今も生き続ける、哲学者たちの言葉

「人間力」形成の根本は、「哲学する」こと。

東洋大学において「哲学の四聖」と呼ばれる孔子と釈迦、ソクラテスとカントが残した、現代社会にも役立つ言葉をご紹介します。

井上円了は、自身が哲学を専修ものとしてあらゆる哲学者の著書を研究し、その中から古今東西の聖賢として代表4人を選びました。

哲学を「東洋哲学」と「西洋哲学」に大別し、このうち東洋哲学は中国哲学とインド哲学、西洋哲学は古代哲学と近代哲学に分類。それぞれの代表者を、「孔子」「釈迦」「ソクラテス」「カント」とし、四聖と定めました。

四聖を祭る「哲学祭」は、井上円了が東京大学卒業後の明治18年10月、東京大学の哲学科の学生を集め四聖の肖像画を安置しておこなわれました。
哲学館においての第1回哲学祭は明治24年です。

井上円了の依頼により描かれた、橋本雅邦作の肖像画(明治28年・掛け軸)は、現在、井上円了記念学術センターに所蔵されています。このほか、現在も四聖は東洋大学のシンボルとして、各キャンパスの図書館入口や井上円了記念館のホールなどにレリ-フが設置されています。

四聖の掛け軸

孔子 誤って改めざる、これを過ちという

前551~前479頃
中国、春秋時代の魯(ろ)の思想家。儒教の祖。名は丘、字(あざな)は仲尼(ちゆうじ)、諡(おくりな)は文宣王。昌平郷陬邑(すうゆう)(山東省曲阜(きよくふ)県)の生まれ。

魯に仕えたがいれられず、諸国を遊説したのち、門人の教育に専念。周公旦(しゆうこうたん)の政治と事績を理想とし、仁と礼とを倫理的行為の根本におき、徳治政治を達成せんとした。その思想は、言行を記録した「論語」にみられる。

また、「書経」「詩経」「春秋」などを整理・編纂したといわれる。

孔子

釈迦 生まれを問うな、行為を問え

仏教の開祖。世界四聖の一人。姓はゴータマ、名はシッタルタ。

中部ネパールの釈迦族の中心地迦毘羅(かびら)城に浄飯王(じようぼんのう)の子として生まれる。母は摩耶夫人(まやぶにん)。二九歳で出家、三五歳で悟りを得た。のち鹿野園(ろくやおん)で五人の修行者を教化し(仏教教団の成立)、以後八〇歳で入滅(にゆうめつ)するまで教化の旅を続けた。

教説は四諦(したい)・八正道(はつしようどう)・十二縁起などでまとめられる。生没年は紀元前463~383年、同560~480年など諸説ある。

釈迦

ソクラテス その人の性格は、その人の行動の結果である

前470~前399
ギリシャの哲学者。アテナイで活動。よく生きることを求め、対話を通して善・徳の探求をしつつ、知らないことを知らないと自覚すべく自己を吟味することとしての哲学により、自己の魂に配慮するように勧めた。しかし、この活動は反対者の告発を受け有罪とされ、獄中に毒杯をあおいで死んだ。

著作はなくプラトン・クセノフォンなどの書物により伝えられている。

ソクラテス

カント すべての知識は経験に基づく

1724~1804
ドイツの哲学者。自然科学的認識の確実さを求めて認識の本性と限界を記述する批判哲学を創始。これにより合理論と経験論とを総合するとともに「コペルニクス的転回」を果たす。

また、実践的観点からの形而上学の復権を図り、ドイツ観念論に決定的刺激を与えた。主著「純粋理性批判」など。

カント

出典:大辞林 第三版より