太極拳など、さまざまなメニューを用意し、朝霞キャンパス近隣にお住まいの参加者それぞれの状態に合わせた運動プログラムの作成や運動指導なども担当。

地域の方々とのコミュニケーションの中で、健康づくりの面白さや意義をともに学んでいます。

高年齢者向け講座の様子

国際化社会のニーズに対応した地域貢献「SPIRIT」

近年、仕事や国際化などをきっかけに親とともに来日する子どもが増加し、言葉や文化の壁から日本の生活になじめない子どもたちが増えています。多文化共生を学ぶ、社会文化システム学科の学生たちは、文京区教育委員会や日本語教室を開くNPOの協力のもと、こうした子どもたちへの支援の必要性を追究。

2009年夏、外国にルーツを持ち、日本語指導を必要としている子どもたちの学習サポートを目的とした「SPIRIT(スピリット)」をスタートさせました。毎週木曜夕方、白山キャンパス近隣に住む中国・韓国・フィリピンなどアジアを中心とした子どもたちが大学キャンパスを訪れ、大学生ボランティアとともに学校の宿題をしたり、学校での出来事を話すなど、ふれあいの場を楽しんでいます。

大学生ボランティア議論の様子

日本語教材

topic4 総合学園計画

学校法人東洋大学は、設置する大学および高等学校の発展・充実を図るため、
1.大学機能の都心部への移転・集中
2.各学校の教育および研究環境の整備・充実
3.中等教育機関の充実と中等教育と高等教育の連携の強化
を基本方針として、さまざまな施策に継続して取り組んできました。

こうした中で、東京都北区赤羽台に新たな大学キャンパス用地(旧赤羽台中学校跡地)を確保し、2011年4月「学校法人京北学園」との法人合併により、東洋大学の教育・研究環境整備計画が大きく動き始めています。

2011年4月、学校法人東洋大学は、学校法人京北学園と法人合併

京北高等学校、京北学園白山高等学校、京北中学校、京北幼稚園は、東洋大学の創立者である井上円了が創設した学校です。戦後、学校法人京北学園として分離独立し経営されてきましたが、経営基盤の安定化と設置する学校の持続的な発展を期するために、法人合併しました。

これにより、学校法人東洋大学は、1大学、4高等学校、1中学校、1幼稚園を経営する法人として、その責任を担っていくこととなります。

京北学園

白山キャンパスの教育・研究施設の充実を図り、国際地域学部・法科大学院等の教育・研究を移転

京北学園中学・高等学校の移転に伴い、この土地を東洋大学の敷地として活用し、新たに「125周年記念館」を建設するとともに、既存建物の改修等を行い、白山キャンパスの施設充実を図ります。

これにより、現在白山第 2キャンパスで行っている国際地域学部、大学院国際地域学研究科、法科大学院の教育・研究を、2013年 4月から白山キャンパスで行う予定です。